キヤノンITソリューションズは11月26日、Windows向けセキュリティソフトの最新版「ESET Smart Security V8.0」と「ESET NOD32 アンチウイルス V8.0」を発表、12月11日より販売する。従来同様、個人向けの「ESET ファミリーセキュリティ」(5台ライセンス)と「ESET パーソナル セキュリティ」(1台ライセンス)、および法人向けの「ESET オフィスセキュリティ」と「ESET NOD32 アンチウイルス」がラインアップされている。
同日行われた発表会では、開発元のESETでウイルスラボの責任者を務めるユライ・マルホ氏が登壇し、最新マルウェア脅威の動向や、ESET最新バージョンの特徴を解説。これまでESETの製品は、定義ファイルベースのセキュリティ対策だけでなく、ファイアウォールやヒューリスティックエンジンによる保護、メモリ上に展開された不審な実行コードの検知など、複数のレイヤーによる高度な保護機能を提供してきたが、今回その多重防御をさらに拡張する形で2つの新機能を加えている。
1つはボットネットプロテクションで、これにより不正なサーバ(C&Cサーバ)と通信を行うマルウェアに感染しても、不審な通信を遮断し、個人情報を収集されたり、大量の迷惑メールを送信するといった被害を防ぐことができる。
もう1つはアプリケーションのぜい弱性を突いた攻撃から保護する「エクスプロイト ブロッカー」の強化で、新たにJavaのぜい弱性にも対応したのがポイント。なお、同機能はESETユーザーから収集した匿名データを利用するクラウドベースのレピュテーションにも対応している。
マルホ氏は、2014年3月から日本で金融機関を狙ったマルウェア(Aibatook)が急増し、Javaのぜい弱性を突く改良版も発見されている事例を挙げ、多重防御モデルを採用するESET製品が標的型攻撃やぜい弱性攻撃に有効な対策になるとアピールした。
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