AMDは、4月29日(日本時間)に「Mullins」「Beema」(ともに開発コード名)世代のAPUを発表した。Mullinsは、省電力動作を重視したモデルで、Beemaは汎用のメインストリーム向けモデルとなる。
“Mullins”世代のAPUとして今回登場するのは、AシリーズAPUとしては「A10 Micro-6700T」「A10 Micro-6700T」の2モデル、EシリーズのAPUとしては「E1 Micro-6200T」が登場する。主な仕様は以下の通りだ。
モデルナンバー | Radeon Brand | SDP | TDP | CPUコア数 | CPU最大動作クロック | 2次キャッシュ | Radeonコア数 | GPU最大動作クロック | 対応DDR |
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A10 Micro-6700T | R6 | 2.8ワット | 4.5ワット | 4コア | 2.2GHz | 2Mバイト | 128基 | 500MHz | DDR3L-1333 |
A4 Micro-6400T | R3 | 2.8ワット | 4.5ワット | 4コア | 1.6GHz | 2Mバイト | 128基 | 350MHz | DDR3L-1333 |
E1 Micro-6200T | R2 | 2.8ワット | 3.95ワット | 2コア | 1.4GHz | 1Mバイト | 128基 | 300MHz | DDR3L-1066 |
また、“Beema”世代のAPUとして登場するのは、Aシリーズとしては「A6-6310」「A4-6210」の2モデル、Eシリーズしては「E2-6110」「E1-6010」の2モデルになる。主な仕様は以下の通りだ。
モデルナンバー | Radeon Brand | TDP | CPUコア数 | CPU最大動作クロック | 2次キャッシュ | Radeonコア数 | GPU最大動作クロック | 対応DDR |
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A6-6310 | R4 | 15ワット | 4コア | 2.4GHz | 2Mバイト | 128基 | 800MHz | DDR3L-1866 |
A4-6210 | R3 | 15ワット | 4コア | 1.8GHz | 2Mバイト | 128基 | 600MHz | DDR3L-1600 |
E2-6110 | R2 | 15ワット | 4コア | 1.5GHz | 2Mバイト | 128基 | 500MHz | DDR3L-1600 |
E1-6010 | R2 | 10ワット | 2コア | 1.35GHz | 1Mバイト | 128基 | 350MHz | DDR3L-1333 |
消費電力対処理能力で従来のAPUと比べて2倍の効率を発揮するとAMDは説明している。また、ARMベースのセキュリティエンジンをX86系プロセッサで初めて実装したことも訴求ポイントとして挙げている。採用するCPUコアは“Puma”世代の拡張版で、グラフィクスコアはGCNを統合する。メモリコントローラはDDR3-1866に対応した。
AMDが測定したベンチマークテストのスコアでは、“Mullins”世代のA4 Micro 6400Tとインテルの“Bay Trail T”世代のAtom Z3770を比較した相対性能は、PCMark 8 V2−Homeで15%増、Basemark CLでは3倍のスコアを出している。また、Atom Z3770で動作しなかった3DMark 11 PerformanceもA4 Micro-6400Tで完走したという。
また、“Beema”世代のA6-6310と“Haswell”世代のPentium 3556U、同じく“Beema”世代のA4-6210と“Bay Trail M”世代のPentium N3510でベンチマークテストの結果を比較すると、PCMark 8 V2 HomeでA4-6210が35%増し、3DMark 11 PerformanceでA6-6310が50%増し、A4-6210は3倍、Basemark CLでは、A6-6310が7倍、A4-6210が4倍のスコアをそれぞれ発揮している。
なお、“Mullins”と“Beema”で導入した新技術と詳細な解説は、後刻掲載する別記事で紹介する予定だ。
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