5020jpのパーツ構成はエントリークラスにとどまっているため、パフォーマンスが気になるかもしれない。そこで、定番のベンチマークテストを実施してみた。
Windowsエクスペリエンスインデックスのスコアを見ると、プロセッサは「6.1」、メモリは「5.5」、HDDは「5.9」と、この3項目については、Windows 7を快適に使える目安となる「5」以上を満たしている。
問題はIntel G45S Expressチップセット内蔵のIntel GMA X4500HDによる描画性能だが、グラフィックス(Windows Aeroのパフォーマンス)のスコアは「4.3」と、それほど低くはない。実際に使っていても、Windows Aeroによるデスクトップの描画がもたつくようなシーンはまずない。
ただし、ゲーム用グラフィックスのスコアは「3.5」と低い。そのほかのベンチマークテストの結果を見ても、CPUやメモリ、HDD関連はそこそこのスコアを出しているが、グラフィックス関連の落ち込みが大きい。やはり、外部GPUを搭載していないことから、3Dゲームを快適に動かすのは困難だ。
動作音については、アイドル時でもファンの風切り音が聞こえてくる。高負荷が続くとファンの回転数が上がって音も大きくなるが、アイドル時も含めて、どちらかといえば低音のファンノイズなので、それほど耳障りではない。
HP All-in-One PC200の魅力は、“3波デジタルチューナーとフルHD液晶ディスプレイを搭載しながら低価格”ということに尽きる。Windows Media Centerのデジタルテレビ機能は、使いやすくて高機能とはいえない部分もあるが、「見て」「撮って」「消す」というライトな使いが多い人ならば、大きな不満は感じないだろう。
マシンパワーもエントリークラスではあるものの、一昔前の低価格モデル(例えば、Vista時代のCeleronモデル)のようなもっさり感はまったくない。ヘビーな動画編集やエンコード、3Dゲームといった用途には向かないが、映像/音楽コンテンツの再生やインターネット用途、ビジネスソフトなど、大半の場面で不足なく使えるはずだ。
個人で使う据え置き型PCとして、地上/BS/110度CSの3波デジタル放送に標準対応しつつ、十分な画面サイズ/解像度と、リーズナブルな価格を望むのであれば、ぜひ候補に入れておきたい1台だ。
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