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» 2013年08月19日 16時00分 公開

実は10型サイズがちょうどいい:注目「キーボード付きWindowsタブレット」4モデル、徹底十番勝負 (3/6)

[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

チェックポイント<5>:純正キーボードの有無と基本仕様

 数あるタブレットの中で、Windowsタブレットを選ぶ理由の1つ──それは「キーボード」と、それにともなう入力/文書作成環境が優れていることにある。

 Windowsタブレットを選ぶユーザーにとっては、これまでのWindowsとの互換性を望むはず。特にOffice文書を、見るだけでなく「編集」できるメリットを生かすには、やはりキーボードがなければならないと考える。

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photophoto 左上からICONIA W510D-2、IdeaPad Miix 10
左下からSurface Pro、Surface RT

 こちら、サードパーティ性のキーボードを入手する手段でもいいが、接続性に問題がなく、サイズやデザインが本体にフィットするよう設計された「キーボード付き、あるいは純正オプションを用意する」モデルを選ぶほうが今後もスマートに活用できると思われる。今回評価する4モデルはこれに合致するものを集めた。

 ただ、タイプは少しずつ異なる。まずははキーボードのサイズや重量を中心にチェックしよう。

 キーボード単体、およびキーボード込みのサイズと重量は以下の表にまとめた。単体重量がもっとも軽量なのはIdeaPad Miix 10で、シンプルなブックカバーのようなカバーに本体の固定パーツとキーボードが備え付けられている。本体込みの重量は1060グラムで、実測でもほぼ同じだった。本体の固定機構も樹脂製ながらしっかりと固定/接続できて不安は少ない。

 Surface Pro/RTは共通の純正オプションとして、感圧式シートキーボード装備の「Touch Cover」、物理キーボードを搭載する「Type Cover」の2種類が用意されている。どちらもiPadのSmart Coverのように磁石で脱着できるようになっているのがスマートだ。厚さと重さは、Touch Coverが約3ミリ/約209グラム、Type Coverが約6ミリ/約250グラムとなっているが、後者は実測では220グラム弱ほどだった(軽いのは歓迎だが、この公称値との大きなズレは少し気になる)。キーボード込みの重量はSurface RT+Touch Coverの組み合わせが今回の4モデルで最も軽量になる。

 ICONIA W510D-2は、本体に装着するとクラムシェル型のノートPC風に使えるスタイル、ヒンジ付きのしっかりしたキーボードドックが付属している。キーボードには追加のUSB 2.0ポートを装備するほか、キーボードにも(セカンド)バッテリーも内蔵するなどにてかなり多機能ではあるが、そのぶん重量はかさむ傾向だ。本体のみなら最軽量だが、キーボードを含めると4モデル中もっとも重くなり、携帯性が損なわれてしまう点は少し気になる。


純正キーボード(サイズ、重量、機能) ICONIA W510D IdeaPad Miix 10 Surface Pro
+Type Cover
Surface RT
+Touch Cover
純正キーボードサイズのカタログ値(幅×高さ×厚さ) 258.5×186.5×9.9ミリ 282×188×21ミリ 非公開(厚さ約6ミリ) 非公開(厚さ約3ミリ)
純正キーボードの重量 約980グラム 約480グラム 約250g 約209g
キーボード含むサイズの実測値(幅×高さ×厚さ) 258.5×186.5×17.7ミリ 282×188×21ミリ 278×175×17〜20ミリ 278×174×12〜15ミリ
キーボード含む重量のカタログ値 1260グラム 1060グラム 約1157グラム 約889グラム
キーボード込みの実測重量 1257グラム 1062グラム 1129g 888グラム
追加機能 クリックパッド、USB 2.0、セカンドバッテリー(27Wh) なし クリックパッド タッチパッド
短評 本体に装着するとクラムシェル型のノートPCとして使えるキーボードドックが標準で付属する。大きさ、重さがあるが、機能は充実している。 スタンド/カバー機能のついたキーボードが標準装備。装着しても1062グラムと軽量で、携帯性を損なわない。 磁石でスマートに装着可能。感圧式シートキーボードを内蔵する「Touch Cover」と、ハードウェアスイッチ型のキーボードを搭載する「Type Cover」2種類のキーボード付きカバーがある。 Surface Proと共通のキーボード付きカバーが使える。感圧式Touch Coverは4種のカラバリ(マゼンダピンク、シアンブルー、ホワイト、ブラック)があり、コーディネートが楽しめる。
点数 ★★★★★★★★☆☆
(8)
★★★★★★★★★☆
(9)
★★★★★★★☆☆☆
(7)
★★★★★★★★★☆
(9)

チェックポイント<6>:純正キーボードの使い勝手

 では純正キーボードの使い勝手はどうだろう。キーボード利用時の画面角度、キーピッチなどキーボード周りのスペックは以下の表にまとめた。

 機能はシンプルだが、キーボードの打鍵感がもっとも優れていると感じたのはIdeaPad Miix 10だ。全体にゆとりのある配置で、キースイッチの感触も適度なので、とても打ちやすい仕上がりとなっている。

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photophoto 左上からICONIA W510D-2、IdeaPad Miix 10
左下からSurface Pro、Surface RT

 IdeaPad Miix 10、Surface Pro、Surface RTは、キーボード利用時の画面角度が約115度で固定となる。個人的にはもう少し倒れてくれる(調整できる)と喜ばしいが、これはSurfaceシリーズもほぼ同じ角度で固定となる。こちら、ノートPCスタイルと画面へのタッチ操作の両方を考慮し、ちょうどよい角度を割り出した結果と思われる。なお、どのモデルも視野角が広いIPS液晶パネルを採用するため、視認性(視野角の狭さ)が気になることはほとんどないだろう。

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photophoto 左上からICONIA W510D-2、IdeaPad Miix 10
左下からSurface Pro、Surface RT

 Surface Pro/RTのType Coverはキートップにくぼみがあり、指を置きやすい点は印象がよい。ただ、タイプ感としては、キーの“戻り具合”にやや安定感を欠く傾向があり、キーの配列にも少々問題がある。上下カーソルキーのサイズが小さくて打ちにくいほか、Print Screenキーが省かれている。ソフトウェア上で操作するか、音量の下キーとWindowsホームボタン(Windowsロゴ)の同時押しで画面キャプチャーは撮れるが、操作性がよいかというと疑問だ。本体のみで画面キャプチャーを撮れる別の方法を用意しているのは評価するが、せっかくのキーボードなのに資料作成などのシーンにおいて需要のあるキーをわざわざ省いているのは残念だ。

 一方、Touch Coverはボタン感のない感圧式キーを採用する使用だけに、タイプしている感触がまったくない。キーを見ながら短文をゆっくりタイプするぶんには問題ないが、PCと同等にとなると、快適とはほど遠い使用感だ。実測重量がType Coverと10グラムほどしか変わらないのであれば、そして今回のテーマである「Windows上で文書作成を行う」なら、こちらを選ぶ必要性はないように思う。

 ICONIA W510D-2のキーボードドックは、画面の角度を調整できる点がかなりの利点だ。重量バランスの都合で調整できるのは実質130度ほどまでだが(確度を付けすぎると後ろへ倒れてしまう)、より近い“ノートPCスタイル”で使えるなら印象もずいぶん違う。キーピッチは他と比べて狭く、スイッチの感触はやや反発感が強めだが、悪くないタッチ感だ。

 カーソル操作を行うタッチパッドは、ICONIA W510D-2、Surfaceシリーズ(Touch Cover、Type Cover)が備えている。ICONIA W510D-2はタッチパッドの面積が大きく、こちらも“ノートPC風”の感覚で使えるのがよい。一方、しっかりと文書作成する使い方においては、別途USBマウスを使用するほうが効率がよいという考え方もある。IdeaPad Miix 10のキーボードはタッチパッド(ポインティングデバイス)を備えないため、作業には別途USB/Bluetoothマウスなどを用い、場合によって画面へのタッチ操作でカバーするという使い方となる。


純正キーボードの使い勝手 ICONIA W510D IdeaPad Miix 10 Surface Pro/RT(Type Cover) Surface Pro/RT(Touch Cover)
利用時の画面角度 0〜180度(実質130度前後) 115度固定 115度固定 115度固定
キーピッチ 18×17ミリ 19×18ミリ 19×18ミリ 19×18ミリ
配列 6段 6段 6段 6段
タッチパッド(クリックパッド)サイズ 72×47ミリ なし 66×40ミリ 66×32ミリ
短評 ヒンジで画面の角度が調整できるのは他にはないアドバンテージだが、130度以上まで倒すと後ろへ倒れてしまう。スイッチの反発はやや強めだがストロークがしっかりあり、配列も素直でおおむね打ちやすい。クリックパッドも使いやすいがジェスチャー機能などはない。 本体はマグネットでしっかりと立てかけることができる。全体にゆとりのある配列で、ThinkPadシリーズと同様のスマイルカーブ型のキートップを採用する。それだけにしっかりしたストロークがあり、スイッチの感触も適度で打ちやすい。 キーピッチはゆとりがあるが、カーソルの上下キーが小さく、PrintScreenキーが省かれている。キートップにカーブがついており指を置きやすい。少しガタつくが、スイッチ自体の感触は良好。クリックパッドの機能はシンプルな2ボタン式でジェスチャー機能などはない。 物理的な接点のない感圧式のシートキーボードでキーストロークはゼロで、慣れが必要。配列はType Coverと同じ。短い文章ならいいがタイプし続けるのは難しく、タッチパッドも滑りが悪く操作性はあまりよくない。
点数 ★★★★★★★★☆☆
(8)
★★★★★★★★★★
(10)
★★★★★★★★☆☆
(8)
★★★★☆☆☆☆☆☆
(4)

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