キヤノンは8月31日、個人向けプリンタ「PIXUS」シリーズの新モデル7機種9モデルを発表。2011年9月8日より順次発売する。
今回の新モデルは、省スペースのボックス型ボディ、キーが発行して操作を誘導する「Intelligent Touch System」、最小インク滴1ピコリットル/解像度9600×2400dpiの高密度プリントヘッドや高発色インクといった簡単・高速・高画質プリントを実現する基本性能とともに、
などの機能を新たに搭載した。
「写真には人と人をつなぐ力がある。残し、伝えられることはお金で代えられない価値がある。震災復興出支援活動で、泥をかぶった思い出の写真をきれいに修正して持ち主にお返しする活動を行い、このことを改めて認識した。なお、無線LAN対応モデルにより、PCは個室、プリンタはリビングルームで家族で共有する──とユーザーの利用形態が変わってきている。多機能・キレイ・コンパクト・ハヤイとこれまで訴求していた“機能価値”はもはや当然、今後はエコ・デザイン性・静粛性・快適性といった“ユーザーの生活価値”を高められる製品展開にシフトする」(キヤノンマーケティングジャパンの川崎正己社長)
生活価値を高めるための主力機能に「無線LAN」を据える。これまでも上位モデルに無線LAN機能を備え、設置場所を選ばないワイヤレスプリントによる便利さを訴求していたが、2011年秋冬モデルは(MG2130とiP4930以外の)エントリーモデルまで対応機種を拡充し、同時に普及が進むスマートデバイス(スマートフォンやタブレットデバイス)やクラウドサービスとの連携機能も強化する。
スマートデバイス向け機能は、iOS/Android対応の無線プリントアプリケーション「Easy-PhotoPrint」で無線スキャン(本体でスキャンしたデータを無線LAN経由でスマートフォンへアップロードする)機能を拡充、オフィスファイルやPDFファイルをPCレスでプリントできるアップルのAirPrintやGoogleクラウドプリント(2011年11下旬以降にサービス開始)もサポートする。
また「PIXUSクラウドリンク」によりオンラインにある写真や印刷テンプレート(便せん、封筒、メモ用紙、カレンダーなど)をPCレスで直接プリントする機能も実装する。クラウド型のオンラインフォト/アルバムサービスとの連携は、同社展開の「CANON iMAGE GATEWAY」とGoogle「Picasaウェブアルバム」で利用可能(MG8230、MG6230、MG5530、MG4130で対応)。プリンタ本体の操作で直接オンラインアルバムへアクセスし、液晶ディスプレイでオンラインの写真データを参照、PCレスでそのままプリントできるようになっている。そ例外のクラウドサービスは現時点は非対応だが、「Picasaはワールドワイドでの利用者が多いため、まずはこちらのサービスを選択した。ユーザーニーズに応じて、次期モデルあるいはファームウェアのアップデートで追加対応したいとも思う」(説明員)とのことである。
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