「朗読少女」にハマる人続出、最新作は銀河鉄道の夜

» 2010年09月30日 19時47分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

「読む」ではなく「聞く」楽しみを

 オトバンクは9月30日、同社が開発したiPhoneアプリ「朗読少女」の最新作品として宮沢賢治氏の名作「銀河鉄道の夜(上)」の配信を開始した。全3部作として順次配信予定。

 朗読少女は、著作権の切れた文学作品などを、女子高校生キャラクター「乙葉しおり」が読み上げるiPhoneアプリ。「読む」という能動的な行為ではなく、「聞く」という受動的な行為をベースに、キャラクターを立てることでアプリとしての価値を高めている。乙葉しおりのCV(キャラクターボイス)は「らき☆すた」などにも出演するささきのぞみさん。

 現在の配信タイトルは今回発表した「銀河鉄道の夜」のほか、「羅生門」「よだかの星」「ごんぎつね」「四谷怪談」「夢十夜」「遊星植民説」の全7作品、一話の長さは30分程度。無償で提供されるアプリには羅生門のさわりの部分がプリインストールされた形で提供され、そのほかのコンテンツはアプリ内課金の仕組みを利用して115円または350円で購入可能。現在のコンテンツは文学作品のみだが、学習系のコンテンツを拡充する計画や、乙葉しおりの衣装などのアイテム課金も11月ごろをめどに予定されている。

 少し気になるのは、アプリの名称が「朗読少女」「朗読少女LITE」「朗読少女 羅生門LITE」など複数存在してしまっている点。現在App Storeでこのアプリは「朗読少女 羅生門LITE」として無料で提供されている(インストール後は『朗読少女LITE』というアプリ名となる)。これは、オトバンクが当初想定していた以上にアプリが話題を集めたため、同じ枠組みで横展開を図りたいが、Appleのアプリ審査の関係で、当初のアプリ名称だった「朗読少女 羅生門LITE」から変更できないことが影響しているとみられる。同社としても何とか「朗読少女」または「朗読少女LITE」を正式名称としたい考えであることはアプリ起動時に「朗読少女LITE」と表示されるようバージョンアップを行ったことからも明白だ。

 ただし、アプリとしてはよく作り込まれており、おばさん萌えの小飼弾氏も絶賛するできとなっている。

 なお、同社ではアプリのダウンロード数15万件に達した記念として、本体の無料期間を10月末まで延長するとしている。11月以降にアプリを有償化するかは未定だという。

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