ココが「○」 |
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・多彩なセキュリティ機能 |
・Intel SSD Pro Administrator Tool対応 |
ココが「×」 |
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・平均的な性能 |
・クセのあるスコア |
「Intel SSD Pro 2500」は、2.5インチモデルとM.2の2280サイズと2260サイズを用意している。2.5インチ版の容量は120/180/240/360/480Gバイトと幅広くそろえる一方、M.2版は、2280サイズで18/240/360Gバイトを、2260サイズで180/240Gバイトと、2.5インチ版と比べて種類を絞っている。今回の検証では2.5インチ版の240GBモデルを用いた。
2.5インチ版のインタフェースは、Serial ATA 6Gbpsだ。企業で使うクライアントPC向けというポジショニングなので、SASやPCI Expressは必要ない。
データシートにおける転送速度では、シーケンシャルリードが540Mバイト/秒、シーケンシャルライトが490Mバイト/秒と、現行のハイエンドモデルに相当する。IOPS値は、リードが48000 IOPS、ライトが80000 IOPSだ。消費電力は、アクティブ時で165ミリワット、アイドル時で5ミリワット、ディープスリープで5ミリワット。なお、M.2版の消費電力は、アクティブ時が150ミリワット、ディープスリープ時が310マイクロワットと、より低電力で動作する。
セキュリティ機能では、256-bit AES対応の暗号化機能のほかに、Trasted Computing GroupのOpal Version 2.0をサポート。さらに、Microsoft eDriveといった機能にも対応する。また、企業向け機能として、インテルのvProと組み合わせたセキュリティ機能も利用可能だ。
企業向けSSD製品として重要なポイントとなるのが、「Intel SSD Pro Administrator Tool」を利用できる点だ。コマンドラインからSSDの状態を確認できるほか、リモート操作で状況把握やデータのトレース、セキュリティ設定が行えるツールで、企業のIT機器管理コストの引き下げに貢献する。
2.5インチ版240GBモデルの基板は、表裏両面にNANDフラッシュチップを実装したスタンダードなレイアウトだ。Intel SSD 730のように特別なコンデンサは搭載しない。書き込み時の電源断に対応するためのコンデンサは搭載しているが、コンシューマー向けモデルのそれと同じ程度と考えられる。
なお、基板にキャッシュメモリが見当たらない。コントローラ内にキャッシュを搭載しているものと考えられる。そのコントローラチップは「Intel BF29AS41BB0」を実装する。このコントローラはIntel SSD 530なども採用するSandForce製コントローラのIntel版だ。そうであればキャッシュメモリチップを搭載していないのも納得できる。
NANDフラッシュチップは、SK Hynixの「H27QDG8UDA5R-BCC」を実装する。IntelのSSD製品だが、使っているのはIntel以外の(IM Flash Technologies製)NANDチップということになる。片面に8チップ、両面で計16チップを実装していた。
Intel SSD Pro 2500の検証で用いたベンチマークテストと評価用機材は、サンディスクの「Extreme PRO」の検証と同じもので行った。CPUは「Core i7-4790K」、マザーボードがIntel Z97 Expressチップセットを搭載するMSIの「Z97M GAMNING」、システムSSDがOCZ Vector 150(120Gバイトモデル)、OSが64ビット版 Windows 8.1 Updateだ。
検証用システムの構成 | |
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CPU | Core i7-4790K |
マザーボード | MSI Z97M GAMING |
メモリ | CFD Elixer W3U1600HQ-8G(PC3-12800 DDR3 SDRAM 8Gバイト×2) |
システムSSD | OCZ Vector 150 VTR150-25SAT3-120G(120Gバイト、Serial ATA 6Gbps) |
OS | 64ビット版 Windows 8.1 Update |
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