レノボ・ジャパンが、ThinkPadシリーズの生産を開始した米沢事業所を3月13日に公開したが、その米沢事業所はNECパーソナルコンピュータの生産拠点として長年にわたって稼働してきた。それゆえに、事業所の正面玄関を入ったすぐのエリアには、これまでに開発してきたエポックメイキングとなるモデルを展示していて、小規模ながら「98note 博物館」の様相を呈していた。ここでは、そこに展示していた「LaVieの祖先」を画像を中心に紹介したい。
NECの個人向け“ノート”PCとして最初に登場したのは、PC-9800シリーズの「PC-9801N」だ。CPUは「V30」で動作クロックは10MHz。ディスプレイはモノクロで8階調表示に対応する。解像度は640×400ピクセル。データストレージとしては1Mバイト/640Kバイト3.5インチFDDを搭載するほか、容量1Mバイト/640KバイトのRAMドライブも用意していた。
本体に搭載するインタフェースはシリアル、パラレル、シリアルマウス用9ピンのほか、110ピンの専用拡張バスを備えていた。本体サイズは、316(幅)×253(奥行き)×44(高さ)ミリで、重さは約2.7キロ。この状態でバッテリー駆動時間は1.5時間だった。
PC-9800シリーズのノートPCはPC-9801Nから始まるが、NECのノートPCとしてはさらにその先がある。それが「PC-8401A」だ。CPUは8ビットのZ80で動作クロックは4MHz。容量64KバイトのRAMを載せている。ディスプレイの解像度は80文字×16行。OSはCP/M 2.2を導入していた。本体サイズは300(幅)×213(奥行き)×71(高さ)ミリで重さは約2.2キロ。この状態でバッテリー駆動時間は約8時間に達していた。
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