ウェアラブルのようなIoTと並び、現在Intelが力を入れているのがRealSenseなどの「新しいユーザーインタフェース」、そしてIoT市場の拡大でネット接続可能なデバイスの種類が増えたことで注目を集める「セキュリティ」分野だ。
RealSense関連のデモでは、RealSense 3Dカメラや音声認識を用いて、キッチンで調理しながらハンズフリーでタブレットを操作したり、3Dディスプレイを組み合わせたキーボードの演奏、出力先としてのハイエンド3Dプリンタの新製品紹介などが行われた。
興味深い例としては、自動掃除機「ルンバ」で知られるiRobotのコリン・アングルCEOが米マサチューセッツ州ボストンから、ロボットのリモート操縦による動画中継で登場し、クルザニッチ氏との会談を行った。
動画中継自体は普通だが、ここで使われたロボットにはRealSenseの3Dカメラが搭載されており、ここで得られる「奥行き」情報を基に障害物を避けながらのリモート制御が可能になっている。実際、アングル氏のロボットはステージ奥から障害物を避けつつクルザニッチ氏の前まで登場しており、こうした制御用途での活用が可能な技術であることを示した。
またRealSenseを搭載したAscending Technologiesのドローンでは、周囲の状況を把握して障害物を自動的に避ける安全飛行が可能になっており、これを使ってCES基調講演会場の一部を使った大障害物レースのデモも行われている。
このほか、Intelも加わっている無線給電技術の標準化団体「Alliance for Wireless Power」(A4WP)が推進する「Rezence」が紹介され、ワイヤレス給電のメリットがアピールされた。ホテルグループのMarriottが、同社ブランドホテルの一部で今年第2四半期にも同技術をベースにしたワイヤレス給電設備を用意することを発表しており、次第に利用範囲が広がりつつあることがうかがえる。
まだ第5世代Core(Broadwell)が正式発表されたばかりだが、2015年後半に登場予定とされている次世代プラットフォームのSkylakeでは、PCにおいてRezenceの採用が広がる可能性も高く、その意味で注目の動きと言える。
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