AMD、“Mullins”“Beema”世代のAPUを発表省電力性能はKabiniを超える

» 2014年04月30日 13時29分 公開
[ITmedia]

“Mullins”世代は3モデル、“Beema”世代は4モデル登場

 AMDは、4月29日(日本時間)に「Mullins」「Beema」(ともに開発コード名)世代のAPUを発表した。Mullinsは、省電力動作を重視したモデルで、Beemaは汎用のメインストリーム向けモデルとなる。

 “Mullins”世代のAPUとして今回登場するのは、AシリーズAPUとしては「A10 Micro-6700T」「A10 Micro-6700T」の2モデル、EシリーズのAPUとしては「E1 Micro-6200T」が登場する。主な仕様は以下の通りだ。

モデルナンバー Radeon Brand SDP TDP CPUコア数 CPU最大動作クロック 2次キャッシュ Radeonコア数 GPU最大動作クロック 対応DDR
A10 Micro-6700T R6 2.8ワット 4.5ワット 4コア 2.2GHz 2Mバイト 128基 500MHz DDR3L-1333
A4 Micro-6400T R3 2.8ワット 4.5ワット 4コア 1.6GHz 2Mバイト 128基 350MHz DDR3L-1333
E1 Micro-6200T R2 2.8ワット 3.95ワット 2コア 1.4GHz 1Mバイト 128基 300MHz DDR3L-1066

 また、“Beema”世代のAPUとして登場するのは、Aシリーズとしては「A6-6310」「A4-6210」の2モデル、Eシリーズしては「E2-6110」「E1-6010」の2モデルになる。主な仕様は以下の通りだ。

モデルナンバー Radeon Brand TDP CPUコア数 CPU最大動作クロック 2次キャッシュ Radeonコア数 GPU最大動作クロック 対応DDR
A6-6310 R4 15ワット 4コア 2.4GHz 2Mバイト 128基 800MHz DDR3L-1866
A4-6210 R3 15ワット 4コア 1.8GHz 2Mバイト 128基 600MHz DDR3L-1600
E2-6110 R2 15ワット 4コア 1.5GHz 2Mバイト 128基 500MHz DDR3L-1600
E1-6010 R2 10ワット 2コア 1.35GHz 1Mバイト 128基 350MHz DDR3L-1333

 消費電力対処理能力で従来のAPUと比べて2倍の効率を発揮するとAMDは説明している。また、ARMベースのセキュリティエンジンをX86系プロセッサで初めて実装したことも訴求ポイントとして挙げている。採用するCPUコアは“Puma”世代の拡張版で、グラフィクスコアはGCNを統合する。メモリコントローラはDDR3-1866に対応した。

 AMDが測定したベンチマークテストのスコアでは、“Mullins”世代のA4 Micro 6400Tとインテルの“Bay Trail T”世代のAtom Z3770を比較した相対性能は、PCMark 8 V2−Homeで15%増、Basemark CLでは3倍のスコアを出している。また、Atom Z3770で動作しなかった3DMark 11 PerformanceもA4 Micro-6400Tで完走したという。

 また、“Beema”世代のA6-6310と“Haswell”世代のPentium 3556U、同じく“Beema”世代のA4-6210と“Bay Trail M”世代のPentium N3510でベンチマークテストの結果を比較すると、PCMark 8 V2 HomeでA4-6210が35%増し、3DMark 11 PerformanceでA6-6310が50%増し、A4-6210は3倍、Basemark CLでは、A6-6310が7倍、A4-6210が4倍のスコアをそれぞれ発揮している。

 なお、“Mullins”と“Beema”で導入した新技術と詳細な解説は、後刻掲載する別記事で紹介する予定だ。

AMDが公開したMullins世代APU(写真=左)とBeema世代APU(写真=右)のベンチマークテストのスコア。それぞれ競合するインテルCPUとの相対スコアを示している

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