それではNEXTGEAR-ONE io600SA2のパフォーマンスを定番ベンチマークテストで見ていこう。
Windows 8のエクスペリエンスインデックスのサブスコアは、プロセッサが7.8、メモリが7.8、グラフィックスが4.8、ゲーム用グラフィックスが6.8、プライマリハードディスクが8.1と、液晶一体型PCながら非常に高い結果でまとまっている。システムドライブにSSDを採用するため、最高スコアが8を超えているのもポイントだ。大画面のマルチタッチ液晶に加え、システム性能面でもWindows 8を快適に利用できるのは間違いない。
CrystalDiskMarkの結果は、リード速度がシーケンシャルで513.3Mバイト/秒、512Kランダムで426Mバイト/秒と非常に速く、OSやアプリケーションの起動も高速。SSDとHDDを組み合わせたコストパフォーマンス重視のダブルドライブ構成だが、ストレージ性能については不満を感じない。
ベンチマークソフトは、総合ベンチマークのPCMark7、描画性能を測る3DMark 11、3DMark Vantage、3DMark 06を試している。また、ゲームベンチには、ストリートファイターIVベンチマークと、モンスターハンターフロンティアベンチマーク【絆】を実施した。なお、一部テストには比較として、GeForce GT 640M(グラフィックスメモリ2Gバイト)を搭載する27型ワイド液晶一体型PC「XPS One 27」と、外部GPUを搭載しない「Inspiron 2330」を並べている。
| 型番 | NEXTGEAR-ONE io600SA2 | XPS One 27 | Inspiron 2330 |
|---|---|---|---|
| CPU | Core i7-3630QM(2.4GHz/最大3.4GHz) | Core i5-3330S(2.7GHz/最大3.2GHz) | Core i5-3330S(2.7GHz/最大3.2GHz) |
| チップセット | Intel HM77 Express | Intel HM77 Express | Intel B75 Express |
| メモリ | 16GB | 6Gバイト | 6Gバイト |
| ストレージ | 120GB SSD+1TB HDD | 1TB HDD | 1TB HDD |
| 光学ドライブ | DVDスーパーマルチ | Blu-ray Disc | DVDスーパーマルチ |
| グラフィックス | GeForce GTX 670MX(3GB) | GeForce GT 640M(2GB) | HD Graphics 4000 |
| 液晶ディスプレイ | タッチ対応27型ワイド(1920×1080ドット) | タッチ対応27型ワイド(2560×1440ドット) | タッチ対応23型ワイド(1920×1080ドット) |
| OS | 64ビット版Windows 8 | 64ビット版Windows 8 | 64ビット版Windows 8 |
| 価格 | 16万9890円 | 14万1979円 | 9万4980円 |

ストリートファイターIVベンチマーク(低負荷時の設定は、解像度1280×720ドット、アンチエイリアス:NONE、垂直同期:OFF、モデル:高、背景:高、ソフトシャドウ:低、モーションブラー:低、パーティクル:中、エクストラタッチ:OFF。高負荷時の設定は、解像度1920×1080ドット、アンチエイリアス:4x、垂直同期:OFF、モデル:高、背景:高、ソフトシャドウ:最高、モーションブラー:高、パーティクル:高、エクストラタッチ:OFF)のグラフ(グラフ=左)、モンスターハンターフロンティアベンチマーク【絆】(グラフ=右)結果は上に掲載したグラフの通りで、ほぼすべてのベンチマークテストでio600SA2が圧倒的な強さを見せつけた。
PCの総合性能を測るPCMark7では、システムドライブにSSDを採用するio600SA2がSystem Storageのスコアで2倍以上の差をつけ、総合スコアに大きく貢献している。3DMark Vantageおよび3DMark06も、グレードが数段上の外付けGPUを搭載するio600SA2は、グラフィックス性能が飛び抜けて高いのが分かる。
3DMark11は(他機種との比較ではないが)、Performanceで3610、Entryでは5000を軽く超えており、DirectX 11世代のゲームプレイも現実的だ。XPS One 27のGeForce GT 640Mはライトなゲームも楽しめる程度の気休めな印象があるが、io600SA2のGeForce GTX 670MXなら本格的にゲームを堪能できるだろう。液晶一体型PCとはいえ、さすがにG-Tuneの名を冠するだけある。もちろん、ゲームだけでなく、あらゆる作業が快適に行えるはずだ。
なお、実際のゲームタイトルを使ったベンチマークテストでは、ストリートファイターIVベンチマークが低負荷設定で21453(平均198.77fps/ランクA)、高負荷設定でも8794(平均103.54fps/ランクA)と60fpsを大幅に上回り、モンスターハンターフロンティアベンチマーク【大討伐】(1280×720)が1万726と1万の大台に乗っている。
「NEXTGEAR-ONE」シリーズの最上位機は、29万9880円という高額なモデルだが、最小構成なら14万9940円、手堅い構成でまとめた今回の評価機でも16万9890円と、意外にリーズナブルな価格で購入できる。ゲームを楽しめるハイパフォーマンスなPCが欲しい、でもWindows 8の魅力を存分に引き出せるマルチタッチ液晶も気になる、という2つのニーズに対して、1つの製品で両方を満たすNEXTGEAR-ONEは非常に魅力的だ。
Windows 8への最適化では、ディスプレイを取り外してタブレットスタイルでも使えるUltrabookというアプローチが目立つが、その一方で、快適にゲームができる性能を備えた大画面タッチ対応液晶一体型PCという提案を大真面目でしてくるあたり、さすがマウスコンピューターと言うほかない。

安くて速いUltrabookが欲しいなら:Core i7+外部GPU+250GバイトSSD搭載で8万円切り――コスパ抜群の14型Ultrabook「LB-L460S」
でかい!速い!安い!:Windows 8を搭載した大画面“下克上”モデル「MB-W902B-SH」
GF GTX 680MにSSD×2のRAID 0構成!!:17.3型モンスターノートPC「NEXTGEAR-NOTE i970PA4-SP-W7」を駆る
オレはデスクトップをやめるぞッ:美しい液晶と強力なGPUを搭載した15.6型ゲーミングノートPC「NEXTGEAR-NOTE i770SA1」
ねずみ印の注目モデル:新年を「Windows 8」で迎えよう――おすすめモデルをまとめてチェック!
i7-3770&GTX 670:10万円で買える“ハイスペ”ゲーミングPC「NEXTGEAR-MICRO NG-im520PA8」をチェック!
通常電圧版Core i7+480GバイトSSD搭載:小さいのに!すごく!速い! ミニPCの名機「LuvBook S」ホワイトモデルを愛でる
約960グラムに軽量化:カーボン製Ultrabook「LuvBook X」は第3世代Core i7でどこまで速くなった?
1キロを切る11.6型Ultrabook:軽さへの挑戦――「LuvBook X」誕生秘話
3面カーボンファイバー!!:求めたのは圧倒的な軽さ――重さ1キロを切る11.6型Ultrabook「LuvBook X」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.