「ThinkPad 10」で目指したもの――レノボ・ジャパン技術説明会開発エンジニアのこだわり(2/2 ページ)

» 2014年08月06日 22時00分 公開
[ITmedia]
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ノートPC並みの性能を実現、デスクトップPCとしても使える純正オプションも

 性能面ではAtom Z3795(1.59GHz/最大2.39GHz)が目を引く。同社によると従来のThinkPad Tablet 2に比べて、システム性能が2倍、グラフィックス性能が4.5倍に引き上げられたほか、Core i5-4200M(2.5GHz)を搭載するThinkPad T440pとの比較でも、PCMark 7で良好な結果を残したという(ただし、比較機種はHDD搭載モデルであり、ストレージ性能の影響が大きい点に注意)。また、液晶ディスプレイは1366×768ピクセル表示のThinkPad Tablet 2から作業領域を2.2倍に拡大し、Direct Bondingにより特に屋外での視認性も確保している。

 なお、今回からデジタイザペンの収納機構が本体から省かれ、オプションのケースに装着する仕様に変更されている。この点について同社は、「薄型ボディに収納機構を設けるためにはペン自体をさらに細くする必要があり、使い勝手の面ではマイナスになるため」と説明。代わりに十分な太さを持つ新設計のペンに変更し、ThinkPad Xのデジタイザペンと同じ消しゴム機能もサポートしている。

CPUにAtom Z3795(1.59GHz/最大2.39GHz)を採用(写真=左)。デジタイザペンをタブレット本体へ収納する機構が省かれた一方で、消しゴム機能に対応するなど、ペン自体の使い勝手は向上している(写真=右)

 豊富な純正オプションもThinkPad 10の特徴の1つだ。今回は、可搬性を重視した「タッチケース」(435グラム)とクラムシェル型ノートと同じ使い心地を実現する「ウルトラブックキーボード」(520グラム)という2つのキーボードオプションを用意し、用途によって選べるようになっている。ちなみにいずれもUSB接続でBluetooth接続ではない。

 純正オプションでは、「Tabletドック」にも注目したい。USB 3.0を3基とHDMI出力、ギガビットLAN、オーディオ、電源を搭載するドックで、例えば外出先からオフィスに戻ってきた際、ThinkPad 10を置くだけで瞬時にデスクトップPC環境を提供するためのものだ。このほか、新規開発の「36W ACアダプター」を利用することで、実用充電時間(5%から80%までの充電にかかる時間)を3時間から1時間47分へと大幅に短縮できるのも目を引く。なお、プラグの誤挿入防止のために上下どちらにも対応した形状を採用するなど細かい改良も見られる。

「ウルトラブックキーボード」を装着するとクラムシェル型ノートPCに似た使用感でタイピングが行える(写真=左)。一方、ケースと一体になった「タッチケース」は、キーストロークが皆無で音などによるフィードバックもないため、入力はややしづらい。生産性よりも携帯性を重視したキーボードオプションだ(写真=右)

ThinkPad 10を「Tabletドック」に置けば、タブレットをデスクトップPCのように扱える。「いつでもどこでも仕事に便利」は、モバイルだけでなく、オフィス内での利用も想定されている

 最後に加藤氏はThinkPadのID(インダストリアルデザイン)について解説した。読者の中には、ThinkPadと聞くと、“黒くて四角くて赤いぽっち”を連想するかもしれない。「もちろん、それは間違いではないが、それはあくまでシンプルな外観を追求した結果だ」と加藤氏は語る。ThinkPad 10を細かく見ると、本体の上下が非対称のシルエットは、上下が簡単に分かるだけでなく、キーボードとの同時利用を考慮したためだし、側面のカーブは、机にタブレットを置いた状態から持ち上げる際に、持ち上げやすい9度の傾斜になっている。また、各種コネクタは、使用頻度の高いものを左下、使用頻度の低いモノを右下、操作ボタンを右上といったように、人間工学的な観点からレイアウトしたという。最後に加藤氏は、今回登場したThinkPad 10のデザインが、ThinkPadであること(シンプルで無駄のない外観)を目指したものであることを改めて強調した。



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