シャープは9月30日、2560×1600ドット表示対応のIGZO液晶ディスプレイを搭載したWindowsタブレット「Mebius Pad」の開発を発表した。発売は2014年1月以降としている。2013年10月1日に開幕する「CEATEC JAPAN 2013」のシャープブースでは、そのMebius Padを早速展示する。
「Mebius」はシャープのPCブランドだが、2009年にPCの生産を終了しており、約4年ぶりにWindowsタブレットとしての復活が告げられたことになる。会場に展示していたマシンは試作機ではあるものの、サイズや重量を含めた本体設計とデザインは「ほぼ最終版」(説明員)という。


2560×1600ドット表示に対応するIGZO液晶を搭載。表示は精細かつ色鮮やかだ(写真=左、中央)。画素密度は約299ppi。10.1型タブレットでは最高クラスの画素密度で、画面に目を近づけてもドット感を感じない(写真=右)SoCは最新版のAtom Z3000シリーズ(開発コード名:Bay Trail-T)の最上位モデルであるAtom Z3770(1.46GHz/最大2.39GHz)を採用しており、パフォーマンスとバッテリー動作時間の両立が期待できる。詳細な仕様については、2013年11月に発表するとのことだ。
10.1型の液晶ディスプレイはIGZOパネルを採用しており、2560×1600ドット表示(画素密度約299ppi)や静電容量式の10点マルチタッチに対応する。IGZOパネルはバックライト光の透過率を上げられるうえ、静止画表示で液晶の駆動電力を抑える特性もあり、同じサイズと解像度の液晶パネルより省電力化が図れる。なお、静電容量式の専用スタイラスも付属する。


左側面にはヘッドフォン出力と端子カバーを配置(写真=左)。下面にインタフェースはない(写真=中央)。右側面には音量調節ボタンと銀色のボタンを備えた。このボタンの用途は不明だ(写真=右)。手にすると10.1型Windowsタブレットとしては軽いと感じたMebius Padはビジネス向けの製品としており、OSはWindows 8.1とWindows 8.1 Proをそれぞれインストールした2モデルを用意する。Windows 8.1搭載モデルはOffice Home and Business 2013が付属する見込みだ。IPX5/IPX7/IP5X準拠の防水・防じん性能も備えた。通信機能はIEEE802.11a/b/g/n対応無線LANモジュールを搭載するほか、LTE通信にも対応。キャリアはNTTドコモだ。個人向けにも量販店で販売する。
オプションとしてUSBポート×3、有線LANポート、HDMI出力などを備えた拡張クレードルのほか、専用カバーやBluetoothキーボードも用意する予定としている。発売予定は2014年1月としているが、開発やテストに時間がかかっているため「現状ではやや遅れる見込み」(説明員)という。
ビジネス向けではあるがMebiusブランドの復活ということもあり、正式発表が待ち遠しい製品だ。CEATEC JAPAN 2013に行くならば、ぜひとも見ておきたい。


側面はシルバー、背面はブラックとかなり落ち着いたデザインだが、高級感がある(写真=左)。拡張クレードルや専用カバーも展示していた(写真=中央)。オフィスの編集も快適に行える解像度を確保している(写真=右)
矢野渉の「金属魂」Vol.31:“Made in Japan”の誇りを取り戻せ――「Mebius MURAMASA PC-MV1-C1W」Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.