日本ヒューレット・パッカード(HP)は、外部デザイナーとのコラボレーションによるミニノートPC製品を「デザイナーズ・コレクション」の名で積極的に展開している。4月13日に発表されたAtom N搭載ミニノートPC「HP Mini 210 Vivienne Tam Edition」は、その最新モデルだ。
2009年2月発売の「HP Mini 1000 Vivienne Tam Edition」、2009年10月発売の「HP Mini 110 by Studio Tord Boontje」に続く、デザイナーズ・コレクションの第3弾となる。第1弾に続き、ファッションデザイナーのヴィヴィアン・タム氏がデザインを手がけており、Vivienne Tam最新コレクションの世界観をPCで楽しめるのが特徴だ。
ラインアップは画面解像度の違いで2種類あり、量販店モデル(実売予想価格6万円前後)と同社直販のHP Directplusモデル(6万3000円)を用意。HP Directplusモデルは4月26日、量販店モデルは4月28日に販売を開始する予定だ。
また、全国27店舗のVivienne Tamショップでも製品展示を行い、4店舗(青山、六本木、代官山、神戸)のVivienne Tam直営ショップでは4月15日から予約販売を行っている。
今回は発売に先駆けて、実機を入手したので、早速その中身をチェックしていこう。
今回のデザインコンセプトは“Butterfly Lovers”とされている。これは、かなわぬ恋の果てになくなった男女が蝶(ちょう)に生まれ変わって結ばれるという中国の民間説話(梁山伯と祝英台)がモチーフで、「中国版ロミオとジュリエット」ともいえる内容とのこと。
Butterfly Loversはヴィヴィアン・タム2010年春夏コレクションのテーマにもなっており、本機が最初にお披露目されたのも、そのファッションショーだった。ファッションモデルがクラッチバッグのようにPCを抱え、さっそうとランウェイに現れる様子には、モデルが無理してPCを持っているような違和感はまったくない。HPが本機を「デジタルアクセサリー」や「デジタルクチュール」と呼ぶのもうなずける。
さて、そのデザインだが、全体をゴールドでまとめつつ、天面に大きく蝶の柄をあしらった大胆な外装に仕上げている。初代のVivienne Tam Editionは深紅のボディに芍薬(しゃくやく)の柄を組み合わせていたが、これとはガラリとデザインを変えてきた。非常に目立つ外観ながら、ゴールドはマット調の落ち着いたトーンなので嫌みがなく、「HP Imprint」の質感の高さもあり、品よくまとまっている印象だ。ちなみに、アイティメディアの女性社員何人かに現物を見てもらったところ、「写真で見るより、ずっといい」という好意的な感想が多かった。
PC本体はもちろん、付属のワイヤレスマウスをはじめ、スリーブケース、本体を収めたパッケージやマニュアル類に至るまで、デザインがすべて統一されているところに、ヴィヴィアン・タム氏の並々ならぬこだわりが感じられる。2作目ともなると、PCのデザインもお手の物といったところか。
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