ペンの操作は電磁誘導方式で512段階の筆圧検知に対応する。読み取り分解能は0.05ミリで精度は0.5ミリ、読み取り可能な高さは16ミリとしている。反応範囲は107(幅)×65(奥行き)とタッチ操作よりやや狭い。
付属するペンの大きさは7.7(直径)×114(長さ)ミリと細く、重量は5グラムと軽い(どちらも実測)。製品の右側面にあるポケットに収納できる。細身でやや握りにくいもののサイドボタンも装備しており、簡単な操作やメモ程度ならば問題なく扱える。ただし、ペンの周囲に突起部がなく、デスクなどに置いたときに転がりやすいところは気になった。
パッド面とペン先との摩擦が少ないためか、ペン入力はつるつるとした感触だ。パームリジェクション機能に対応しており、パッド上に手のひらが触れても誤作動なく入力できるところはよい。
なお、ペンは同社のスタイラスペン「Bamboo Stylus feel」も利用できる。こちらは重量30グラムと適度な重さと太さで握りやすく、パッド面との適度な摩擦もあるため、紙にペンで入力する感覚にやや近づく。しっかりと図や文字を書く使い方をするのであれば、ぜひこちらを別途導入してほしい。ワコム製のWindowsストアアプリ「Bamboo Page」などの手書き用メモアプリを使えば、メモの保存や共有などもスムーズに行える。文書にペンで手書きメモ/修正点を記入して回覧する──といったようなビジネスシーンにも有用だ。
筆圧検知機能はWindowsストアアプリの「Fresh Paint」などで利用できる。本格的なクリエイティブ用途でもない限り、筆圧検知は512段階で十分だろう。図版のラフ画程度ならば問題なく表現できる。ただし、ペンタブレットとして使うには本体サイズが小さいため、細かい作業にはさすがに向かない。
Bamboo Padの価格はワイヤレスモデルが7980円(税込み、以下同)、USBモデルが4980円だ。コストパフォーマンスを重視する人や、据え置きのデスクトップPCに使いたい人はUSBモデルがおすすめだ。持ち歩きたいならばワイヤレスモデルの方が有利だろう。
単にPCの入力デバイスとして考えればやや割高だが、仕事効率化ツールにもなると考えれば、納得できる範ちゅうではある。人によっては超小型のペンタブレットとして扱えるなど、シンプルなデバイスである分用途は広い。利用シーンが思いつくならば、導入する価値はある。
そうでなくとも、今までWindows 8特有の操作がなじまなかった人や、これからWindows 8.1搭載PCを買おうと思っている人もぜひチェックしてもらいたい周辺機器だ。
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