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今買うなら“高速+多機能”でなきゃ──100Mバイト/秒の高速NAS「HDL2-Aシリーズ」検証:2ドライブ仕様で高速なRAID 0対応(3/4 ページ)

» 2011年10月26日 10時00分 公開
[石川ひさよし(撮影:矢野渉),ITmedia]
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リード速度「100Mバイト/秒」をマーク かなり良好なパフォーマンス

 さて、本機にもっとも望むのは「USB接続の外付けHDD以上」となる高速なデータ転送速度だろう。RAID 0設定時のカタログ値で100Mバイト/秒とうたわれており、下位モデル「HDL-CE」シリーズで記録した約50Mバイト/秒の約2倍となるパフォーマンスを実現することになる。

 ネットワークインタフェースは1000BASE-T準拠のギガビットLANに対応、コントローラチップ(SoC:System on a Chip)にMarvell「88F6282」を採用する。Marvellサイトによると、88F6282は1.6GHz〜2GHzに対応したCPU、1066MHzまでのDDR2/3メモリを実装し、2系統までの1000BASE-T準拠のギガビットLAN、2系統のSerial ATA 2.0、USB 2.0などの機能をサポートする。本機の基板にはHynix「H5TQ1G83DFR-T9C」(DDR3-1333対応)が2枚、計256Mバイトとみられるメインメモリを実装していた。

photo PCとHDL2-A4.0との間で5回コピーを繰り返した結果、リードが平均40.8秒で100.4Mバイト/秒、ライトが平均73.8秒で55.5Mバイト/秒となった

 では実転送速度を計測しよう。本機はRAID 0設定のまま、まずはHDL2-A上のdiskフォルダをPCへネットワークドライブとしてマウントし、そこからいくつかの手段でファイルをコピーし、処理が完了するまでの時間を計測した。

 1つめは、コマンドプロンプトで作成した4Gバイトの単一ファイル。完了時間は44.5秒で、実転送速度は92Mバイト/秒となった。

 2つめは約1Gバイトの映像ファイルをドラッグ&ドロップ。こちらは同じく9.6秒で、102.4Mバイト/秒となった。

 3つめはxcopyコマンド実行の前後にtimeコマンドで時刻を取得し、その差分をとる方法。4Gバイトの相互の転送速度を5回計測し、その平均値を出した。こちらはリードが40.8秒で100.4Mバイト/秒、ライトが73.8秒で55.5Mバイト/秒となった。


  テストPC環境
CPU AMD FX-8150(3.6GHz)
マザーボード ASUSTeK「Crosshair V Formulra」
LAN ギガビットLAN対応/Intel 82574L(マザーボード内蔵)
メモリ 4Gバイト(DDR3-1866×4)
ストレージ Intel SSD 510(120Gバイト、Serial ATA 6Gbps)
OS 64ビット版Windows 7 Ultimete(SP1)
ルータ NETGEAR「FVS124G」(1000BASE-T対応)

 特に、普段Windowsエクスプローラ上で作業する2つめの方法でも公称値の100Mバイト/秒に達するリード速度が得られたのは満足できる結果だ。一方、ライト速度はリード速度の値に劣るが、こちらも下位のHDL-CEシリーズと比べて2倍の値であり、普段使いにでもかなり快適に扱えるであろう実力を示した。

 ちなみに、本機の運用において1つ気をつけてほしいことがある。100Mバイト/秒クラスとなると、パフォーマンスはユーザーのPC環境──有線LANが100BASE-TX止まりであったり、無線LAN接続である場合はもちろん、PCとしての実パフォーマンス、ストレージ性能などでもいくぶん左右される。

 当初、少し古いHDD(ウエスタンデジタル「WD5000AAKS」)を搭載しつつ、性能は高めのPCで検証したが、こちらでも最大でリード50Mバイト/秒ほどのパフォーマンスしか得られなかった。それをインテル「SSD 510」シリーズに変更したことで上記の結果となった。

photo 先と同環境でRAID 1環境のコピー時間を計測。こちらではリードが平均45秒で91Mバイト/秒、ライトが平均80.8秒で50.7Mバイト/秒となった

 RAIDレベルの変更は、Web設定ツールのシステム→ディスクメニューより行う。フォーマットの項目よりRAIDレベルを選択できる。RAIDレベルを変更するとこれまでの内容は消去されるほか、RAID 1の場合は「再構築」の作業も必要になる。評価機の4Tバイトモデルで約4時間強ほどを要したが、より大容量のモデルはもう少し余計に時間がかかると思われる。再構築中は一部機能が利用できなくなるので、導入直後など、できるだけ影響の少ない状態で行いたいところだ。

 RAID 1の転送速度カタログ値は約74Mバイト/秒だ。ただ、今回の検証環境では、4Gバイトファイルコピー時で90.4Mバイト/秒、1Gバイト映像データコピー時で100Mバイト/秒、バッチファイルによる計測で、リード平均91Mバイト/秒、ライトが平均50.7Mバイト/秒と、なぜかかなり高速な値となった。

リモートアクセス機能もきちんと実装

photo リモートアクセスは、Web設定ツールよりダイナミックDNSサービス“iobb.net”に登録(無料)しつつ、任意の接続機器名とパスワードを設定する

 転送速度以外に、本機はDTCP-IPムーブやDLNAサーバ機能によるAV機器連携機能、USB機器をネットワーク対応にできるUSBデバイスサーバ機能、ダイナミックDNSを用いたリモートアクセス機能、Bittorrent機能、MacのTime Machineバックアップをサポートする機能、FTP、UPSとの連動、障害時のメール通知など、ホームユース機能から小規模ビジネスシーンでも活用できる機能まで、かなり多彩な機能を搭載する。

 中でも最近はノートPC+スマートフォンユーザーにニーズが高まっている「リモートアクセス」機能が便利だ。本機はHDL-CEシリーズの同機能とは少し異なり、PCもスマートフォンもWebブラウザベースでリモートアクセス作業を行う「リモートリンク2(HDL2-A版)」と呼ぶ機能を実装する。リモートアクセスには同社が提供する無料のダイナミックDNSサービス「iobb.net」を活用する。


photophotophoto スマートフォンのブラウザからリモートリンク2のURL「http://rm2.iobb.net/」にアクセス。先に設定したiobb.netの接続名、次のページでNAS/共有フォルダのユーザー名とパスワードを入力してログインすればNAS内のデータを参照できる。ブラウザでアクセスするので、PCでもスマートフォンでも、タブレットでも使える。一方、専用アプリで機能を同じ実現するHDL-CEシリーズと異なり、スマートフォン連携機能、例えばケータイカメラで撮影→直接NASへアップロード──などは行えない
photo 常時起動しておく機器だけに、省電力設定ももちろん備える

 最後に消費電力も確認しておこう。ワットチェッカーで計測した評価機の消費電力は、待機時(HDDアクセスのない状態)で15.6ワット前後、データアクセス時のピークで20.1ワットとなった。合わせて「省電力モード」で、非アクセス時にHDDを自動停止する設定とすることで、待機時6ワットまで消費電力が下がった。

 NASは、基本的に常に電源オンとする機器のため、この程度の値であれば家庭の電気代にもそれほど影響がなさそうだ。

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