電子書籍で新聞や雑誌を講読できるようになったら――出版業界が電子書籍への取り組みを推進している昨今、エンドユーザーは電子書籍をどのようにとらえているかが、ネットエイジアの調査で明らかになった。
同社が20〜59歳の2188名に対して行った「ビジネスパーソンの『iPad』に関する調査」は、iPadに関する設問項目が並ぶが、その一方で、紙媒体との相対的な関係で電子書籍の市場性を示そうとしている。
調査結果によると、「iPadなどに代表される電子書籍を閲覧可能な携帯型端末で、読みたい新聞/雑誌を購読できるようになった場合、紙の雑誌は購入しなくなると思うか」という質問に対して、それぞれ4割程度(新聞41.7%、雑誌42.1%)がその通りであるとしており、ビジネスパーソンのおおよそ2人に1人は電子書籍でよいと考えていることが分かる。
若い世代になるほどこの傾向は顕著で、例えば20代女性の半数以上は、電子書籍で提供されるなら、紙の新聞は購入しなくなると回答、雑誌についても同様の傾向を示している。
また、男女別に見ると、紙媒体にそれほど執着していないのは女性であることが分かった。雑誌、新聞のいずれのケースでも、電子書籍で読めるなら紙媒体を購入することはないという回答する女性の割合が男性のそれを1割程度上回った。
ただし、保存手段としての紙媒体には一定の価値を見いだしているようで、電子書籍として提供されていたとしても、保存・スクラップの目的で紙の新聞や雑誌を購入することはあり得ると回答したのは、新聞の場合で27.4%、雑誌の場合で41.8%となった。
なお、回答者のキャリア内訳はNTTドコモが62.2%、auが29.4%、ソフトバンクが8.4%。
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