先週最大のトピックは、2大ブランドのハイエンドGPUを搭載したグラフィックスカードがほぼ同時に登場したことだ。AMDから投入されたのは「Radeon R9 290X」と「同290」搭載カード。SapphireやPowerColor、玄人志向などの複数のメーカー製品が出回っており、価格は順に7万円弱〜7万3000円前後、5万円台半ば〜6万円弱となる。R9 290Xの入荷数は少なく、街全体で品薄。R9 290は比較的在庫が見つかりやすい。
Radeon R9 290X/290はすでに出回っている「R9 280X」の上位にあたる。「R7 260X」と同じハードウェアサウンド技術「TrueAudio」が利用できるほか、ブリッジケーブル不要のマルチGPU技術「CrossFire XDMA」もサポート。どちらもリファレンスカードはGDDR5メモリを4Gバイト搭載し、8ピンと6ピンの補助電源を備える。2GPUの違いはコアクロック数(1GHzと947MHz)やストリームプロセッサユニット数(2816個と2560個)など。
ハイエンドなグラフィックスカードは初期の入荷数の少なさから、「入荷即売り切れ」状態がしばらく続くのが常だが、R9 290Xカードに関してはそれ以上の反響を感じているショップが多かった。
BUY MORE秋葉原本店は「R9 290Xは現行最強クラスで、R9 290もGeForce GTX 780に匹敵するほどの性能があり、Radeonのハイエンドとしては久しぶりに掛け値なしの大人気となっています。R9 280X以下が登場したときとは明らかに空気が違います」と語る。
TSUKUMO eX.も「最初からかなり割安感があるので、ほとんどGeForce一択だったハイエンドグラフィックスカードのシェアを押し戻す可能性がありますね」と高く評価していた。
なお、PowerColorからは単品発売が始まったばかりのFPS「バトルフィールド 4」(BF4)のダウンロードクーポン付きのR9 290Xカード「AXR9 290X 4GBD5-MDH/OC」(7万2980円)が投入されているが、一般的なゲームバンドルモデル以上の人気があるそうだ。
「R9 290X/290はBF4に最適化されているというウワサもあるくらいで、BF4を遊ぶために買うという人も少なくありません。普通はバンドルゲームに注目が集まることは多くないですが、コレは例外です」(BUY MORE秋葉原本店)と話す。
次に、GeForce側の最新ハイエンド「GeForce GTX 780 Ti」搭載カードをみていこう。
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