Mavericksでマルチディスプレイが最強すぎる広田稔のMacでいこうな(23)(4/4 ページ)

» 2013年11月11日 18時30分 公開
[広田稔,ITmedia]
前のページへ 1|2|3|4       

iPadもテレビも 無線でマルチにできちゃう!

iPadなら、ノート型Macでも手軽にディスプレイを増やせる。例えば、Twitterのタイムラインを表示して眺める用途などには最適。アドビ系のソフトで、使う頻度の低いパレットを展開しておくのにもいいかもしれない

 実はiPadもマルチディスプレイの1つとして組み込んで、今まで紹介してきた機能が利用可能だ。まずは、無線LAN経由でデスクトップの映像を送信してくれるiOS用のディスプレイ化アプリを用意しよう。

 MacBook Air(13インチ、Mid 2013、Core i7)と初代のiPad miniを使い、11ac対応のAirMac Extreme経由で試してみたが、Avatron Softwareの「Air Display 2」(11月頭の時点では1000円)が割と反応がよかった。

 ただし、有線のディスプレイよりも反応速度が遅いため、Safariのように頻繁に操作するソフトでは若干ストレスがたまる。また、(Retina表示のiPadを持ってないので)iPhone 5sでRetina表示にしてみたところ、かなり操作がもたついた。現実的には解像度を落として使うことになるはずだ。

ソフトは、iPad側とMac/Windows側の両方にインストールする。まずiPad側を起動して、パソコンから接続を指示する。ルーターによっては、セキュリティなどの設定を変えないとつながらないこともある

 同じ無線でいえば、Apple TVを介して、テレビをセカンドディスプレイとして使うことも可能になった。例えば、会議室のテレビやプロジェクタにスライドを、手元のMacにプレゼン資料を表示するような使い方で役に立ってくれるはずだ。

同じLANにつないでいれば、メニューバーからApple TVを選ぶだけで接続が可能(画面=左)。今までは同じ内容を表示するミラーリングだけだったが、セカンドディスプレイとして使える拡張モードも追加された(画面=右)


 というわけで、Mavericksでマルチディスプレイ環境にする魅力をお分かりいただけただろうか? ほかにもMavericksは、複数台のMacのパスワード情報を同期してくれる「iCloudキーチェーン」、「マップ」や「iBooks」といった新アプリなど、いろいろ便利な機能がそろっている。

 ……と、ここまで持ち上げてきてなんだが、仕事用のMacをいきなりMavericksにアップデートするのはちょっと危険かもしれない。当たり前だが、出て間もないので周辺機器によってはドライバが用意されておらず、使えなくなってしまう可能性がある(筆者もキヤノンのレーザープリンタが使えずに、コンビニで印刷するはめになりました)。

 OS Xの標準機能である「Time Machine」でバックアップをとっておけば、万が一、Mavericksで不具合が発生しても、保存しておいたMountain Lion以前の環境に戻すことが可能だ。みなさんのMavericksライフに幸あれ!

Mavericksでは、2つのディスプレイをまたいで1つのウィンドウを表示できなくなった。今までの使い勝手を求めるなら、システム環境設定の「Mission Control」にある「ディスプレイごとに個別の操作スペース」をオフにしておくべし。ただしこの場合は、メニューやDockが個別の画面に表示されなくなる

著者紹介:広田稔

 Mac雑誌の編集者、IT系ニュースサイトの編集記者を経てライターに。アップルとインターネットが専門分野で、初代iPhoneが発表された「Macworld Expo 2007」や、初音ミクの海外初ライブとなる「MIKUNOPOLIS」、ニコニコ動画史上最大のイベント「ニコニコ超会議」などをがっつり取材した。

 近著は「ニコニコ動画めもりある ニコニコ大会議編」(アスキー・メディアワークス)など。個人のTwitterアカウントは「kawauso3」です。


前のページへ 1|2|3|4       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月18日 更新
  1. ついに8K対応した「Insta360 X4」の画質をX3と1インチ360度版で比較 今買うべき全天球カメラだと確信した (2024年04月16日)
  2. バッファロー製Wi-Fiルーターに脆弱性 対象機種は今すぐファームウェア更新を (2024年04月17日)
  3. 「JBL GO 4」でBluetoothスピーカーデビュー! 累計出荷台数5700万台を突破した人気製品の最新モデルを試す (2024年04月17日)
  4. AI対応でCore Ultraよりも高いパフォーマンスをアピール! 企業PC向け「Ryzen PRO 8000シリーズ」登場 (2024年04月16日)
  5. SwitchBotのミニプラグに不具合 「断続的にオン/オフを繰り返す、異音」などで該当製品の交換を呼びかけ (2024年04月17日)
  6. Synology「BeeStation」はNASより便利な一面も 家族の“秘密”も守れるストレージ、共有リンクや写真管理もある (2024年04月16日)
  7. 「ASUS ZenScreen MB16QHG」は従来モデルの弱点を解消した高評価の16型モバイルディスプレイだ (2024年04月16日)
  8. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  9. 無線LANルーター「Aterm」シリーズの一部に複数の脆弱性 設定変更や買い替えをアナウンス (2024年04月11日)
  10. NVIDIA、Ampereアーキテクチャを採用したシングルスロット設計のデスクトップ向けGPU「NVIDIA RTX A400/A1000」を発表 (2024年04月17日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー