「持ってるだけで女子力アップ」なUltrabookも登場――2012年「FMV」秋冬モデル発表会2012年PC秋冬モデル(1/2 ページ)

» 2012年10月19日 18時01分 公開
[後藤治,ITmedia]

 富士通は10月19日、「FMV」ブランドの2012年秋冬モデルを10月26日より順次発売すると発表した。ラインアップの概要や各モデルの詳細は既報の通り。同日行われた製品発表会の模様をリポートしよう。


「My CloudとWindows 8でこれからのPCを発展させていく」

「FMV」2012年PC秋冬モデル発表会

 新製品発表会の冒頭では、富士通執行役員常務の大谷信雄氏が登壇し、同社が考える「これからのPC」の姿について方向性を示すとともに、これに対応する新サービス「My Cloud」について説明した。

 同氏はまずPCの進化と用途の変遷を振り返り、「PCはかつてのワープロや表計算からインターネットを中心に発展し、PCの性能も飛躍的に伸びていったが、使い方そのものはここ10年でそれほど変化していない」と指摘。ただし、そうした状況がある一方で、「家庭内で扱われるデータ量は爆発的に増えている。こうした大容量のデータをどう扱うか再考する時代にさしかかっている」と説明する。

 続けて、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末の進化と、クラウドコンピューティングに代表される情報技術の発展に触れ、「そうした中でPCの役割を見直すと、(これからのPCは)家庭内データセンターとして情報を束ねる役割と、スマートフォンなどのモバイルデバイスに格納された情報をいかにシームレスに活用できるかが大きな役割になるだろう」と述べた。同氏は、デジタルコンテンツを処理する性能やストレージ容量と、時間や場所を問わずコンテンツを楽しめる使い勝手の2点を、それぞれ“Power”と“Fun”という2つの単語に集約し、「FVMはWindows 8とPower&Fun”でこれからのPCを発展させていく」と語る。

富士通執行役員常務の大谷信雄氏(写真=左)。大容量化する家庭内デジタルコンテンツ。ひとりが保有するデジタル写真のデータ量は10年で10倍になり、「平均すると誰もが1日1枚は写真を撮っている時代」だという(写真=中央)。日本マイクロソフトの樋口社長もかけつけ、「Windows 8とメイドインジャパンのFMVで日本の市場を盛り上げていきたい」とエールを送った(写真=右)

 大谷氏が示したこの「新時代のPC」を支えるのが、同社の「My Cloud」(マイクラウド)構想だ。そのキーコンセプトは、2012年夏モデルの発表時にすでに明かされているが、今回具体的に2012年秋冬モデルで利用できるサービスが紹介された。

富士通が提供する「My Cloud」(マイクラウド)サービス

 My Cloudは、家庭内の各デバイスに保存されたデータを集約して活用できる「My Cloud-P」と、データをクラウド上に保存し、災害対策のバックアップやモバイル端末からデータを利用するための「My Cloud-S」の2つで構成される「ハイブリッドなサービス」(同氏)だ。My Cloud-P内のコンテンツとMy Cloud-Sに保存したコンテンツは、専用のユーザーインタフェースを通して簡単に移動できるという(12月アップデート予定)。

 製品説明を担当した同社執行役員の齋藤邦彰氏は、実際のデモを交えながら、いつでもどこでも手元のスマートフォンで家庭内のPCに保存された写真を閲覧できる「My Cloud フォト」や、音楽/動画を楽しめる「My Cloud ビデオ+」を紹介した。なお、My Cloudでは、音楽ストリーミングサービス「AUPEO!」など、他社が提供する複数のサービスを1つのMy Cloudアカウントで利用できるのも特徴となっている。

時間と場所を問わずモバイル端末でデジタルコンテンツを活用する「My Cloud」の説明では、写真や音楽の試聴のほか、Android端末をHEMS(Home Energy Management System)対応リモコンとして使い、エアコン(参考出品)の電源を外出先からオフにするデモが行われた。ECONNET Lite対応家電を制御する活用法として、室内灯のオン/オフなども検討しているという

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