G-Tune印のハイエンドゲームマシン「NEXTGEAR i850」実力診断Haswell-E+X99であと5年は戦える(2/2 ページ)

» 2014年10月07日 19時00分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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機能性の高い“ナイトフェイス”のケース

 PCケースは従来NEXTGEARシリーズと同様だ。中世の騎士に似た仮面風のフロントマスクを備えたミドルタワー型のPCケースを採用する。大胆にカットした個性的なフォルムに光沢ブラックと光沢シルバーのカラーリングで、エッジなイメージに仕上げている。さらに、電源ボタンと前面下部には青色LEDが配置されていて電源を入れると光る。この下部のLEDは仮面の内側から光る目のように見える演出が仕込まれている。

 この仮面風デザインはかなりアグレッシヴで、好きな方にはたまらないだろうが、多様ユーザーの好みに配慮し、フロントマスクを外して使うこともできるようになっている。外した際に留め具部分を隠すキャップパーツも同梱されているなどなかなか気が利いている。ちなみに、フロントマスクを外すと奥行きも最大73ミリほど短くなる。

NEXTGEARシリーズでおなじみとなった仮面のようなデザインのフロントマスクをもつPCケースを採用している。フロントマスクは取り外して運用することも可能だ。外した際に留め具部分を隠すキャップパーツも付属する

 見た目だけでなく機能性も優秀だ。天面部手前に前面端子がまとめられており、ヘッドフォン出力、マイク入力と2基ずつのUSB 3.0とUSB 2.0のほか、10メディア対応マルチカードリーダー(SDXCメモリーカード、メモリースティックPro Duo、xDピクチャカードなどに対応)が用意されている。

 電源ユニットは、80PLUS Bronze認証を受けた700ワット電源を標準で搭載している。BTOでは同じ700ワットでより変換効率の高い80 PLUS Gold電源のほか、拡張をしたいユーザーのために、850ワット(80PLUS Platinum)や1200ワット(80PLUS Gold)とより大容量の電源も選択できる。

天面部手前にUSB3.0、USB2.0、ヘッドフォン、マイク端子を装備。さらに10メディア対応カードリーダーを内蔵しており、2つのスロットでSDメモリーカード(SDXC対応)、microSDメモリーカード(SDXC対応)、メモリースティックPro Duo、xDピクチャカードなど10種類のメディアに対応している(写真=左)。ネジ2本外せばサイドカバーのみ外して内部にアクセスできる。前面ファンからCPUクーラー、背面ファンへとスムースなエアフロー経路を確保しており、効率的な冷却が可能だ。MSI製のIntel X99 Expressチップセット搭載マザーボードを採用しており、8本のメモリソケットに4本のPCI Express x16スロット、8基のSerial ATA 6GbpsポートにM.2スロット(PCI Express 2.0 x2対応)も装備する。先進かつ十分な拡張性を備えている(写真=右)

3.5インチシャドウベイ兼2.5インチベイは4基内蔵している。カートリッジで着脱作業は簡単にできるようになっている(写真=左)。本体背面には8基のUSB 3.0や2基のUSB 2.0、音声入出力を装備。写真はGeForce GTX 780 Ti搭載時のもの(写真=右)

レンダリングもゲーミングも快適すぎる!

 それではベンチマークテストで性能をチェックしよう。評価機の構成は、CPUがCore i7-5960X Extreme Edition、メモリが64Gバイト(PC4-17000 8Gバイト×8)、グラフィックスカードがGeForce GTX 780 Ti(3Gバイト)、データストレージが2TバイトHDD、OSがWindows 8.1 Update1(64ビット)という内容だ。

 3D系ベンチマークについては、グラフィックスカードをRadeon R9 290X(4Gバイト)に換えた構成でも計測を行っている。こちらは「ゴールドモデル カスタム」に含まれるMSIのゲーミングモデル「R9 R290X GAMING 4G」で、独自のGPUクーラー「TwinFrozr IV」を搭載しているが特徴だ。また、参考までに、一部テストではCPUにCore i7-4790、GeForce GTX 760搭載グラフィックスカードを備えたMDV-GZ7500X-M2のスコアも併記している。

 CINEBENCHのスコアはCPUの処理性能を示す指標になる。CINEBENCH R15では1325と、Core i7-4790搭載機と比べても74.1%も高いスコアをマークした。Haswell-Eこと、Core i7-5960X Extreme Editionがいかに突出した処理性能を持っているかが分かるスコアだ。

CINEBENCH R15(画面=左)とCINEBENCH R11.5(画面=右)の結果

CrystalDiskMarkの結果

 CrystalDiskMarkの結果はご覧のとおり。最近の3.5インチHDDとしては標準的なスコアであり、SSDと比べると物足りなさを感じるのは否めない。PCで行なう一般的な作業をシミュレートする内容のPCMark7、PCMark8についても、やはりストレージ性能が足を引っ張っており、それほど目立つスコアは出ていない。

 一方、高性能なグラフィックスカードを搭載するだけあって、3DMarkのスコアは素晴らしい。ハイエンドゲームマシン向けのテストであるFireStrikeでは、どちらのGeForce GTX 780 TiでもRadeon R 9 290Xの双方で10000超えのスコアをマークした。

 BattleField 4(グラフィックス設定:最高)のテストでも、最小で60FPS以上、平均でも80FPS以上と、最高グラフィックス設定でも快適にプレイできるスコアが出ている。現行のほぼすべての3Dゲームを快適かつ高画質でプレイすることができるはずだ。

PCMark 7(画面=左)とPCMark 8(Home Accelerated)の結果

3DMarkの結果

FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼアベンチマーク キャラクター編(画面=左)とBattleField 4(画面=右)の結果

 動作音については、近くに設置する場合はアイドル時でもそれなりの音がするが、高負荷時にも上昇の度合いはゆるやかであり、足元に設置したり、机の上でも40〜50センチ離れたところに設置するならば、ほとんど気にならないと思われる。

長く安心して使えるゲームマシン

 NEXTGEAR i850シリーズは、Core i7-5820K、16Gバイトメモリ、GeForce GTX 760搭載グラフィックスカードという構成の「ブロンズモデル」で17万5824円(送料、税込)から購入できる。Core i7-5820K、メモリ32Gバイト、GeForce GTX 980搭載グラフィックスカードの「プラチナモデル」でも26万2224円(送料、消費税込)だ。これに250GバイトクラスのSSDを追加しても余裕をもって30万円以下に収まる。価格と性能のバランスを考えるとこのあたりの構成がオススメだろう。

 Haswell-E、Intel X99シリーズチップセットは、Haswell/Haswell Refreshを大きく上回る高いマルチスレッド性能と、DDR4、PCI Express SSDなどに先進規格に対応した高い拡張性、将来性といった魅力がある。NEXTGEAR i850シリーズは、この魅力を存分に生かせるよう部品品質や冷却性能にも配慮されている。長く安心して使えるゲーミングマシンを探しているユーザーに検討をお勧めしたい。


→PC USER特設ページ「mouse computer station」
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