モバイルゲーミングの傑作機「NEXTGEAR-NOTE i420」徹底レビュー(前編)PC USERアワード「ゴールド」受賞(1/2 ページ)

» 2014年09月24日 11時55分 公開
[ITmedia]

PCゲーマーから支持を集める「G-Tune」が設立10周年

「G-Tune」ブランドは2014年で設立10年目を迎える。さまざまなキャンペーンを展開中だ

 マウスコンピューターの「G-Tune」は、今や国内PCメーカーの中で最も強い存在感を放つゲーミングPCブランドだ。2014年の今年で設立10周年を迎える同ブランドは、“ゲーム推奨パソコン”という当初の枠組みを大きく超え、現在ではe-Sport大会への協賛や、プロゲーマーおよびゲーム実況者の支援、MMD(MikuMikuDance)に代表される3Dモデリング用データの無償配布など、幅広い展開を行っている。こうした取り組みがうけて特に若い層に支持されているのも同ブランドの特徴の1つといえる。

 もちろん、こうした人気は、PCゲームに特化したG-Tuneの製品ラインアップが土台にあってこそのもの。現在はデスクトップPCとして、アビーとのコラボケースで話題を呼んだ最上位モデル「MASTERPIECE」、ゲーミングPCらしいフロントマスクが目を引く「NEXTGEAR」、マイクロタワー型の「NEXTGEAR-MICRO」、液晶一体型である「NEXTGEAR-ONE」の計4機種、ノートPCとして“ぼくのかんがえた、さいきょうのノートPC”こと「NEXTGEAR-NOTE i1110」を筆頭に、画面のサイズ違いで計5機種をラインアップしている。

2014年上半期PC USERアワードのゲーミングPC部門で「ゴールド」賞に選出された「NEXTGEAR-NOTE i420」

 その中でも今回取りあげるのは、2014年上半期PC USERアワードのゲーミングPC部門で最高の「ゴールド」賞を勝ち取った「NEXTGEAR-NOTE i420」(以下、i420)シリーズだ。i420は持ち運んでの利用も想定した13.3型モバイルゲーミングノートPCで、その元々のコンセプトは11.6型モデル「NEXTGEAR-NOTE i300」(以下、i300)シリーズまでさかのぼる。読者の中にはあの“ITちゃんモデル”のベースモデルとしてi300を記憶している方もいるだろう。

 小型ボディに強力なPCパーツを詰め込んだi300は、多くのユーザーから高く評価されたが、その一方で、画面の大型化や、さらなる性能の追求といった要望も多かったとG-Tune担当の杉澤氏は語る。そこで登場したのがi420の前身となるi410シリーズだ。

 i410は13.3型という一回り大きな液晶ディスプレイを備え、解像度を1920×1080ピクセルに高画素化、さらにより強力なGTXクラスのGPUを搭載して、それまでの不満点を解消した非常に完成度の高いモデルだった。そして2014年、NVIDIAのモバイル向けGPUがMaxwell世代へ移行したのを受け、GeForce GTX 860M搭載モデルとして進化したのがi420シリーズである。もしあなたが13.3型クラスのノートPCで最新ゲームタイトルを快適に楽しみたいと考えているなら、i420は真っ先に検討すべき1台だ。それでは細かく本機の魅力を見ていこう。


派手過ぎないデザインながら、高性能を意識させるフォルム

 NEXTGEAR-NOTE i420のデザインは、外装をブラック、キーボード面を明るめのグレーで塗り分けたツートーンカラーを採用している。ゲーミングPCといえば、ボディ各部に埋め込まれたLEDが光るド派手なモデルも多いが、杉澤氏は「高性能なノートPCとしてゲーム以外で常用するシーンも想定し、見た目に派手すぎるデザインは避けたかった」と話しており、どちらかといえばシックにまとまっている。

 ただし、液晶ヒンジ部分を斜めにカットしたデザインや、ボディのエッジにかけてわずかに傾斜をつけた鋭角的なフォルムがスポーツカーのような高性能を予感させ、やはりどこかゲーミングノートらしい力強さもある。さらさらとした手触りのラバー調で仕上げた天板も、本体を持ち上げたとき、指先に心地よい質感が伝わり印象がよい。デザインは個人の好みによるところが多い部分だが、万人受けしやすい、それでいてゲーミングノートPCとしての存在感もあるデザインといえる。

内に秘めた性能を感じさせる鋭角的なフォルム。ゲーミングノートとしては落ち着いた雰囲気で飽きのこないデザインだ。ちなみにプロトタイプではさらに尖っていたらしい

マットな質感の天板はエッジに向かって緩やかに傾斜しており、光の陰影がデザイン上のアクセントになる。ただ、天板は指紋がややつきやすい

広いデスクトップ領域と長時間のゲームプレイに適した非光沢パネル

 NEXTGEAR-NOTE i300からの大きな前進の1つは液晶ディスプレイだ。サイズが13.3型と一回り大きくなり、解像度は1920×1080ピクセルに引き上げられている。高画素密度化が進むスマートフォンの画面に見慣れている目では、特に精細感が高いとは感じないものの、画面サイズと解像度のバランスからアイコンや文字が見やすく、オフィスソフトをはじめとする各種アプリケーションを使うメインマシンとしてちょうどいい。

1920×1080ピクセル表示に対応する13.3型ワイド液晶ディスプレイを搭載する

 また、G-Tuneブランドがラインアップする現行のノートPCは、共通して非光沢パネルを採用しているが、これはゲーマーからの要望を受けたもの。外光の映り込みを抑える表面処理が施されており、例えばゲーム中に光の反射で目標を見失う、といった事態を避けられる。長時間にわたるゲームプレイでも目が疲れにくく感じる。光沢パネルを採用する製品に比べるとパキッとした表示ではないが、目視では輝度が十分に高く、上下/左右とも視野角は広い。ちなみに色味は若干黄色が強い印象だ。

ディスプレイは130度程度まで開く

→PC USER特設ページ「mouse computer station」
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マウスコンピューター/G-Tune
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