“ほぼ全部入り”の地デジPC──「dynabook Qosmio D711」実力チェック低消費電力、地デジ対策もOK(2/3 ページ)

» 2011年04月08日 11時00分 公開
[岩城俊介(撮影:矢野渉),ITmedia]
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テレビは3波ダブルチューナーのほぼ全部入り仕様 録画、再生、記録、配信が可能

 テレビ機能は、AV統合アプリケーション「Qosmio TV Center」で利用する。リモコンの「TV」ボタンからでもワンタッチで起動可能だ。

photophotophoto AV統合アプリケーション「Qosmio TV Center」は、普通にテレビの電源を入れるようにリモコンのTVボタンからでも起動できる。もちろん全場面表示、あるいは小画面表示(ながら見モード)にも切り替えられる
photo 番組に関連した単語を抜き出し、そのままWeb検索する「ホットワードリンク/気になるリンク」機能

 テレビチューナーは3波(地上、BS、110度CS)対応デジタルチューナーを2基搭載する。内部で分岐・分波するので、本体へのアンテナケーブルは1本でOKだ(BSアンテナ用に電源を供給するか否かの設定もQosmio TV Center上で行える)。加えて、同社独自のメディアストリーミングプロセッサ「SpursEngine」とたっぷり録画できる1Tバイトの大容量HDD(7200rpm)を実装する。SpursEngineにより、番組のリアルタイムAVC(MPEG-4 AVC/H.264)録画が可能で、ビットレート2MbpsのEPモード利用時で1TバイトのHDDに最大1040時間録画できる。

 Qosmio TV Centerは、番組の視聴、番組表や番組内容のチェック、番組検索、予約録画設定、録画番組の再生、メディアへの書き込みといったテレビ+レコーダーとしての機能に加え、番組情報をもとに出演者や登場製品、エリア情報などをそのままWeb検索できる「ホットワードリンク/気になるリンク」といった、インターネットサービスを組み合わせたPCならではの機能も実装する。

 操作画面は番組表の「番組ナビ」、録画予約状況を示す「録るナビ」、録画した番組を管理する「見るナビ」と分かりやすく分類され、リモコン操作時は大きいサイズで個別表示、マウス操作時はフルHDの高解像度を生かした一括表示での画面に切り替えながら利用できる。地デジチャンネルの切り替えは2秒ほど。よくある家庭用地デジテレビと同様にアナログテレビと比べるとワンテンポ遅いが、1秒ほどで音声が先に出力されるのでさほど遅いとは感じない印象だ。また、PCを操作しながら子画面に番組を表示する「ながら見モード」ももちろん備える。

 番組は、標準のMPEG-2 TSモードでの録画以外にSpursEngineを活用したMPEG-4 AVC/H.264での長時間録画が可能だ。録画モードは地デジ放送の場合でTS(約17Mbps)/XP(約10Mbps)/SP(約8Mbps)/LP(約5.5Mbps)/EP(約2Mbps)の5段階より選択できる。録画後のTSモード→(XPモードなどの)H.264変換のほか、顔検出によるシーン判別機能などにもSpursEngineが活躍する。特に、顔検出によるシーン判別機能「顔deナビ」が面白い。番組出演者の顔を識別し、その人が出ている場面へパッと手軽に移動できるほか、盛り上がっている場面やCMか本編であるかも判別してくれる。


photophotophoto 録画番組の再生は「見るナビ」メニューから。サムネイルに録画モードやダビング可能な回数などのアイコンも示される。サブメニューよりBlu-ray Discメディアへの記録や録画モード変換(ビデオ処理)などの操作も可能(画像=左、中央)。顔deナビ機能より、ある出演者が出ている場面へすぐ移動できる(画面=右)

 録画した番組は、Blu-ray Discメディアや(AVCRECによる)DVDメディアへも記録(ダビング)が可能。家庭用レコーダーと同様にダビング10に対応する。640×360ドットに解像度を落としつつSDメモリーカードへのダビングする機能も備わる。また、SpursEngineを活用した超解像技術「レゾリューションプラス」により、SD解像度の動画データやDVDタイトルをHD解像度クラスに高画質化できる。

 レゾリューションプラスの効果はコンテンツによって差があるが、付属するTOSHIBA DVD PLAYERで再生すればいいだけとほどよく手軽に利用できる(ただ、普段使用する動画再生アプリケーションでも自由に使えるとさらにうれしい)。また、YouTube動画の高画質化も行える(Internet Explorer 8用プラグインを同梱する)。

 そして、家庭ネットワーク内のDLNA/DTCP-IP対応の家庭用レコーダーで録画した番組をPCで視聴できる「CyberLink SoftDMA for TOSHIBA」、PC内のメディアデータをテレビで再生できる「TOSHIBA Media Controller」、YouTube動画をテレビへ表示できる「TOSHIBA Media Control Plug-in」といったホームネットワーク機能も装備する。

photophotophoto 付属するCorel Digital Studio for TOSHIBAやPremiere Elements 8などの動画編集ソフトでも、SpursEngineを活用できる。Corel Digital Studioを用い、フルHD/17Mbps/約3分のMPEG-2→フルHD/2MbpsのMPEG-4 AVC/H.264への変換にかかる時間をSpursEngineの有無で比較すると、SpursEngine有効(画面=中央)の約3分46秒に対し、無効(画面=右)では約6分12秒だった。CPU使用率も5割ほどで済んでいる

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