エプソン、高速出力/高耐久のA4カラーページプリンタ:高速A4機を初めて投入

» 2011年10月13日 22時22分 公開
[池田憲弘,ITmedia]

高速出力、高耐久性が特徴の2製品をラインアップに追加

 エプソンは10月13日、A4カラーページプリンタ「LP-S820」複合機「LP-M720F」を発表した。LP-S820は2011年10月下旬、LP-M720Fは2011年12月に発売する。価格はオープンで、直販サイトエプソンダイレクトショップでの価格はLP-S820が8万9980円(税込み、以下同)、LP-M720Fが9万9980円となる予定だ。

 両製品とも出力の速さが特徴で、大量印刷を必要とする業務での導入を狙う。耐久性も強化しており、従来20万ページだった製品寿命は40万ページに倍増した。プリントエンジンを従来の4サイクル式からタンデム式に変更しつつ、本体サイズを小さくし、特に高さを抑えた。

photo A4対応のカラーページプリンタ「LP-S820」

 A4カラーレーザープリンタのLP-S820は、モノクロ、カラーともに毎分30枚(A4普通紙の場合)という高速出力と高耐久性に加え、幅広い用紙に対応するのが特徴だ。A6サイズに対応し、210グラム/平方メートルの厚紙でも両面印刷が行える。また、両面印刷でも片面印刷と印字速度は変わらない(モノクロ、カラーともに30枚/分)。ウォームアップ時間は36秒以内、ファーストプリントはカラー、モノクロともに12.9秒。給紙容量は手差しトレイに100枚、カセットに250枚セットでき、オプションで500枚給紙可能な増設カセットを用意する。TEC値は3.65kWhとなる。

 インタフェースはUSB 2.0、1000BASE-Tの有線LAN(IPv6対応)を備える。本体側面にUSBポートを備え、USBメモリに保存した画像データや文章ファイルを直接印刷でき、マイクロソフトの電子書籍フォーマットXPSにも対応する。PostScript3エミュレーションも搭載した。本体サイズは444(幅)×531(奥行き)×345(高さ)ミリで、重量は約26.8キロ。

photo A4カラーレーザー複合機「LP-M720F」

 LP-M720FはA4カラーレーザー複合機だ。印刷速度はモノクロ、カラーともに毎分24枚(A4普通紙の場合)で、両面印刷の場合も片面印刷と同じ速さで出力できる。ウォームアップ時間が38秒以内、ファーストプリントはカラーが17秒、モノクロは14秒となる。給紙容量は手差しが100枚、カセットが250枚で、オプションの増設カセットユニット(500枚1段)を使えば、合計で850枚の給紙が可能だ。TEC値は2.92kWhとなる。

 インタフェースはUSB 2.0、1000BASE-Tの有線LAN(IPv6)。本体側面にUSBメモリを挿入し、保存した画像データや文章ファイルを直接印刷(電子書籍フォーマットXPSにも対応)したり、スキャンデータを直接USBメモリに保存できる。PostScript3エミュレーションも搭載した。スキャナの解像度は4800dpi×4800dpiで、スキャンデータをそのままメールで送信することも可能だ。最大35枚の連続コピーが可能な片面読み取り対応のADFも装備する。本体サイズは446.5(幅)×558(奥行き)×490(高さ)ミリで、重量は約32.2キロ。

 電源スイッチや表示パネルの操作、トナーカートリッジ交換も含めて基本的な操作がすべて前面で行えたり、カラーとモノクロの選択や両面印刷などの設定項目を選択して好きなように配置できる「Myタブ」など、使いやすさを向上させる機能が盛り込まれている。

photophoto 本体前面からトナーカートリッジ交換ができる(写真=左)。従来機(LP-A500F)と比べて高さを抑えた。従来機の高さは667ミリで、新機種の高さは490ミリと高さは30%近く減っている(写真=右)

ビジネスプリンタ16機種を一気に投入した目的とは?

 同日行われた製品発表会では、エプソン販売 LP・BIJ MD部 部長の鈴村文徳氏が登壇、新製品の販売戦略について話した。今回の新製品はレーザープリンタ本来の強みである「印刷速度」を生かし、大量の印刷物を必要とするオフィスはもちろんのこと、帳票や請求書などを使う小売業や卸業、そしてA6サイズが印刷できるので病院での仕様も想定している(医療費の明細書のサイズがA6であるため)。

photophoto エプソン販売 LP事業推進部 部長の山崎英雄氏。新製品の特徴やコンセプトについて説明した(写真=左)。エプソン販売 LP・BIJ MD部 部長の鈴村文徳氏。新製品の販売戦略について説明した(写真=右)

 今回発表された2機種をもって、ビジネスプリンタのラインアップは出そろったと鈴村氏は話し、続けてビジネスプリンタでの拡大戦略について説明を始めた。エプソンは2011年7月に3機種、8月に11機種、そして今回の2機種と合計16機種ものビジネスプリンタをラインアップに投入したが、その大半が既存の後継機ではなく新しい領域への拡大であったとアピールした。

photophoto 新製品の位置づけについて。今回は大量印刷を必要とするユーザーに訴求する(写真=左)。今年度投入した機種の大半が、既存の後継機ではなく新しい領域への拡大であったとアピールした(写真=右)

 鈴村氏は「エプソンは今までA3プリンタを中心にラインアップを拡大してきたが、世間から『A4プリンタには弱い』というイメージ持たれている意識があった」と2010年までのラインアップ展開を振り返り、今年度は低価格帯から幅広いA4プリンタを立て続けに投入し、今回は特に対応製品がなかったA4高速印刷の領域においてラインアップを拡大したと語った。

 A4プリンタに注力する理由について鈴村氏は、A4プリンタの性能が向上したことや、デスクサイドでA4プリンタを使うシーンが増えると予想していることに加え、A3プリンタが不要になりつつあるという理由も挙げた。「今までは教育現場を中心にB4サイズの印刷のニーズが多かったが、現在ではA4の印刷に切り替わりつつあり、A3プリンタが不要になってきている」(鈴村氏)

photophoto 今まではA4プリンタのラインアップが少なく、特に高速印刷の領域は対応製品がほぼなかった(写真=左)。A4プリンタのシェアが大きくなる理由を鈴村氏は3つ挙げた(写真=右)

 エプソンは2011年度「A4ページプリンタの国内市場で30%のシェア、16万台の出荷を目指す」という目標を掲げているが、2011年9月現在でシェアは20%程度となっており、残りの新製品の発売で30%近くまでシェアが伸びるのではないか、と鈴村氏は述べた。

photophoto 製品発表会で説明された両面印刷の仕組み。今回の新製品では両面印刷も片面印刷と変わらないスピードで印刷できる

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