「HP Mini 210 Vivienne Tam Edition」の世界に浸る美しすぎるミニノート!?(2/3 ページ)

» 2010年04月20日 12時00分 公開

ベースモデルの「HP Mini 210」がデザイン性向上に貢献

 本機のベースとなるモデルは製品名にもある通り、2010年3月17日に発売された「HP Mini 210」だ。本体サイズは268(幅)×179(奥行き)×23.5〜28.5(高さ/突起部除く)ミリ、重量は約1.18キロとなっており、10型クラスの液晶ディスプレイを備えたNetbookとしては持ち運びやすいほうだろう。全体的にフラットな形状で、ボディの端が絞り込まれているため、実際に持つと数字で見るより薄く感じられる。

 天面や液晶ディスプレイのフレーム、キーボード、タッチパッド周辺に余計な継ぎ目などが一切なく、底面もネジ穴1つないHP Mini 210の外装は完成度が高く、Vivienne Tam Editionのデザイン性向上に大きく貢献している。

 さらに底面のカバーはバッテリーを外したところにあるオレンジ色のレバーとボタンを操作するだけで、工具を使わずに取り外すことができ、メモリスロットや2.5インチSerial ATA HDDに手軽にアクセスすることが可能だ。本機の場合、ターゲットとするユーザー層を考えると、購入後のパーツ交換などで底面を開ける機会は少ないだろうが、このデザイン性と機能性の両立は見事といえる。

 付属のリチウムイオンバッテリーは3セル(容量は10.8ボルト 2455mAh)で、公称の駆動時間は約4.25時間をうたう。オプションで用意される大容量の6セルバッテリーを使えば、駆動時間は公称で約9時間まで延長できるが、6セルバッテリーはカラーが通常のHP Mini 210と同じブラックになってしまうため注意が必要だ。

 ACアダプタはサイズが40(幅)×93(奥行き)×28(高さ)ミリ、重量が約210グラムとコンパクトだ。ただし、ACアダプタと電源ケーブルの接続部は海外と共通の3ピンタイプを採用しており、電源ケーブルが太くて長いのでかさばる。幸いなことに、電源ケーブルの代わりに装着できるL字型のウォールマウントプラグも付属するので、こちらを携帯用にしたほうがいいだろう。

棒状のリチウムイオンバッテリー(容量は10.8ボルト 2455mAh)を背面に装着。ACアダプタは電源ケーブルとL字型のウォールマウントプラグを使い分けられる
バッテリーを外すと現れるオレンジ色のレバーとボタンを操作することで、底面のカバーが丸ごと外れる。最初にカバーを外すときには少し力がいるので、破損に注意
底面カバーを外したところ。1基のSO-DIMMメモリスロットや2.5インチHDD(Serial ATA)に簡単にアクセスできる。Mini PCI Expressカードスロットにはハーフサイズの無線LANモジュールが装着されているほか、フルサイズのスロットが1基空いている

OSにWindows 7 Home Premiumを採用、独自の壁紙なども搭載

 基本スペックは、2010年に入ってから発売されたNetbookとしては標準的なものだ。2009年12月にリリースされた新世代のNetbook向けプラットフォーム(開発コード名:Pine Trail-M)を採用している。

 CPUはグラフィックスコアのIntel GMA 3150を統合したAtom N450(1.66GHz)、チップセットは1チップ構成のIntel NM10 Expressだ。従来は3チップ必要だったプラットフォームを2チップで実現しており、実装面積と消費電力の削減、性能の底上げを図っている。ボディが初代のVivienne Tam Editionよりスリムになって、デザインも進化した背景には、プラットフォームの更新もあるのだろう。

 メインメモリ容量は2Gバイト(PC2-6400)、HDD容量は250Gバイト(Serial ATA/7200rpm)を確保しており、Netbookとしては無難な装備といえる。もちろん、光学ドライブは内蔵していない。

 OSに32ビット版Windows 7 Home Premiumをプリインストールしている点は見逃せない。Netbookに採用例が多いWindows 7 Starterと異なり、Windows 7の機能がフルに利用できる。さらに本機では、ボディデザインにマッチした専用の壁紙やアイコン群を用意したことに加えて、蝶の形をしたスタートボタンを押すと、蝶が羽ばたくアニメーションが表示されるなど、外装だけでなく中身にも世界観へのこだわりが見られる。

 通信機能は100BASE-TX/10BASE-Tの有線LANとIEEE802.11b/g/nの無線LANを標準装備。昨今は無線LANの利用率が増えているからか、使用頻度が低くなりがちな有線LANの端子にのみカバーが設けられている。ちなみにBluetoothは内蔵していない。

 インタフェース類は本体の両側面に、3基のUSB 2.0、アナログRGB出力、マイク/ヘッドフォン端子、SDHC対応SDメモリーカード/メモリースティックPRO/xDピクチャーカード/MMC対応カードスロットを配置。前面にはステレオスピーカー、液晶ディスプレイの上部にはWebカメラを備えている。

前面の下部にステレオスピーカーを内蔵する
背面はバッテリーで占有され、インタフェースなどはない

左側面にDC入力、アナログRGB出力、排気口、白く光るHDDアクセスランプ、USB 2.0、マイク/ヘッドフォン端子が並ぶ
右側面にはSDHC対応SDメモリーカード/メモリースティックPRO/xDピクチャーカード/MMC対応スロット、スライド式の電源スイッチ、通風口、2基のUSB 2.0、100BASE-TX/10BASE-T対応の有線LAN、ケンジントンロックホールがある

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