タッチ対応で4万円台――「LuvBook C」はWindows 8入門機に最適か?そんなに安くてだいじょうぶか?(1/2 ページ)

» 2013年10月18日 09時19分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

タッチ操作に対応したコンパクトなエントリー機「LuvBook C」

タッチ対応の低価格な11.6型ノートPC「LuvBook C」

 マウスコンピューターから登場したLuvBook Cシリーズは、タッチ操作に対応する11.6型液晶ディスプレイを搭載したコンパクトノートPCだ。4万9980円という手ごろな価格から購入できる点が大きな特徴だが、CPUにはIvy Bridgeベースの超低電圧版Celeron 1037Uを搭載し、メモリも8Gバイトと、なかなかあなどれないスペックを備えている。実機を入手することができたので、性能や使い勝手を検証しよう。

 反射の強いシルバーとブラックのツートーンで構成したボディは、素材を公表していないが、天面はアルミニウム、それ以外は樹脂製と思われる。天面には粗めのヘアライン加工を、キーボード/パームレストも似たような表面仕上げを施して、質感高く仕上げている。

 本体サイズは300(幅)×200(奥行き)×21(高さ)ミリ、重量は約1.5キロ。ゴム足の高さの違いで奥側が高くなっているうえ、底面部の手前側半分のみ、端に向かって軽く傾斜がつけられているために、一見するとボディ自体もくさび型のフォルムのように見える。なお、公称サイズの約21ミリというのはボディ自体の高さで、ゴム足を含めると最大24ミリほどの厚みがあった。

 内蔵しているリチウムイオンバッテリーの容量は39.9ワットアワー(CPUID HWMonitorのDesigned Capacity表示)で、公称のバッテリー駆動時間は約6.1時間となっている。付属のACアダプタのサイズは、35(幅)×90(奥行き)×27(高さ)ミリと、非常にコンパクトで、重量はケーブル込みでも約193グラムと軽量だ。

シルバーの外装には細かいヘアライン加工が施されている

Ivy Bridge世代の超低電圧版Celeronを搭載

 基本モデルとして、データストレージにSSDを搭載する「LB-C100X」とHDD搭載の下位モデル「LB-C100S」の2種類がラインアップされており、それぞれBTOに対応している。ここではHDDモデルのLB-C100Sの標準構成を評価機としている。

 CPUにはCeleron 1037U(1.8GHz)を搭載している。現行の第4世代Coreシリーズの1つ前であるIvy Bridge世代(開発コード名)の廉価版だ。動作クロック1.8GHzのデュアルコアCPUで、Hyper-ThreadingやTurbo Boostには対応していない。GPUコアの「Intel HD Graphics」は、3D描画性能がIntel HD Graphics 4000に劣るだけでなく、動画のハードウェアデコーダ/ハードウェアエンコーダ機能も省かれている。

開発コードネーム「Ivy Bridge」世代の廉価版超低電圧CPU「Celeron 1037」(1.8GHz)を搭載している。動作クロック1.8GHzのデュアルコアCPUで、Hyper-Threading、Turbo Boostには対応していない。TDPは17ワットだ

 チップセットはIntel NM70 Express。メインメモリは、PC3-12800 SO-DIMMに対応し、標準で8Gバイト(8Gバイト×1枚)を搭載する。データストレージには2.5インチHDD(5400rpm)を採用しており、容量は500Gバイトだ。BTOでは180Gバイトまたは240GバイトのSSD(Intel 530シリーズ)も選べる。

メモリはPC3-12800 SO-DIMMに対応し、8Gバイトと廉価モデルとしては大容量を搭載している。デュアルチャンネルアクセスには非対応で、メモリ帯域は12.8Gバイト/秒だ(画面=左)。Celeron 1037UはGPUコア「Intel HD Graphics」を内蔵する。第3世代Core iシリーズが内蔵するIntel HD Graphics 4000に比べて3D描画性能が低いだけでなく、Intel Clear Video HD Technology(動画再生支援、高画質化機能)、Intel Quick Sync Video(ハードウェアエンコード機能)などの動画関連機能が省かれている(画面=右)

 通信機能は、IEEE802.b/g/n対応無線LANとBluetooth v4.0、1000BASE-T対応有線LANも装備する。本体装備の端子類は、有線LAN、ヘッドフォンマイク兼用端子のほか、3基のUSB 2.0ポートとマルチカードリーダー(SDXC対応SDメモリーカード、MMC対応)を装備。ディスプレイ出力としては、HDMI、アナログRGBを備える。液晶ベゼル上部には100万画素のWebカメラも搭載している。USB 3.0に非対応な点は少し残念だが、価格的には仕方ないところだろうか。

本体前面/背面

本体左側面/右側面

 OSは標準の64ビット版Windows 8のほか、64ビット版Windows 8 Proも選べる。オフィスソフトは標準では付属しないが、Microsoft Office 2013、Microsoft Office 2010それぞれHome and Business、Personal、Professionalと3種類のエディションが用意され、Kingsoft Office 2013の選択も可能だ。

タッチパネル搭載の11.6型ワイド液晶を搭載

低価格ながらタッチ入力に対応

 液晶ディスプレイのサイズは11.6型、表示解像度は1366×768ドットに対応している。最大輝度は最近の製品としてはやや暗めかもしれないが、視認性が悪いというほどではない。色味はやや青が強いように感じた。視野角は特に上下で狭いが、ヒンジの角度は実測で135度まで開くので見やすい角度に調整できる。

 6段配列のアイソレーションタイプのキーボードを搭載している。主要キーのキーピッチは約17×17ミリ、キーストロークは約1.5ミリを確保している。変則的な配置は見られないが、5段目右側にはキーピッチ約13ミリの少し窮屈なキーがいくつかある。スイッチは反発強めで、キビキビとしたクリック感がある一方、長時間タイプすると疲れそうな感覚がある。また、軽くタイプしても少し沈む感触がある。

 キーボードの手前にはタッチパッドを装備している。パッド手間の左右の端が沈んでクリックボタンとなるタイプだが、多少カチカチと安っぽい音がするものの、パッドの滑り、反応ともに悪くない。エラン製のドライバが導入されており、2本指での左右スクロール、つまみズームといったマルチタッチ機能のほか、チャームの表示やWindowsストアアプリの切り替えなどに対応したエッジスワイプ機能が利用できる。

1366×768ドット表示の11.6型ワイド液晶ディスプレイを搭載(写真=左)。アイソレーションタイプの6段配列キーボードを採用。キーボード回りもヘアライン加工が施されている(写真=右)

エラン製のドライバが導入されており、2本指での左右スクロール、つまみズーム、3本指でのページ送り機能が有効になっているほか、パッドの外側から内側に指を滑らすことでチャームの表示などを行なうエッジスワイプ機能も備える

→PC USER特設ページ「mouse computer station」
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