AndroidとWindowsで同じ設計のタブレット――「YOGA Tablet 2-10」を横並びテストして分かったこと10.1型「ヨガタブ2」徹底検証(後編)(2/3 ページ)

» 2014年12月25日 21時30分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

クロスプラットフォームのベンチマークテストで比較

 AndroidとWindowsで両方のバージョンを持つクロスプラットフォームのテストとしては、まずBAPCOのTabletMark 3を実行した。Webブラウジングやメール送受信、写真やビデオの共有、動画再生などを行なってスコアを出す内容だ。結果はWindowsモデルのほうが21%ほどAndroidモデルよりよかった。特に写真とビデオの共有では約30%と差が広がっている。

TabletMark 3のスコア

 次にHTML5ベースのベンチマークテストであるWebXPRT 2013を行った。Webブラウザ上で写真編集、顔認識、株価チャート、テキスト編集などのアプリを実行する内容だ。WindowsモデルはChromeとInternet Explorer 11(IE 11)両方でデストしてみたが、IE 11ではChromeより36%もスコアが悪く、Androidモデルにも見劣りしている。Chromeブラウザ同士ではWindowsモデルのほうがAndroidモデルより、12%弱よいスコアだった。

WebXPRT 2013の総合スコア
WebXPRT 2013の個別スコア

 Webブラウザベースのテストは、JavaScriptの実行パフォーマンスを測定するOctane 2.0およびSunSpider 1.0.2を実行した。ブラウザはいずれもChromeを利用している。OctaneはWindowsで1項目エラーが出たが、それ以外はだいたい同じようなスコアだ。SunSpiderではAndroidモデルのほうが10%ほどよいスコアだった。

Octane 2.0のスコア
SunSpider 1.0.2の総合スコア
SunSpider 1.0.2の個別スコア

 3D描画パフォーマンスを計測する3DMark 1.2.828もWindowsバージョンとAndroidバージョンがある。ICE Storm Unlimitedを実行したところ、スコアはほぼ同じだが、Physics(物理演算)スコアではAndroidモデルのほうが23.7%よいスコアが出た。

3DMark 1.2.828のスコア

 Open GL/OpenGL ESベースの描画テストを行うGFXBENCHMARK 3.0.17では、Windowsモデルで一部のテストが実行できなかった。項目別に見ると得意不得意があるが、全体的には似たようなスコアだった。

GFXBENCHMARK 3.0.17のスコア

 以上、クロスプラットフォームのベンチマークテストを一通り行った結果としては、Windowsモデルのほうが若干よい傾向があるようだ。IntelアーキテクチャはさすがにWindows OSとの相性がよい。

 実際の使用感でも少し差は感じられ、画像の表示やプレビューにおいて、Androidモデルのほうは若干モタつきを感じる場面があった。Android OSにおけるIntelアーキテクチャはGPUアクセラレーションなど細かい最適化の面では途上な部分もあるため、その辺りが影響していることも予想される。

 最近の高性能なAndroidスマートフォンのユーザーからすると、最新世代のAndroidタブレットとして、少々物足りない使用感という印象を持つかもしれない。

スタミナはAndroidモデルのほうが上

Windowsモデルのバッテリー容量をCPUID HWMonitorで調べたところ、約35ワットアワーと表示された。Androidモデルも同容量のバッテリーを内蔵している

 バッテリーについては、いずれも3セルのリチウムイオンポリマーバッテリー(約35ワットアワー)を内蔵。バッテリー駆動時間の公称値は、Androidモデルは約18時間、Windowsモデルが約15時間と差がある。

 まずはWindowsモデルでWebブラウズとテキスト入力を想定したBBench 1.01におけるバッテリー駆動時間の計測を行なった。60秒おきにIE 11でWebサイトを訪問(10サイト)、10秒おきにキーストロークを行なう条件で計測し、残り5%で休止状態に入るまで、10時間27分動作した。Windowsタブレットとして不満のない結果だ。

 加えて、AndroidとWindowsの両モデル共通で、液晶ディスプレイの輝度、音量とも約半分、Bluetoothオフに設定し、YouTubeにて480pのクリップ数本で構成した約30分のプレイリストをリピート再生させるという条件でもテストを行なった。AndroidではYoutubeアプリ、Windows環境ではChromeブラウザを利用して動画再生している。

 このテストで8時間経過した後のバッテリー残量は、Androidモデルが46%、Windowsモデルが9%とかなり差がついた。仮に同じペースで0%までバッテリーを使い続けられるとすると、前者は約12.5時間、後者は約9時間弱になる。公称値よりも差が大きいが、Windows環境におけるChromeブラウザの電力効率が影響している部分もありそうだ。いずれにしても10型クラスのタブレットとして十分なバッテリー駆動時間だと言える。

YouTube動画再生のバッテリー駆動時間テスト結果
製品名 YOGA Tablet 2-1050F YOGA Tablet 2-1051F
OS Android 4.4 32ビット版Windows 8.1 with Bing
8時間経過後のバッテリー残量 46% 9%
テスト結果から推定される駆動時間 約12.5時間 約9時間弱
バッテリー駆動時間の公称値 約18時間 約15時間

 ボディの発熱については、季節的に環境温度が低いこともあり、高負荷をかけると画面左側(横位置基準)の裏面が比較的発熱するが、気になるようなレベルではなく、持ち手となるシリンダー部分にはまったく伝わらなかった。今の季節(12月)だと、金属部がヒンヤリと冷たすぎるくらいだ。

ボディ発熱テストの結果

ベンチマークテストの概要

  • パフォーマンステスト Android
    • Quadrant Professional Edition 2.1.1(総合性能評価)
    • AnTuTu Benchmark 5.3(総合性能評価)
  • パフォーマンステスト Windows
    • CINEBENCH R11.5(CPU性能評価)
    • Crystal Disk Mark 3.0.3(ストレージ性能評価)
    • PCMark 7 1.4.0(総合性能評価)
    • FINAL FANTASY XIV:新生エオルゼアベンチマーク キャラクター編(3D性能評価)
  • パフォーマンステスト クロスプラットフォーム
    • TabletMark 3(総合性能評価)
    • WebXPRT 2013(総合性能評価)
    • Octane 2.0(JavaScript性能評価)
    • SunSpider 1.0.2(JavaScript性能評価)
    • 3DMark 1.2.828(3D性能評価)
    • GFXBENCHMARK 3.0.17(3D性能評価)
  • バッテリー駆動時間テスト Windows
    • BBench 1.01

 ※電源プラン「バランス」+輝度40%固定+無線LAN接続+Bluetoothオン。BBench 1.01(海人氏・作)にて「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」と「10秒間隔でのキーストローク」、WebブラウザはInternet Explorer 11を指定し、タブブラウズはオフ。満充電の状態からバッテリー残量が残量5%で自動的に休止状態へ移行するまでの時間を計測

  • バッテリー駆動時間テスト クロスプラットフォーム
    • YouTube動画再生

 ※輝度半分+音量半分+Bluetoothオフ。YouTubeで480pのクリップ数本で構成した約30分のプレイリストをリピート再生。満充電の状態から8時間経過後のバッテリー駆動時間を確認

  • 発熱テスト
    • 放射温度計でボディ表面温度を実測(室温18度)

 ※3DMark Ice Storm Unlimitedをループ実行。表面は2回目、背面は3回目に計測



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