OSはAndroid 4.2をプリインストールしている。システムの中核となるSoC(System On Chip)には、NVIDIAのTegra 4(開発コード名:Wayne)を採用している。28ナノメートルプロセスルールで製造される最新世代のSoCだ。CPUコアはARM Cortex A15(最大1.8GHz)をベースとして、4つのメインコアのほかに省電力のコンパニオンコアを備え、状況に応じて使い分ける「4-PLUS-1」に対応している。また、GeForce GPUコアを72基搭載し、先代モデルTegra 3の最大6倍という処理性能を備える。
メモリ容量は1Gバイトで、Tegra 4がサポートする最大容量(2Gバイト)よりも少ない。またストレージ(eMMC)の容量も8Gバイトと少ないため、SDメモリーカードでの容量追加は必須だろう。製品ページではSDカードスロットのSDHC/SDXC対応は明記されていないが、SDHCには対応するようだ。評価機にそれぞれのメモリーカードを差したところ、SDHCは認識されたがSDXCは認識されなかった。
ベンチマークテストを行ったところ、Quadrant Professional Edition 2.1.1、3DMarkでは、同じTegra 4を搭載する「REGZA Tablet AT703/58J」(メモリ容量2Gバイト)よりも高いスコアをマークした。特にQuadrant Professional Edition 2.1.1では差が大きく、TOTALスコアで17.5%、CPUでは15.2%差をつけている。理由は不明だが、ボディが大きいために放熱面の心配がなく、バッテリー動作もしないことから省電力関連機能の働き具合に差が出ているのかもしれない。
AnTuTu Benchmark v4とOctane v1についても、ほかのテスト同様にNexus 10を圧倒するスコアをマークしている。現行Androidデバイスとしてトップクラスの高いパフォーマンスを備えているといえるだろう。
21.5型ワイド液晶ディスプレイは、解像度1920×1080ドットのフルHDに対応する。画素密度は約102ppiだ。最近の高解像度タブレットに比べて表示の精細感はないが、画面から50センチ程度も離れれば特に粗さを感じることはない。IPSパネルを使用しているため視野角は広い。斜めからでもほとんど色味の変化がなく、画面全体をしっかり見渡せる。
表面は光沢仕上げで色をクッキリと鮮やかに見せる一方、照明などは映り込みやすい。とはいえ輝度が高く、画面の角度を柔軟に変更できることもあり、思ったよりも気にならない。色味についてはやや黄色っぽい印象を受けた。
このディスプレイに2点マルチタッチに対応した光学式のタッチパネルを搭載しており、指で画面に直接タッチして操作できる。指の滑りは、一般的な10型クラスのタブレットよりもやや抵抗を感じる程度で、大きなAndroidタブレットという感覚で操作できる。
画面下にはステレオスピーカーを搭載しており、音響ソフトウェアにはDTS Sound+を導入している。特別よい音というわけではないが、スピーカーの大きさなりのパワーがあり、エンターテインメントコンテンツもしっかりした音で楽しめる。
※記事初出時、タッチパネルを静電容量式と記載していましたが、正しくは光学式となります。お詫びして訂正いたします(9/19 18:30)
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