海外プリペイドSIM導入マニュアル──「ラオス・ビエンチャン2013年」編「1日定額65円!」な海外定額データ通信(2/3 ページ)

» 2013年05月23日 10時00分 公開
[山根康宏,ITmedia]
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タラートサオそしてBeelineのキャリアショップへ

 タラートサオ・モールは2つの建屋があるが、中はそれほど広くはない。ケータイ売り場はバスターミナル側の出口付近に20店舗くらいがぎゅっと集まっている。各店舗のカウンターを見ると、確かに各社のプリペイドSIMカード製品を扱っている。

photophoto 市内最大のショッピングモール、タラートサオ(写真=左)。プリペイドSIMカードは意外と豊富に販売されており、海外渡航者も普通に購入できる(写真=右)

 キャリア公式のUSBモデム+プリペイドSIMカードのセットはなかったが、SIMロックフリーのUSBモデムを扱う店がいくつかあるのは幸いである。価格は35万から40万キップ、日本円換算で4680円〜5300円ほど(2013年5月現在、以下同)。これにプリペイドSIMカードを別途購入して組み合わせてもよさそうだ。

 だがせっかくならUSBモデムとプリペイドSIMカードのセットも購入したい(別々に買うのは面倒だし)。タラートサオを出てみたが、付近に店はほとんどない……。ここは本当に首都なのかと思うほど何もないのだが、正面出口を出てちょっと北上するとBeelineのキャリアショップがあった。

 Beeline店舗の入り口付近にはラオス語で書かれたプリペイドUSBモデムの広告がデンと掲げられているし、ここなら目的のモノも購入できそうだ。USBモデムは3種類あり、最大通信速度により価格も3タイプある。付属するプリペイドSIMカードには1万キップ(約134円)の残高込みとのことだ。今回は最大21Mbps通信対応のUSBモデムを35万キップ(約4680円)で購入した。タラート・サオでSIMカードと別々に買うより若干お徳だ。合わせて残高追加のバウチャー(Top-Upカード、Refilカードといった製品名で販売。iTunesカードのような仕組みの残高追加用プリペイドカード)も買っておくといいだろう。

photophoto タラートサオのそばにあったBeelineの店舗(写真=左)。速度別に3つのUSBモデムが販売されていた(写真=右)

 ラオスのプリペイドSIMカードは、最初に特定の番号に発信して利用開始・開通登録(アクティベーション)を行う必要がある。作業は店員がやってくれるというので見ていると、まずプリペイドSIMカードを店員が所持する普通のケータイに装着して開通作業を行っていた。その後でデータ定額も付けてくれるというので、これもお願いすることにした。データ定額は指定の電話番号に料金プランのコマンドを発信して行う(後述)。SMS発信は普通の携帯電話、あるいはUSBモデムをインストールしたPCの接続ソフトからでも行える。

photophoto 購入したハチ柄のUSBモデム(某タイガースっぽくもあるのもほほえましい)。SIMカードは店員があらかじめセットしてくれた(写真=左)。接続ソフトの画面(写真=右)

 SIMカードの開通手続きをやってもらえば準備はOK。あとはPCにUSB接続すればよい。接続ソフトはいわゆるゼロインストール対応で、USBモデムを差せばインストーラが起動する。

 なお、初回のみは4900キップ(約65円 安!)の1日データ定額としたのだが、このプランは、翌日に再度データ定額のSMSでのコマンド送信での申請手続きが必要になる。

 ちなみに、自動接続のままでは日付が変わると非定額での従量制接続となる可能性が高まるので注意してほしい。対策としては接続ソフトのSettings-Systemから、AutoConnect設定をオフにしておくとよいだろう。残高は接続ソフトのアプリメニュー→Balanceをクリックすると、通知ウィンドウで確認できる。

photophoto 1日プランで使う人は、自動接続はオフにしておくとよい。ソフトから残高と有効期限の確認ができる

 この接続ソフトではデータ利用量がおおまかにしか確認できないので、定額以外のプランを選ぶ場合は利用量の目安をマメにチェックしたい。残高の追加はバウチャーの番号入力で行う(バウチャーは携帯ショップや売店、コンビニエンスストアなど販売されている)。接続ソフトのBalance項目よりバウチャーの番号を入れ、「Refil」ボタンを押せばよい。

 1日単位で行うデータ定額プランの申請手続きはSMS(接続ソフトで実行可能)で行う。申請コマンド文字列と料金は以下の3つだ。

Beelineのプリペイドデータ定額プラン
コマンド 価格 有効期間/有効データ通信量
AD1 4900キップ(約65円) 1日定額
AM1 13万キップ(約1680円) 1カ月定額
BD1 5000キップ(約67円) 1.2Gバイトまで
(取材時/2013年4月時点の情報となります)

 料金はほどよく低価格だ。数日の滞在なら1.2Gバイトのプランのほうが面倒が少なくてよいかもしれない。筆者も1日プランは店員がやってくれた初日のみとし、2日目から1.2Gバイトまでプランを選択した。

 申請は、接続ツールからMessage-New Message→電話番号欄(SMS送信先)に「234」、本文欄に上記のコマンドを記入して送信する。しばらくするとSMSで申請が通った通知が返信されてくるので、この時点で定額利用が可能になる。

photophoto SMSでのコマンド文字列送信で利用するデータプランを申請できる。SMSでの返信があれば登録は完了。この時点で定額利用が利用可能だ

 3Gでの通信速度はビエンチャン市内でだいたい下り5Mbps/上り1Mbpsと、意外と普通に速度が出る。3G対応エリアもかなり広い印象で、市内での滞在中、2G・GSM接続に落ちてしまうことはほぼなかった。ビエンチャン市内の喫茶店は無料の無線LANサービスを提供しているところも多いが、速度はこれよりかなり遅い。PCやスマホで快適に使いたいなら、3Gデータ通信を導入するほうがおそらく快適だ。

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