G-Tune印のハイエンドゲームマシン「NEXTGEAR i850」実力診断Haswell-E+X99であと5年は戦える(1/2 ページ)

» 2014年10月07日 19時00分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
ココが「○」
・最大8コア16スレッドの超強力CPUを搭載
・最新ハイエンドグラフィックスカードを選択できる
ココが「×」
・標準構成のデータストレージはHDD
・値段は高め

高性能グラフィックスカードを搭載したハイエンドゲーミングモデル

 マウスコンピューターのゲーミングPCブランド「G-Tune」から、開発コードネーム「Haswell-E」ことIntel新世代のハイエンドデスクトップCPUを搭載した「NEXTGEAR i850」シリーズが登場した。

 「NEXTGEAR」シリーズではおなじみの個性的なデザインのPCケースに、Haswell-Eを中心とした高性能基本システムを新たに導入し、高性能グラフィックスカード、高品質パーツでまとめたこだわりのゲーミングモデルとなっている。

「NEXTGEAR i850」シリーズ

 基本構成は搭載GPUのグレードによって「ブロンズ」「シルバー」「ゴールド」「ゴールド」「ゴールド カスタム」「プラチナ」「プラチナ カスタム」と4段階6種類用意されており、それぞれBTOで一部構成を変更してオーダーすることができる。今回はゴールドモデルベースの評価機を入手したので、構成や性能をチェックしていこう。

Haswell-Eの採用による超パワフルな処理能力

 NEXTGEAR i850の基本システムは、Haswell-Eの名で知られるハイエンドデスクトップCPUを中心としたシステムを採用する。具体的には、標準のCore i7-5820K(3.3GHz/最大3.6GHz)のほか、BTOでCore i7-5930K(3.5GHz/最大3.7GHz)、さらにIntelのコンシューマ向けCPUラインアップの最上位モデルであるCore i7-5960X Extreme Edition(3GHz/3.5GHz)も選べる。Core i7-5820KとCore i7-5930Kは6コア、Core i7-5960X Extreme Editionは8コアを内蔵。さらにHyper-Threading(HT)にも対応しているので、それぞれ12スレッド、16スレッドの同時実行が可能だ。

 ビデオ編集や写真編集、ゲームの物理演算などでは、Core i7-4790Kなど第4世代Coreプロセッサー(Haswell)を上回る爆発的なパフォーマンスを発揮する。

 Haswell-Eは、メインメモリとして、従来のDDR3 SDRAMを改良してより高速転送ができるようにしたDDR4 SDRAM(DDR4-2133)の4チャンネル同時アクセス(クアッドチャンネルアクセス)に対応している。DDR4-2133はデータ転送レートが2133MT/秒で1チャンネルあたりのデータ転送速度が17.1Gバイト/秒、4チャンネルでの帯域は68.3Gバイト/秒にも達する。これは第4世代Coreプロセッサ(DDR3-1600デュアルチャンネル)の2.66倍に相当する。

 この広帯域を実際に使うためにはメモリを4枚1組で使う必要があるが、NEXTGEAR i850でももちろん対応している。メモリ容量は32Gバイト(8Gバイト×4枚)と64Gバイト(8Gバイト×8枚)が選べるが、いずれもクアッドチャンネルアクセスに対応している。

 高速メモリは、CPUの処理性能が高ければ高いほど効果的だ。逆に言えば、Core i7-5960X Extreme EditionのようなCPUと遅いメモリを組み合わせるとCPUの足を引っ張る場面が多くなるわけだが、NEXTGEAR i850ではそのような不安は皆無で、Haswell-Eシステムのポテンシャルをしっかりと引き出せる構成といえる。

評価機は、Intelのコンシューマ向けCPUの最上位モデルであり、8コア16スレッドでの同時実行が可能なCore i7-5960X Extreme Editionを搭載していた。BTOでは6コアのCore i7-5930K、Core i7-5820Kも選べる(画面=左)。8コア16スレッド同時処理は圧巻の一語。レンダリング、動画変換、RAW現像、ゲームの物理演算などで圧倒的なパフォーマンスを発揮する(画面=右)

評価機ではなんと64Gバイトもの大容量メモリを搭載している。新規格のDDR4-2133メモリ(PC4-17000)4枚1組に同時アクセスするクアッドチャンネルアクセスにより、メモリ帯域は、68.3Gバイト/秒にも上る(画面=左)。CPUクーラーには、CoolerMasterのサイドフローCPUクーラー「Hyper 212 EVO」が標準で導入されている。CPUに直接接触するダイレクトタッチヒートパイプで効率のよい冷却が可能だ。BTOではさらに効率よく冷却できる水冷クーラーも選べる。また、CPUグリスが3種類から選べるのもユニークだ(写真=右)

ゲーミングの即戦力となる高性能グラフィックスカードを搭載、M.2 SSDも選択可能

今回の評価機ではGeForce GTX 780 Ti搭載カードが挿してあったが、これを搭載した構成はすでに販売を終了している。現在は、GeForce GTX 980搭載カードの構成がプラチナモデル、GeForce GTX 780を搭載した構成がゴールドモデルとして用意されている

 NEXTGEAR i850は、主にグラフィックスカード(の搭載GPU)の種類によって4グレードの基本構成が用意されている。GPU性能はゲームの画質、快適さに直結し、ゲーミングモデルとしては最重要といえる部分だけに、それぞれ高性能なグラフィックスカードを搭載しており、予算に応じて選択できる。具体的には、ブロンズがGeForce GTX 760、シルバーがGeForce GTX 770、ゴールドはGeForce GTX 780かRadeon R9 290X、プラチナではGeForce GTX 980となっている。

 また、データストレージは、標準で2TバイトのHDD(Serial ATA 6Gbps)を搭載している。BTOでは1Tバイトから5TバイトまでのHDDを最大2台まで搭載できるほか、SSDも搭載可能だ。SSDはIntel、Samsung、Plextorなどブランド/型番を指定して選ぶことができ、容量は120Gバイトから最大1Tバイトまで、PCI Express x2接続に対応したM.2 SSDなど、多彩なラインアップが用意されている。

 そのほか、光学ドライブはDVDスーパーマルチドライブ、10メディア対応マルチカードリーダーも標準装備する。BTOでは光学ドライブとして記録型Blu-ray Discドライブ(BDXL書き込み対応)も選ぶことができる。

 プリインストールOSは、Windows 8.1 Pro Update 64ビットとWindows 7 Professional 64ビット(SP1)、Windows 7 Ultimate 64ビット(SP1)のほか、Windows 8.1 Proダウングレード権を利用したWindows 7 Professional 64ビット(SP1)が選択可能だ。

 それぞれ、3000円の上乗せでG-Tuneブランドのマスコットキャラクターである「G-Tuneちゃん」の壁紙、スクリーンセーバー、システムアイコン、システムボイス、デスクトップマスコットをセットにしたオリジナルデザインテーマに変更できるのが面白い。

GeForce GTX 780 Tiは、NVIDIAのGeForceシリーズのKeplerアーキテクチャの最上位モデルで、2880基のCUDAコアを内蔵する。NVIDIAからはこの後継のハイエンドとしてMaxwellアーキテクチャのGeForce GTX980が登場しており、これを搭載したモデルは「プラチナモデル/プラチナモデル カスタム」としてNEXTGEAR i850シリーズにラインアップされている(画面=左)。Radeon R9 290Xは、AMD Radeonシリーズのシングル最上位GPU(シングルGPUとして)だ。開発コードネーム「Hawaii」で、シェーダプロセセッサは2816基内蔵する(画面=右)

→PC USER特設ページ「mouse computer station」
安い!速い!でかい!コスパ重視なのに性能はゲーミング級。「G-Tune」を脅かす下克上モデル「m-Book W」シリーズに注目ッ!!


マウスコンピューター/G-Tune
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