発表当初、開発試作機と“試しに”付き合ったことがある「ThinkPad X1 Carbon」は、店頭出荷モデルの上位構成で、CPUがCore i7-3667U(1.8GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大2.8GHz、TDP 17ワット)を搭載してデータストレージが容量256GバイトのSSD、そして、システムメモリがDDR3を4Gバイトの「ハイパフォーマンスパッケージ」だった。実売価格を16万1805円。うーん、ThinkPad Classicシリーズとしては、上位構成でもだいぶ安くなったといえるかもしれないが、光学ドライブを持たず、システムメモリが4Gバイトで増設もできないUltrabookとしては、競合と比べても安くはない。
諸々の借金と家族の生活費や学費やらでキュウキュウしている五十目前男にも購入できるThinkPad X1 Carbonはないものか。レノボ・ショップでユーザーに用意する“パッケージ”と呼ぶ構成例で、最も購入しやすいのは、Core i5-3317U(1.7GHz、Turbo Boost Technology有効時で最大2.6GHz)を搭載して、データストレージが容量128GバイトのSSD、システムメモリの容量は4Gバイトという「エントリーパッケージ」だ。こちらの実売価格は12万4110円。
最廉価の構成とはいっても、Core i7-3667Uを搭載するハイパフォーマンスパッケージとの違いは、CPUとデータストレージの容量のみで、そのほかの仕様は共通する。参考までに、評価用のエントリーパッケージ構成で測定したベンチマークテストの結果と、ハイパフォーマンスパッケージで測定したベンチマークテスト(正し、こちらは量産試作機なので参考値扱いだ)を並べると、CPUの動作クロックが違うだけに、スコアも明らかに異なるが、それでも、第2世代Coreプロセッサーファミリーを搭載するThinkPad X1 Hybridと比べて高い値をエントリーパッケージでも出している。
データストレージの容量の少なさを克服できるのであれば、価格差4万円を節約しても薄くて軽くて、解像度1600×900ドットの14型ワイド液晶ディスプレイが利用できるエントリーパッケージを選ぶのは、十分に妥当な選択肢だ。ただ、ほかのThinkPad Classicシリーズと違って、途中で増設するのは困難なので、そのあたりの“覚悟”はしておきたい。
ベンチマークテスト項目 | ThinkPad X1 Carbon(Core i5-3317U) | ThinkPad X1 Carbon(Core i7-3667U) | ThinkPad X1Hybrid | ||
---|---|---|---|---|---|
PCMark7 | PCMarks | 5071 | 5443 | 3505 | |
lightweight | 4061 | 4478 | 3447 | ||
productivity | 3369 | 3825 | 2988 | ||
creativity | 9399 | 10845 | 5868 | ||
entertainment | 4053 | 4303 | 2632 | ||
computation | 19147 | 25138 | 7896 | ||
system_storage | 5093 | 5107 | 4113 | ||
CrystalDiskMark3.0 | 1000M:Read | Seq | 471.6 | 434.4 | 198.1 |
512K | 202.7 | 219.3 | 180.3 | ||
4K | 16.69 | 24.41 | 17.68 | ||
4K QD32 | 145.5 | 303.7 | 19.73 | ||
1000M:Write | Seq | 332.6 | 410.5 | 184.6 | |
512K | 92.57 | 176 | 147.8 | ||
4K | 45.75 | 45.43 | 33.67 | ||
4K QD32 | 79.12 | 102 | 30.29 | ||
CINEBENCH R11.5 | OpenGL | 14.75 | 15.48 | 8.88 | |
CPU | Multi | 2.4 | 2.89 | 2.78 | |
CPU | Single | 1.06 | 1.32 | 1.21 | |
CINEBENCH R10 | CPU | Single | 4359 | 5520 | 4968 |
CPU | Multi | 9206 | 11388 | 10666 | |
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