Lenovo、全世界向け「YOGA」発表イベントをロンドンで開催進化した“YOGA”を現地から速報(1/2 ページ)

» 2014年10月10日 09時22分 公開
[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]

PCだけでなくスマートフォンからタブレットまでトップを目指す

 Lenovoは10月9日(現地時間)、英国ロンドンで新製品ローンチイベントを開催した。「Yoga My Way」がテーマになっていることからも分かるように、コンバーチブルPCラインアップ「YOGA」シリーズと2013年に登場した「YOGA Tablet」の製品発表イベントで、ユーザーの利用スタイルにさらなる自由度を与えるべく追加した最新成果を紹介している。

 2014年はLenovoにとって大きなマイルストーンになる。IBMのx86サーバ部門の買収が完了してエンタープライズ分野への進出が本格化したほか、まだ手続き継続中ながらMotorola Mobilityの買収により、これまで新興国が中心だったスマートフォンビジネスが主に北米と南米へと広がることが見込まれるなど、ビジネス的に大きな飛躍となる転換点となるだろう。

 コンシューマーの分野でも、ライフスタイルに密着した継続的な新製品開発により、PC分野だけでなく、スマートフォンからタブレットまでスマートデバイス全般をカバーした企業へ変貌していく過程にある。

最新の調査で世界のPC市場の20%のシェアを獲得し、業界No.1の地位に(写真=左)。一方で、出荷台数ベースでみれば既存のPCビジネスと比較してスマートフォン+タブレットの台数がすでに上回っており、2018年までに18億台といわれるスマートフォン市場の中で、過去1年の実績で1億台のスマートフォン+タブレットを出荷した(写真=右)

YOGA Tabletの発想は柔軟性があって使いやすいシステム手帳からきたもので、初代から2代目の製品が市場に受け入れられた結果、コンバーチブルなPC市場での世界シェアは50%に達したとLenovoでは説明する

新開発のヒンジでよりスムーズにモードを変える

 そうしたLenovoがロンドンの発表会でまず紹介したのが「YOGA 3 Pro」だ。Windows 8とともに登場したYOGAシリーズはこれで3代目となるが、YOGA 3 Proでは本体をリニューアルした。ヒンジでは、従来の2カ所固定から6カ所固定となり、本体の端から端まで全体をカバーしている。デザイン的に外見が腕時計の金属ベルトのようになって強度が上がったほか、自然な形で変形が可能になった。

 Lenovo PC部門のマーケティング&デザイン担当バイスプレジデントのDilip Bhatia氏が特に訴求するのが「Harmony」というユーザーごとに異なる利用スタイルに応じて学習を重ねて自動的にカスタマイズできる管理ソフトウェアと、「テント」モードを利用したコンテンツ閲覧だ。本格的なノートPCとして利用できる一方で、コンテンツ消費型のタブレットとしてもその能力を発揮できるように強化している。

新製品「YOGA 3 Pro」パッケージ開封の儀。パッケージにはギミックが仕込んであり、このようにフタを開くと底が浮き上がってきて、本体を取り出しやすくなる

デザインを一新したYOGA 3 Proは12.8ミリ厚のエッジを強調したデザインになり、キーボードとディスプレイを180度開くことが可能に(写真=左)。新しくなったヒンジは従来までの2カ所でディスプレイとキーボードを接合していたが、YOGA 3 Proは6カ所で端から端までを接合する。見た目は腕時計の金属バンドに近い。800個のパーツで構成して強度と柔軟性が向上している(写真=右)

ヒンジ部分の拡大。細かい鎖状のマテリアルが強度を高めている

13.3型で解像度が3200×1800ピクセルのディスプレイにインテルのCore M-5Y70を搭載し、8Gバイトのシステムメモリに最大512GバイトのSSDを選択可能となっている。スライドではバッテリー駆動時間は最大9時間となっている(写真=左)。選べる本体色はクレメンタインオレンジ、プラチナムシルバー、シャンパーニュゴールドの3種類(写真=右)

「Harmony」と呼ぶ新しいソフトウェアでは4つのモードそれぞれでユーザーの利用スタイルを学習し、よく利用するアプリケーションやサービスを優先表示する


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