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» 2014年02月12日 19時59分 公開

840 EVOを追撃:“東芝印”の新生OCZが普及価格帯のSSDに殴り込み――「Vertex 460」徹底検証 (3/4)

[本間文,ITmedia]

PCMark 7とPCMark 8

 アプリケーション環境におけるSSDのパフォーマンスを測るべく、Futuremarkの「PCMark 7」と「PCMark 8」のストレージテストで検証を行なった。

 PCMark 7では、システムドライブ以外のストレージ性能を検証する「Secondary Storage score」と、同一テストながらシステム構成の影響を排除したストレージ性能を検証する「Raw secondary storage score」を実施している。

 Secondary Storage scoreでは、アプリケーションの起動時間以外は、Samsungの両ドライブとほぼ互角の性能を見せたが、システムのビジータイムなどを考慮した調整を適用する「Raw secondary storage score」では、パフォーマンスのバラツキが大きくなっている。システム構成は、前掲のとおりほとんど変わらないため、アップデートによるWindowsそのものの違いが影響している可能性もありそうだ。

PCMark 7のSecondary storage scoreにおけるSamsung 840 EVO/同 PROとの比較

PCMark 7のRaw secondary storage scoreにおけるSamsung 840 EVO/同 PROとの比較

 一方、最新アプリケーション環境における性能を反映できる「PCMark 8」のストレージテストでは、Microsoft Office、Adobe Creative Suitesと2種類のゲームタイトル(Battlefield 3、World of Warcraft)のディスクアクセス時間と、平均データ転送速度(Storage bandwidth)を計測。その結果、Vertex 460は転送速度でSamsungの両SSDに差を開けられている半面、アプリケーションごとの性能を見ると、ほとんど差がないことが見て取れる。

PCMark 7のStorage scoreにおけるSamsung 840 EVO/同 PROとの比較。1番上のグラフは転送速度で、バーが長い(値が大きい)ほど性能がよい。また、下のアプリケーションごとの棒グラフは処理時間(秒)であり、値が小さいほど性能がよいことになる

iometer v1.1.0

 以上のベンチマークテスト結果から、OCZのVertex 460は、ライト性能には優れるものの、リード性能に関しては普及価格帯のSamsung 840 EVOよりも劣るという傾向が見て取れる。しかし、OCZでは、実際の利用環境では、リードのみや、ライトのみという環境では意味がないとし、リード/ライトが混在する環境でこそ、Vertex 460の真価が発揮されると主張。下記のようなベンチマークテスト結果を公開した。

 今回は機材や時間的な制約から、iometerを使って、同様な環境でのパフォーマンスをチェックすることはできなかったが、80%リード、20%ライト環境や、67%リード、33%ライト環境では、競合を大きく上回るパフォーマンスを発揮するという。前掲のベンチマークテストのライト性能の高さからも、その傾向は垣間見ることができる。さらに、同社は、持続性能の高さもVertex 460の魅力の1つだとして、12時間、4Kランダムライトを続けた場合は、競合よりも優れたライト性能維持性能を見せるというベンチマーク結果も公開した。

リード/ライトが混在した使用環境こそ、Vertex 460の真価が出るときだと、OCZはアピール(画面=左)。Vertex 460は、持続性能の高さも魅力の1つだという。12時間、4Kランダムライトを続けた場合は、競合よりも優れたライト性能維持性能を見せる(画面=右)

 そこで、Vertex 460のみの検証となるが、ストレージやネットワークのI/Oパフォーマンスを測るiometer v1.1.0を使って、リード/ライトが混在する環境でのパフォーマンスをチェックしたのが、下のグラフだ。

 今回は、OCZが公開した4KランダムIOPSに加え、128KのランダムIOPSも計測。Test Setupで、各ベンチマークを5分間繰り返し、その際のもっとも悪い値が、ベンチマークテスト結果となる。

 まず、データ転送サイズを4Kバイトとした場合、ランダムリードのIOPSは公称値に近い7196IOPSを示し、リード/ライトを混在させた状態でも、同社が公開した結果に近い性能が見られた。データ転送サイズを128Kバイトとした場合のテストでは、IOPSは落ちるが、100%ライト環境以外は非常に安定した性能を示しているのが特徴的だ。

ストレージやネットワークのI/Oパフォーマンスを計測するiometer v.1.1.0(画面=左)。iometerでは、ランダムアクセスの割合や、リード/ライトの割合、データ転送サイズなど、データアクセスパターンを細かく設定できる(画面=右)

今回のテストでは、一定条件の転送を5分間繰り返す設定とした(画面=左)。ベンチマークテスト結果画面では、複数回繰り返された計測結果のうち、最も悪い値が結果とされる(画面=右)

iometer v1.1.0の4Kランダムアクセスベンチマーク(IOPS)。100%リードでは公称値を上回る性能を見せているほか、リード・ライト混在環境でもパフォーマンスが安定していることが分かる

iometer v1.1.0の128Kランダムアクセスベンチマーク(IOPS)

 また、参考までに、両テスト時の転送速度もグラフとして掲載する。ご存じのとおり、データ転送サイズを4Kバイトとすると、現在のNANDフラッシュのブロックサイズに対して粒度が低くなりすぎ、転送速度は落ちてしまう。しかし、ブロックサイズを128Kバイトに上げると、100%リードでは公称値を上回る554.74Mバイト/秒を記録し、20%リード、80%ライト環境まで、安定した転送性能を見せていることが分かる。

iometer v1.1.0の4Kランダムアクセスベンチマーク(Mバイト/秒)

iometer v1.1.0の128Kランダムアクセスベンチマーク(Mバイト/秒)

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