NECの主力A4ノートPC「LaVie L」は、量販店における販売集計でトップを走る売れ行きを見せるオールインワンA4ノートPCだ。
2010年4月28日に発売された2010年夏モデルは、2010年春モデルで採用したインテルのCore iプラットフォームを引き継ぎつつ、16型ワイドの液晶ディスプレイ(下位モデル以外)やBlu-ray Discドライブも標準装備とするなど、いくつかの進化も遂げている。
今回は3つあるラインアップのうち、CPUにCore i5-430を採用し、デジタルテレビチューナー(ワイヤレスTVデジタル)を付属しない主力モデル「LL750/AS6R」(スパークリングリッチレッド)を評価機とし、デザインや使い勝手を中心にチェックしていく。
ボディデザインは、きらきら輝くガラスフレークを含む上質なカラーリングを採用した2010年春モデルを継承し、パームレストやディスプレイまわりの額縁部など含めて、ボディカラーと同色のつややかな塗装が施される。カラーバリエーションは、このほかにスパークリングリッチピンク、スパークリングリッチホワイト、スパークリングリッチブラックの合計4色を用意する。
中でもPCの顔となる天板は、ミクロン単位の厚さを持つ鱗片状のガラスフレークを含んだ塗料を使用しており、見る角度によってさまざまな色合いの変化が楽しめる。評価機のスパークリングリッチレッドカラーはじつに深みのある赤色で、高級な和食器を思わせる落ち着いた色合いが心地よい。スパークリングリッチレッドはいわゆる原色の赤ではなく、ほどよく落ち着いた深めの調色なので、リビングルームなどの常に人目に触れる場所でも違和感なく置いておけるだろう。
16型ワイドと大型の液晶ディスプレイを内蔵するLaVie Lのボディは、確かに少し大きめだ。ただ、全体の厚さがほぼ均一なので、閉じた状態だとフラットになり、使用時の圧迫感もほとんどない。重量は約3.1キロで、家の中ならそこそこ手軽に持ち運んで使用することもできる。家族向けならデスクトップPCでもよい──という声もあるが、こういうフットワークのよさはノートPCならではと思われる。
ボディサイズにゆとりがあるので、キーボードを中心とする操作性はすこぶる良好だ。キーは標準19ミリの正方ピッチで、ストロークはやや深めの3ミリ。これはデスクトップPCのフルサイズキーボードと比べても使い勝手は大きく変わらず、テンキーもしっかり用意するため、データの集計や家計簿入力などの数字を多用するシーンでも便利に使える。
ポインティングデバイスは、上下のスクロールボタンを別途備えるタッチパッド(NXパッド)だ。ボディと同色の光沢のある塗装が施されており、デザインの統一感も意識してある。
タッチパッドにはこのほか、左右のクリックボタンを同時に押すと有効になる「手書きでお助けパッド」機能も備える。この機能は、タッチパッドに指で字を描くだけで文字が認識されるもの。読みが難しい漢字を調べる時など、手軽な辞書代わりに利用できるのが便利だ。
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