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“正方形”ディスプレイという新提案はアリなのか?――「FlexScan EV2730Q」徹底レビュー:4Kよりコッチが欲しいかも(3/4 ページ)

» 2015年02月05日 14時30分 公開

測色器でFlexScan EV2730Qの表示品質をチェック

 それでは、測色器を使用してFlexScan EV2730Qの表示品質を探ってみよう。エックスライトのカラーキャリブレーションセンサー「i1Pro」とソフトウェア「i1Profiler」で表示を実測し、ガンマカーブの精度と色域を検証していくというものだ。

 今回は素の状態に1番近い思われるUser1モードと、色再現性に配慮されたsRGBモードの2つを測定している。User1モードでは一切の変更を行わず、sRGBモードでは輝度の目標値として80カンデラ/平方メートルに調整してからキャリブレーションを実行した。

 まずはガンマカーブの結果だが、入力と出力が1:1の関係、グラフが右上がりの直線になるのが望ましい。User1モードはRGBともきれいにそろっているが、理想的なカーブからはほんの少しズレがある。sRGBモードは赤こそUser1モードと似た傾向だが、青と緑は明部に移行するに従って乖離(かいり)している。どちらも小さなズレであり、カラーマネジメント対応製品ではない汎用(はんよう)モデルとして許容できるレベルだ。

i1Proによる液晶ディスプレイの測定結果からガンマ補正カーブを抜き出した。左がUser1モード、右がsRGBモードの測定結果だ。User1モードは暗部から明部まできれいに整っている。sRGBモードは中間調から明部にかけて青と緑がやや離れている

 この測定で作成したICCプロファイルをMac OS XのColorSyncユーティリティで表示し、色度図にプロットしてFlexScan EV2730Qの色域も確認した。

 色の付いた部分がFlexScan EV2730Qの色域で、薄いグレーの部分がsRGB規格となる。当然ながら薄いグレーの部分が少ないほうが望ましい。結果を見ると、User1モード、sRGBモードともシアンから緑にかかるわずかな領域を除けば、sRGB規格をほぼカバーできている。緑から黄色、赤にかけてはsRGB規格より広色域で、色鮮やかな表示だ。

 sRGBモードについては、同社のカラーマネジメントディスプレイであるColorEdgeほど厳密な色再現ができるわけではないが、ガンマ(2.2)と色温度(6500K)はしっかり合っており、上記の表示傾向を覚えておけば、画像編集用途にも使えるだろう。

i1Proで作成したICCプロファイルをMac OS XのColorSyncユーティリティで読み込んで色域を確認した。左がUser1モード、右がsRGBモードだ。どちらの設定でも色域は変わらない。sRGB規格の色域を薄いグレーで下に敷いているが、緑から黄色、赤にかけてはsRGB規格より広色域になっている

 目視の印象も述べておこう。前述の通り、IPSパネルのため視野角は広く、上下/左右ともコントラストの低下、色かぶりなどは見られなかった。全画面に単色を表示し、低めの輝度でじっくり見ていくと、まだら状の輝度ムラが散見されるが、これも注意して分かる程度のもので、通常の利用時に気になるような問題ではない。階調は破綻なく暗部から明部まで素直に再現できる。

 ノングレア仕上げの液晶ディスプレイでは、低反射処理と画素の干渉などによる表面のギラつきも指摘されがちだが、FlexScan EV2730Qは少ないほうではある。これは感じ方に個人差があるので、気になる方は実機を確認していただきたい。

 高価な単体のディスプレイ製品なので厳しめにチェックしたが、総じて汎用ディスプレイとして表示品質は高いレベルにある。

sRGBモードでモノクログラデーションを表示した例。グレーに色がかぶったり、階調が帯状に崩れるようなことはなく、黒から白まで自然だ
sRGBモードでカラーグラデーションを表示した例。最大表示色は約1677万色の8ビット表示で、10ビット表示には対応しない。10ビットガンマ補正により、カラーのグラデーションは滑らかに再現できている
IPS方式のノングレアパネルにより、左右や上下からのぞき込んでも、色度やコントラストの極端な変化、外光の反射、ユーザーの姿の映り込みなどは見られない

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