データ保護機能を備えつつ、HDDを自由に追加・差し替えられるストレージアレイがデータロボティクスの「Drobo」シリーズだ。
後編では、DroboシリーズのメインストリームモデルであるDrobo S(5ベイ・USB 2.0/eSATA/IEEE1394)とDrobo FS(5ベイ・ギガビットLAN対応NAS)で、アドオン機能「DroboApps」とリビルド作業の使い勝手、データ転送速度などを検証する。
Drobo S・FSの設定/一般メニューには、デュアルディスク冗長化とディスクドライブ・スピンダウンの2つの項目がある。デュアルディスク冗長化は、いわゆるRAID 6のようにパリティを2重に持つことで同時に2台までのHDD故障が起きてもデータの復旧を試みる、よりデータの安全性を考慮する設定だ(こちらはDroboシリーズのうち、エントリーモデルのDrobo以上で対応する)。安全性を高める分、実利用できるディスク容量が減るので、一般PCユーザーとしてはまずはオフで運用し、HDDを増設して容量に余裕が出たら必要に応じてオンにしてもよいだろう。ディスクドライブ・スピンダウンは、一定時間アクセスがない場合にHDDの回転を止める省電力機能である。
Drobo FSには、これらに加えてNAS機能の設定項目もある。IPアドレスやワークグループの設定、利用ユーザーの管理やアクセス制限の設定、Admin権限のIDとパスワード設定を行うことで、ネットワークドライブ/NASとして機能する。さらにもう1つ、“DroboAppsを有効化”にチェックを入れると、Drobo FSへさらに機能を追加する「DroboApps」が利用できるようになる。
DroboAppsはDrobo FSの機能を拡張できるアドオンアプリだ。データロボティクスのサイトに、Apache(Webサーバ)やSSH、DLNAサーバ機能など、LinuxベースのNASキットでよく見かけるアプリケーションが登録されている。
まずはWeb設定ツールのためのApacheとDroboApps Admin Utilityをインストールしよう。導入は、DroboAppsサイトからダウンロードしたアーカイブファイルを解凍し、DroboAppsのマウントポイントにコピーするだけ。本体を再起動すると機能が有効になっている。Web設定ツール(DroboApps Admin Utility)は「http://(本体のIPアドレス):8080/drobomin/」よりアクセスできる。
DroboApps Admin Utilityには「Install DroboApps」という項目がある。以降DroboAppsを追加する時は、ここから直接インストールできる。例えば、DLNAサーバ「FUPPES」の横にある“Install Now”をクリックすれば、自動でインストール作業が実行される。インストールが完了したかどうかは、左ペインから“Configure DroboApps”よりチェックできる。
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