AndroidとWindowsで同じ設計のタブレット――「YOGA Tablet 2-10」を横並びテストして分かったこと10.1型「ヨガタブ2」徹底検証(後編)(3/3 ページ)

» 2014年12月25日 21時30分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
前のページへ 1|2|3       

独自の付加価値を備えた10.1型タブレットとして魅力的な存在

 レビュー前編から繰り返し述べてきた通り、YOGA Tablet 2シリーズはタブレット単体で自立可能なスタンド機構をデザインのアイデンティティとして、スマートに取り込んでいることが最も大きな魅力だ。この独特なシリンダーデザインは手でホールドしやすく、スタンドのおかげで設置場所の自由度も高い。この使いやすさはWindowsでもAndroidでも同様だ(ただし、縦位置で寝かせて置くと左右が傾いてしまう点は課題と言える)。

 厚みのあるシリンダー部は技術面でも都合がよく、カメラやステレオスピーカーなど比較的奥行きを必要とするコンポーネントも無理なく収め、質の高い機能を搭載している。目新しい外観、使い勝手のよさ、そして実装面での優位性と、デザインの差異化が実用面での差異化として成立しているのは好印象だ。

 実売価格はAndroidモデルが3万台前半、Windowsモデルが4万円台後半となる(いずれも税込)。後者にはBluetoothキーボードカバーが付属することに加えて、Microsoft Office Home and Business 2013もプリインストールされるため、その辺りで価格差がついているのだろう。そのほかの細かなスペックの差異は、主に前編で説明した通りだ。

 欲を言えば、Bluetoothキーボードカバーなしで価格を抑えたWindowsのタブレット単体モデルも欲しかったところだが、いずれも価格に見合う魅力は十分に備えている。オフィススイートも含めてPC的にタブレットを使いたいならばWindowsモデル、Androidスマートフォンのコンテンツをより大画面でリッチに楽しみたいならばAndroidモデルを検討すればよいだろう。同じボディでOSが選べるのも、YOGA Tablet 2のうれしい点だ。

スペック詳細:「YOGA Tablet 2-10」

Windowsモデル(YOGA Tablet 2-1051F)のデバイスマネージャ画面。ストレージは32GバイトeMMC(Samsung MBG4GC)を搭載していた
YOGA Tablet 2-10の主な仕様
製品名 YOGA Tablet 2-1050F YOGA Tablet 2-1051F
メーカー レノボ・ジャパン レノボ・ジャパン
OS Android 4.4 32ビット版Windows 8.1 with Bing
本体サイズ(幅×高さ×奥行き) 約255×183×3〜7.2ミリ 約255×183×3〜7.2ミリ
重量(実測値) 約619グラム(639グラム) 約629グラム(632グラム)
画面サイズ(液晶方式) 10.1型ワイドIPS 10.1型ワイドIPS
アスペクト比 16:9 16:9
タッチパネル 静電容量式 静電容量式
デジタイザ
ディスプレイ解像度 1920×1200ピクセル(約224ppi) 1920×1200ピクセル(約224ppi)
CPU(コア数/スレッド数) Intel Atom Z3745(4/4) Intel Atom Z3745(4/4)
動作周波数(最大) 1.33GHz(1.86GHz) 1.33GHz(1.86GHz)
チップセット CPU内蔵 CPU内蔵
vPro
GPU Intel HD Graphics Intel HD Graphics
メモリ 2Gバイト(LPDDR3) 2Gバイト(LPDDR3)
メモリスロット(空きスロット数)
ストレージ(評価機実装) 16Gバイト 32Gバイト(Samsung MBG4GC)
無線LAN IEEE802.11a/b/g/n IEEE802.11a/b/g/n
Bluetooth Bluetooth 4.0 Bluetooth 4.0
NFC
センサー 加速度、光、方位、GPS、GLONASS 加速度、光、方位、GPS、GLONASS
有線LAN
ワイヤレスWAN
キーボード 日本語87キー(外付けBluetooth接続)
キートップ仕様・形状 アイソレーション
キーピッチ 約17.5×16.5ミリ(実測)
キーストローク 約2ミリ(実測)
ポインティングデバイス タッチパッド(左右ボタン一体型)
カメラ イン160万画素/アウト800万画素 イン160万画素/アウト800万画素
主なインタフェース USB 2.0(Micro B、OTG対応)、ヘッドフォン/マイク兼用端子(3.5ミリ) USB 2.0(Micro B)、Micro HDMI、ヘッドフォン/マイク兼用端子(3.5ミリ)
メモリカードスロット microSDメモリーカードスロット(SDHC対応) microSDメモリーカードスロット(SDXC対応)
SIMカードスロット
その他カードスロット
スピーカー(音質補正ソフトウェア) ステレオ(Dolby Digital Plus) ステレオ(Dolby Digital Plus)
マイク モノラル モノラル
指紋センサー
バッテリー動作時間 約18時間 約15時間
バッテリー仕様 35ワットアワー 35ワットアワー
ACアダプタ実測サイズ (幅×奥行き×高さ) 43×46×28ミリ(突起部を除く) 43×46×28ミリ(突起部を除く)
ACアダプタ実測重量 (本体のみ/ケーブル込み) 52グラム/97グラム 52グラム/97グラム
ACアダプタ出力仕様 5.2ボルト/2アンペア 5.2ボルト/2アンペア
ACアダプタ対応電圧 100〜240ボルト(50/60Hz) 100〜240ボルト(50/60Hz)
DC端子形状 USB(Micro B) USB(Micro B)
プラグケーブル端子形状(ACアダプタ側) USB(Type B) USB(Type B)
防水/防滴
カラーバリエーション プラチナ エボニー
オフィススイート Microsoft Office Home and Business 2013
価格(実売価格/税込) オープン(3万台前半) オープン(4万円台後半)
発売日 2014年10月17日 2014年10月下旬

前のページへ 1|2|3       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年03月29日 更新
  1. ミリ波レーダーで高度な検知を実現する「スマート人感センサーFP2」を試す 室内の転倒検出や睡眠モニターも実現 (2024年03月28日)
  2. Synology「BeeStation」は、“NASに興味があるけど未導入”な人に勧めたい 買い切り型で自分だけの4TBクラウドストレージを簡単に構築できる (2024年03月27日)
  3. ダイソーで330円の「手になじむワイヤレスマウス」を試す 名前通りの持ちやすさは“お値段以上”だが難点も (2024年03月27日)
  4. 「ThinkPad」2024年モデルは何が変わった? 見どころをチェック! (2024年03月26日)
  5. ダイソーで550円で売っている「充電式ワイヤレスマウス」が意外と優秀 平たいボディーは携帯性抜群! (2024年03月25日)
  6. 日本HP、個人/法人向けノート「Envy」「HP EliteBook」「HP ZBook」にCore Ultra搭載の新モデルを一挙投入 (2024年03月28日)
  7. 次期永続ライセンス版の「Microsoft Office 2024」が2024年後半提供開始/macOS Sonoma 14.4のアップグレードでJavaがクラッシュ (2024年03月24日)
  8. サンワ、Windows Helloに対応したUSB Type-C指紋認証センサー (2024年03月27日)
  9. 日本HP、“量子コンピューティングによる攻撃”も見据えたセキュリティ強化の法人向けPCをアピール (2024年03月28日)
  10. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー