見た目が変わらない新製品、あなたは買いますか?牧ノブユキの「ワークアラウンド」(2/2 ページ)

» 2013年11月19日 08時00分 公開
[牧ノブユキ,ITmedia]
前のページへ 1|2       

外観がほとんど変わらない新製品は当たりである可能性が高い

 以上をまとめると、次のようになる。

  • 外観がほとんど変わらない新製品は「ケースA」の可能性が高い
  • ただしカラーバリエーションで見た目を変えていれば「ケースB」の可能性が高い
  • 外観が大きく変わるモデルチェンジは「ケースA」「ケースB」どちらの可能性もある

 つまり、外観ががらりと変わったからといって、製品の価値が高まったかというと、必ずしもYesとは言えない。これまでなかった画期的な機能を追加したことで部品の実装が変わり、やむを得ずボディデザインを変えなくてはいけなくなったというケースもあれば、単なるハッタリという場合もあるわけで、一目で見抜くことは非常に難しい。また、ボディデザインを変えたことで壊れやすくなったり、放熱がうまくいかなかったりと、予想外のトラブルが発生するリスクもある。

 一方、外観がほとんど変わらない新製品というのは、見た目に頼らずして製品の価値を高めた、ユーザーから見て「当たり」の製品である確率が、実は高い。中身に自信があるので、あえて外見を変えなくても構わない、という考え方でリリースに至っただけで、手抜きではまったくないからだ。新製品をいち早く手に入れて回りに見せびらかしたいユーザーからすると、なかなか購入のモチベーションは上がりにくいが、外観が枯れているがゆえ不良などが発生しにくい利点もあり、PC周辺機器において実は狙い目と言える。

 ただしカラーバリエーションの追加が主になっている新製品は、むしろそのこと自体が目的であり、中身はまったくといっていいほど進化していない場合がある。はっきり言ってしまうと、カラーバリエーションの追加が前面に出てきている製品は、旧来の製品から買い替える価値はそれほどない、ということになる。

 これらに当てはまる具体的な製品名の言及は本稿では避けるが(スマートフォンや電子書籍端末などで、ズバリこれらの例に当てはまる製品が思い浮かぶ人も多いはずだ)、どのメーカーもこうした傾向はそう大きくは変わらない。違いがあるとすれば、企画担当者が派手なリニューアルを好むか好まないか、経営者の鶴の一声で判断がひっくり返ることがあるかないか、といった程度のものだ。こればかりは法則性がないので、せいぜいその企業単位で過去にどのような事例があったかをチェックするほかはない。

 もちろんこうした見分け方にも例外はある、例えば、不具合対策で内部の部品を差し替えるにあたり、旧来の製品と区別するために型番を変えるというケースだ。これは外観が変わらない割には製品の価値はほとんど高まっていないので、前述の分類からするとイレギュラーということになる。

 もっとも、不具合対策の場合、通常の新製品発売のスケジュールからはズレてリリースされるのですぐに見分けがつくほか、型番が旧来製品の型番の後ろに「A」とか「N」とつけただけのことが多いので(言うまでもないがNはNEWの頭文字だ)一目瞭然である。

 また、多くのメーカーでは、2サイクル続けて同じ外観のモデルを出すことはほとんどない。つまり、上記のような理由で外見そのままの新製品を出して、その翌年にまた同じような状況になった場合、外観を変えないことでユーザーががっかりする、新鮮味が皆無といったデメリットが大きくなりすぎるので、そこはさすがに変えてくるということだ。逆に言うと、2サイクル続けば外見のモデルチェンジは高確率で行われるわけで、上記の法則は当てはまらなくなる可能性がある。

 ということで、例外事項も決してなくはないのだが、どのメーカーも年次の予算計画を立てて新製品をリリースしている以上、こうした傾向は大きくは変わらない。ユーザー自身も新製品を投入するメーカー側の視点に立って、こうした新製品の当たり外れを見抜くための目を養ってもらえれば幸いである。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年05月21日 更新
  1. 設定不要でHDMIをワイヤレス化できる「UGREEN ワイヤレスHDMI送信機と受信機」が31%オフの8999円に (2026年05月18日)
  2. お仏壇屋が本気で作った「推し壇」はなぜ受け入れられた? はせがわに聞く“宗教×推し活”の親和性 (2026年05月20日)
  3. MicrosoftがCore Ultra(シリーズ3)搭載の新「Surface」シリーズを発表 約26.5万円から (2026年05月20日)
  4. 「Ray-Ban/Oakley Meta」が日本上陸 5月21日発売で約7.4万円 Meta AIに対応するカメラ付きスマートグラス (2026年05月19日)
  5. 電源のない車中泊を快適にする「EcoFlow WAVE 3 ポータブルエアコン 3点セット」が40%オフの17万4569円に (2026年05月19日)
  6. E-Inkで“あえて隠さない”ワイヤレスマイク「Insta360 Mic Pro」 3マイク&4ch録音対応で進化した異次元の実力 (2026年05月20日)
  7. 老舗のトラックボール「Kensington Pro Fit Ergo TB550」がタイムセールで14%オフの8669円に (2026年05月18日)
  8. Apple「The Lab」でハンズオン体験 「MacBook Neo」と「iPad」で進める4つの教育シナリオ (2026年05月19日)
  9. アナログとメカニカルの“二刀流”でナイト2000風のLIGHT BARを搭載したロジクールGの新キーボード「G512X」登場 (2026年05月21日)
  10. Snapdragon 8 Gen 3を採用した11.1型Androidタブレット「Lenovo Yoga Tab ZAG60177JP」がタイムセールで26%オフの6万3400円に (2026年05月18日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年