8万円切りの3波チューナー付き液晶一体型PC――「HP All-in-One PC200」を試すしかも液晶はフルHD(2/3 ページ)

» 2010年06月16日 11時15分 公開
[林利明(撮影:矢野渉),ITmedia]

21.5型フルHD液晶はノングレアタイプを採用

21.5型フルHD液晶はノングレア仕様で映り込みがほとんどない

 液晶ディスプレイの画面サイズは21.5型ワイド、解像度は1920×1080ドットのフルHD、表面処理はノングレア(非光沢)だ。最大輝度は250カンデラ/平方メートル、コントラスト比は1000:1、応答速度は5ms、最大表示色は1677万色、色域はNTSC比で72%、視野角は上下160度/左右170度となっている。

 こうした液晶ディスプレイのスペックを公開していたり、グレア(光沢)ではなくノングレアタイプを採用しているのは、メーカー製の液晶一体型PCとしては珍しい。また、「輝点ゼロ保証」が付いてくるのはありがたい。これは標準の保証期間内において、常時点灯のドットが1つ以上、または常時非点灯のドットが6つ以上発生した場合、標準保証の対象としてサポートが受けられるというものだ。

 液晶ディスプレイの駆動方式は、スペックから分かるようにTNを採用する。視野角による色の変化は大きいが、正面から見ているぶんには問題ないレベルだ。発色については十分な色域があるものの、デジタル放送やDVD-Videoなどの映像を表示すると、鮮やかさとコントラストにもの足りなさを感じる。映像コンテンツ視聴以外の用途とのバランスを考えながら、グラフィックスのプロパティでコントラストとガンマを調整してみるのもよいだろう。

有線キーボード/マウスに加え、リモコンも付属

 付属のキーボードとマウスはUSB接続の有線タイプだ。キーボードはフルサイズ仕様だが、Delete/Insert/Home/End/PageUp/PageDown/Pauseキーがカーソルキーの上部に2列で置かれており、標準的なキーボードとは一部レイアウトが異なる。キータッチはソフトで、クリック感がやや弱いものの、特に打ちづらくはない。キーボード右上には、本体内蔵スピーカーの音量調整を行うボタンが用意されている。付属の光学式マウスは標準的なスクロールホイール付きの3ボタンタイプだ。

 Windows Media Centerの利用に便利なリモコンも付属する。リモコンはシンプルなデザインで、ボタンがきちんと日本語表記になっている。機能名が書かれたボタンは少ないが、ボタンのアイコンで機能を判断できるので、実際に使ってみれば、すぐに操作を覚えられるだろう。

付属のUSBキーボードはフルサイズだが、Deleteキーなど一部キーのレイアウトが異なる。付属の光学式マウスはUSB接続の3ボタンタイプだ
リモコンはシンプルな作りだが、機能的に問題はない

デジタル放送の視聴と録画はWindows Media Centerを利用

Windows Media Centerのテレビ機能(画面はEPG)

 5020jpが内蔵する地上/BS/110度CSの3波デジタルテレビチューナーは、デバイスマネージャで見ると「AverMedia A369 MiniCard Combo ISDBT/S」とある。本体の背面には、地上デジタル用とBS/110度CS用のF型アンテナ入力端子を装備する。地上デジタル放送と、BS/110度CSデジタル放送は同時に視聴/録画することはできない。B-CASカードは背面カバーを外して内部スロットに装着する仕組みだ。

 デジタル放送の視聴や録画は、Windows 7 Home Premium標準のWindows Media Centerで行う。Windows Media Centerが搭載するデジタルテレビ機能の詳細は省くが、テレビ&レコーダーとしての基本的な機能は押さえており、OS標準機能ということで操作のレスポンスはなかなかのものだ。

 機能面では、データ放送、EPGを使った予約録画、スリープ/休止状態から自動復帰しての予約録画実行などに対応している(録画予約の終了後、スリープ/休止状態に自動移行する機能はない)。リアルタイム視聴の番組で録画を実行すれば、そこからタイムシフト動作も行えるようになり、予約録画中の番組を先頭から再生する「追いかけ再生」も可能だ。ダビング10もサポートし、録画した番組はCPRM対応の記録型DVDメディアに書き出せる。その際、HD画質の映像はSD画質にダウンコンバードされ、CMカットなどの映像編集は行えない。

 なお、DTCP-IPはサポートしていないので、5020jpで録画した番組をネットワーク経由で別の再生機器から視聴することはできない。今後は家庭内ネットワークでの利便性を高めるため、DTCP-IPに対応させる追加ソフトウェアをぜひ配布してほしいものだ。

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