レビュー
» 2013年09月05日 13時00分 公開

2560×1600ドット+快適手書き+専用キーボード:「REGZA Tablet AT703」徹底検証――これぞ最高の“全部入り”Androidタブレットか? (2/5)

[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

最新ハードウェアと独自ソフトウェア相互の最適化で「手書き感覚」を追求

 画面にはマルチタッチに対応した静電容量式タッチパネルを内蔵し、画面に指で直接触れて操作できる。指の滑りや反応はごく標準的なレベルで操作は快適だ。1024段階の筆圧検知機能に対応した電磁誘導式デジタイザペンが付属しており、指と付属のスタイラスペンのどちらでも操作できるところはよい。

 特にこのREGZA Tablet AT703ではペンの書き味と書き心地にこだわっており、オリジナルの手書きノートアプリ「TruNote」を用意する。画面やデジタイザペンといったハードウェアだけでなく、ソフトウェアも含めて相互にチューニングを行い、徹底的に手書き感覚を追求している。

 具体的な技術やこだわりについては下表にまとめたが、ペンの滑らかさ(適度な抵抗感)、筆跡の追従性、ペン先の表示位置、筆圧応答性という4つの要素を最適化し「紙にペンで書く」という手書きの感覚に近づけている。さらに、デジタイザペンも長く書き続けても疲れにくいフォルムを追求したという。

REGZA Tablet AT703における手書き入力へのこだわりポイント
ペンの滑らかさ 画面のフィルム素材と先端にフェルトを採用した専用ペンの組み合わせにより、紙にボールペンで書いたときのような適度な抵抗感を画面上で再現している。
筆跡の追従性 東芝オリジナルのメモアプリ「TruNote」に独自の筆跡予測エンジンを搭載することで文字や図形の筆跡を予測し、遅延なく筆跡を表示することを可能にしている。予測の精度を向上させるため、デジタイザのスキャンレートも高速化した。
ペン先の表示位置 液晶パネルにタッチパネルに直接貼り付ける「ダイレクトボンディング」技術により液晶パネルとタッチパネルとの間の空気層をなくすとともに表面ガラスまでの距離を短縮し、光の屈折率を抑え、ペン入力の視差を低減した。
筆圧検知 デジタイザペンでの入力は1024段階の筆圧検知に対応しており、書く圧力に応じて自然に文字の太さが変わる手書き感覚を再現している。
photophoto 1024段階の感圧センサーを内蔵したデジタイザペンが標準で付属する。手にフィットするよう形状も工夫されており、ペンの反対側は消しゴム機能が割り当てられている(写真=左)。ペン先は弾力のあるフェルト素材で、画面表面に張られたフィルムもタッチ感を損なわない範囲で滑りすぎない素材を利用しており、適度な抵抗感のある書き味を再現している(写真=右)

即戦力ノートアプリ「TruNote」で手書き情報の管理/共有も自由自在

 実際にTruNoteでの手書き機能を利用してみると、確かに書き味は素晴らしい。まず画面にペンを置いた時の違和感がほとんどない。フェルト素材のイメージほど柔らかくはないのだが、標準的なタブレットで感じがちな画面にペンが弾かれる感覚は皆無だ。

 線を引くと文字通り適度な抵抗感があり、書き進めると違和感がなくなり“書くこと”に集中できるようになる。画面が適度な抵抗を感じる仕上げということは当然、指で操作する場合にスムーズさを欠く要因になる。しかし、それは意識しなければ分からないくらいのレベルに抑えており、ギリギリのところでうまく指での操作性とペン利用時の抵抗感を両立できている。

 描画の追従性も文句はなく、これほどペンの動きに遅延なくリアルタイムについてくる手書きデバイスは経験したことがないといえるほどだ。画面上にガラスがある以上、ペン先と実際に描画される位置との視差はどうしてもあるものだが、それでも線を1本描くたびに画面からペンを完全に離すといったことをしない限りは、追従性のよさもあるためほぼ気にならない。

photophoto オリジナルのノートアプリ「TruNote」。デジタイザと相互に最適化した筆跡予測機能を搭載するなど、手書きの感覚を追求している
photophoto 適度な弾力と抵抗感、追従性の良さは特筆できる。画面から完全にペンを離すと視差が若干気になるという程度だ。ちょっとした図やイラストならば、紙に書くのとほぼ変わらない感覚で描ける。ただし色は10色しか選べず、描画方法がフリーハンドのみなのは惜しい(直線描画などのメニューがない)

 他のアプリとの連携機能や出力(エクスポート)機能も一通り用意されている。画面左下にあるスクリーンショットボタンで画面をクリップでき、Webページやアプリの画面を簡単にペンで加工できる。また、入力した文字や図形、取り込んだ写真や画像などはすべてPDFファイルや画像データ(JPEG)として簡単に書き出せるほか、文字認識機能を使ってテキストデータとしてメールに貼り付けたり、Twitterで投稿できる。カラーは10色しかないなど、手書きメモに特化しているため機能は多くないものの、ユーザーインタフェースも分かりやすく、メモ用途ならば、すぐにでも紙とペンの代用として即戦力になると感じた。

 これだけ書き味が良いと欲も出てくる。消しゴム機能は後から書いた線が優先的に消える設定になっているが、別の消し方も可能になるとイラストなどはさらに描きやすくなるのではないかと思う。また、ページ全体を別のノートに移動/コピーできるようになれば管理もしやすくなるはずだ。

 1つだけ気になったのは、TruNoteはメニューでは縦位置でも横位置でも正常に表示されるが、実際のメモ画面(編集画面)や設定画面などは必ず縦位置になる点だ。操作系のアイコン位置を気にしなければ横位置で書いても問題ないのだが、横位置で作業するとメニュー画面と編集画面で画面位置が切り替わるのが面倒だった。

photophoto 他アプリとの連携、出力機能も充実している。文字認識機能によるテキスト出力や、PDF/画像(JPEG)出力に対応する
photophoto テキスト(写真=左)と、画像(写真=右)の出力先をGmailに指定してみた。筆者の筆跡とあまり相性がよくないのか、テキストの認識精度はいま一つと感じた
photophoto 手書き文字による検索(写真=左)のほか、図形による検索(写真=右)も可能だ。同じように「◎」や「△」を書いているつもりでも、検出されたりされなかったりすることはあった。TruNoteの編集画面は縦位置のみの対応となる。操作系ボタンを気にしなければ横位置でも書けるが、縦と横で形が変わってしまう文字や図形は検索でヒットしない

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液晶画面には、電磁誘導式デジタイザーを搭載。さらに、手書きに最適化された専用のデジタイザーペンを使うことにより、まるで紙に文字を書くような自然な書き心地を再現します。クリエイティブ&AV性能を極めた、ハイエンドタブレット


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