今回は10月23日にアップルがリリースした、Macの最新OSとなるOS X 10.9「Mavericks」の話。メジャーアップデートにも関わらず、App Storeを通じて無料で入手できるとあって、早速、更新したという人も多いはずだ。
今回は200以上の新機能が投入されたわけだが、筆者のお気に入りは、何と言ってもマルチディスプレイ対応! iMacなどのデスクトップでも、「うぉー! アップデートしたぜ!」と便利さを実感できるのがすばらしい。というわけで、マルチディスプレイについてまとめていくよ。
このところのOS Xは、ノート型Macに便利な新機能が目立っていた。2010年10月、10.7「Lion」を発表したイベントのキャッチコピーは「Back to the Mac」(Macへの回帰)。iOSで得た成果をMacに還元しようという試みだった。
例えば、ソフトをフルスクリーン表示にし、トラックパッドを3本指で左右にスワイプして切り替えられる使い勝手は、まさにiPadそのもの。「F4」キーを押すか親指+3本指でトラックパッドをピンチすると現れるランチャーの「Launchpad」も、iOSのホーム画面だ。
しかしiMac、おそらくMac ProやMac miniでも、フルスクリーン表示やLaunchpadはいまいちピンとこない要素だった。そもそもデスクトップが広いのでウィンドウをいくつも並べておけるし、Dockを常時表示しておいてもそこまでじゃまにならない。特にマルチディスプレイ環境ではひどくて、Mountain Lionまではフルスクリーンにすると、メインディスプレイ以外はブラックアウトして1枚しか使えないという“なぞ仕様”だった。
そんな状況がMavericksで一変して、マルチディスプレイ関連がめちゃくちゃアップデートした。
といった具合に、えらく使い勝手がよくなったのだ。むしろ「なぜ今までできなかったのだ……」という気もするが、フルスクリーン表示、Launchpad、Spaces、Mission Control、Air Playなど、メジャーアップデートで地道にまいてきた布石が「フラグ回収」とばかりに実を結んだ印象だ。
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