これぞ「VAIO type P」の真骨頂!?――ワイヤレスWAN+GPSモデルを攻略する“P”旋風は止まらない(1/3 ページ)

» 2009年02月09日 11時30分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

下り最大7.2MbpsのFOMA通信モジュールとGPSを内蔵

ワイヤレスWAN+GPSを内蔵した「VAIO type P」のVAIOオーナーメードモデル。アンテナは内蔵型で、外観はワンセグチューナー内蔵モデルと同じだ

 使いやすいキーボードや高解像度ワイド液晶ディスプレイを薄型軽量ボディに詰め込んだ話題のAtom搭載ミニノートPC「VAIO type P」が発表されてから1カ月が過ぎた。店頭ではワンセグチューナーを標準装備したモデル「VGN-P70H/R」が主力だが、このワンセグチューナーに代えてワイヤレスWANとGPSを内蔵したモデル「VGN-P80H/W」が2月14日に発売される。こちらのモデルが発売されるのを待っていた人も少なくないだろう。

 ソニースタイル直販のVAIOオーナーメードモデルにおいても、2月3日からワイヤレスWANとGPSの機能がセットで選択可能(別々には選択不可)となったが、アクセスが集中して4日の18時30分ごろまで購入しにくい状況が続くなど、相変わらずの人気ぶりを見せつけている。

 VAIOオーナーメードモデルも店頭モデルと同様、ワンセグチューナーとワイヤレスWAN+GPSの機能を同時に選択できないことは覚えておきたい。こちらの分解記事で触れているが、VAIO type Pに内蔵された2つのMini PCI Expressスロットのうち1つは無線LANモジュールが占有しており、もう1つのスロットにワンセグチューナーかワイヤレスWAN+GPSのモジュールを装着することになるからだ。無線LANはハーフサイズのモジュールなので、これを外してフルサイズのワンセグチューナーとワイヤレスWAN+GPSのモジュールを同時に搭載することはできない。


 今回はワイヤレスWAN+GPS機能を搭載したVAIOオーナーメードモデルを入手したので、その実力をチェックしていこう。使用した機体の主な仕様は下表の通りで、店頭モデルと比較してCPUやデータストレージがハイスペックになっている。ボディのカラーは直販限定のオニキスブラック、キーボードは英字配列だ。

直販専用カラーのオニキスブラック(写真=左)。8型ワイド液晶ディスプレイは解像度が1600×768ドットと、横長かつ高精細表示が可能だ。オニキスブラック専用の壁紙も用意されている(写真=中央)。英字配列キーボードを選択すると、価格は5000円上乗せになる(写真=右)

今回テストした「VAIO type P」の仕様
OS Windows Vista Home Basic(SP1)
カラー オニキスブラック
CPU Atom Z540(1.86GHz)
メインメモリ 2Gバイトオンボード(DDR2-533 SDRAM)
チップセット Intel System Controller Hub(SCH) US15W
液晶ディスプレイ 8型ワイド(1600×768ドット)
データストレージ 64GバイトSSD(Serial ATA)
光学ドライブ
ワンセグ
ワイヤレスWAN+GPS 搭載(FOMAハイスピード対応)
Bluetooth 搭載(Bluetooth 2.1+EDR準拠)
ノイズキャンセリングヘッドフォン
Webカメラ 搭載(MOTION EYE 有効画素数31万画素)
キーボード 英語配列82キー
バッテリー 標準バッテリー(7.4ボルト 2100mAh)
ディスプレイ/LANアダプタ
ウォールマウントプラグ
オフィススイート
セキュリティ対策ソフト マカフィー・PCセキュリティセンター(90日期間限定版)
PDF作成ソフト
日本語入力ソフト ATOK 2008 for Windows(30日期間限定版)
保証サービス 3年間保証<ベーシック>
本体サイズ 245(幅)×120(奥行き)×19.8(高さ)ミリ
実測での重量 約590グラム
直販価格 13万4800円

今回入手した機体でWindows エクスペリエンスインデックスを実行したスコア。SSDの搭載により、プライマリハードディスクのスコアがいい

 VAIO type PのワイヤレスWAN機能は、NTTドコモのFOMAハイスピード(HSDPA)に対応するものだ。下り最大7.2Mbps/上り最大384kbpsの送受信速度に対応している。もちろん、FOMAの下り/上り最大384kbpsの送受信速度にも対応しているが、FOMAハイスピードエリアは既に全国人口カバー率100%に達しており、FOMAのエリア内ではほとんど高速インターネット接続が利用できると思ってよいだろう(これらの速度は理論値であり、実際の通信速度は混雑状況などにより変化する)。

 ワイヤレスWAN機能はNTTドコモの「定額データプラン」を申し込むことで、定額もしくは段階制定額でインターネット接続を利用することができる。下り/上り最大64kbpsの「定額データプラン64K」ならば月額4200円の定額、「定額データプランHIGH-SPEED」ならば月額4200〜1万500円の段階制定額だ。後者の場合、50万パケットまでが月額4200円、50万〜100万パケットが月額4200円+超過パケット×0.0126円、100万パケット以上が月額1万500円となる。なお、定額データプランHIGH-SPEEDは2年間の継続利用契約で料金を大幅に割り引く「定額データ割」も利用でき、適用すれば上限額が月額6720円まで一気に割り引きになる。

 もちろん、従量制料金での利用も可能だが、PCのブラウザでWebページを思う存分閲覧することを考えると、予想外の高額利用となってしまう危険性が高く、現実的ではないだろう。

 インターネット接続には別途対応するISP(OCN、インフォスフィア、ぷらら、デオデオエンジョイネット、IIJなど)との契約も必要だが、NTTドコモのmopera Uであれば回線使用料と請求を一本化することもできる。mopera Uで定額データプランHIGH-SPEEDを利用する際の料金は月額840円で、定額データ割適用時の月額6720円を加えた月額利用料は7560円だ。

 NTTドコモとの回線契約はVAIO type Pの購入とは別に行う必要があるが、インターネット接続環境があれば、購入したVAIO type Pからオンラインで契約手続きができる。後は郵送で届くFOMAカードをVAIO type Pに装着し、開通作業を行うだけでワイヤレスWAN機能が利用可能になる。

ワイヤレスWAN機能は無線LANやBluetoothと同様、前面のスイッチで電波をオン/オフできる(写真=左)。背面のバッテリーパックを取り外すと、SIMカードスロットが現れる(写真=中央/右)。NTTドコモの回線をMVNOによりサービス展開しているキャリアのSIMカードは利用できる可能性があるが、当然ながらメーカーやNTTドコモの保証対象外の行為となる。MVNOサービスのキャリアが対応機種以外での利用を禁止している場合もあるので注意してほしい

 また、VAIO type PのVAIOオーナーメードモデルをワイヤレスWAN内蔵で購入し、デスクトップ上にある「ワイヤレスWAN通信回線の契約について」のリンクからオンラインで「定額データプランHIGH-SPEED新規契約及び定額データ割」(2年継続利用)を申し込み、2009年5月31日までに開通作業を行えば、3万円のキャッシュバックが受けられるキャンペーンも実施されている。既に触れた通り、定額データ割の割り引き額も大きいので、キャンペーンの利用はかなりお得だ。

FOMAデータ通信 定額制の料金(2009年2月9日現在)
データ通信プラン 最大下り速度 最大上り速度 基本料金 上限料金 定額外のパケット通信料 基本料金内の無料データ通信量 アプリケーションの利用制限
定額データプランHIGH-SPEED+定額データ割 7.2Mbps 384kbps 4200円 6720円 0.0126円/パケット 61.0Mバイト あり
定額データプランHIGH-SPEED 7.2Mbps 384kbps 4200円 10500円 0.0126円/パケット 61.0Mバイト あり
定額データプラン 64kbps 64kbps 4200円 4200円 0.021円/パケット あり
FOMAデータ通信 従量制の料金(2009年2月9日現在)
データ通信プラン 最大下り速度 最大上り速度 基本料金 上限料金 パケット通信料 基本料金内の無料データ通信量 アプリケーションの利用制限
データプランSS 7.2Mbps 384kbps 1890円 無制限 0.105円/パケット なし なし
データプランSパケットプラス 7.2Mbps 384kbps 3045円 無制限 0.0525円/パケット 12.2Mバイト なし
データプランMパケットプラス 7.2Mbps 384kbps 5460円 無制限 0.021円/パケット 54.9Mバイト なし
データプランLパケットプラス 7.2Mbps 384kbps 7770円 無制限 0.01575円/パケット 146.5Mバイト なし
データプランLLパケットプラス 7.2Mbps 384kbps 14595円 無制限 0.0126円/パケット 305.2Mバイト なし
※ドコモと利用契約だけを行う場合、バリュー/ベーシックプランは利用できない。※従量制の料金プランでは「ファミリー割引」の適用が可能で、基本料金が25%引きになる

 内蔵されたワイヤレスWANモジュールは、ベルギーのOption Wireless Technology社の「GTM382」だ。国内では聞きなれない会社名だが、既存のワイヤレスWAN対応のVAIO type T/Sでも同社のWANモジュールを採用している。モジュール自体は下り最大7.2MbpsのHSDPAに加えて、上り2MbpsのHSUPAもサポートしており、国内では無縁だが、GSM圏で広く利用されている高速ポケット通信のEDGEやGPRSでのデータ通信にも対応している。また、モジュール自体にGPS機能も内蔵している。VAIO type PのGPS機能がワイヤレスWANとセットになっているのはモジュールが一体だからだ。

ワイヤレスWAN+GPSモジュールを搭載したVAIO type Pのデバイスマネージャ画面。ワイヤレスWANモジュールはOption Wireless TechnologyのGTM382(GlobeTrotter MO40xシリーズ)。ワイヤレスWAN(モデム)機能だけでなく、内蔵のGPS機能もVAIO type Pでは利用している

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