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» 2015年04月07日 09時00分 公開

鈴木淳也の「Windowsフロントライン」:Windows 10の標準ブラウザ「Spartan」はどこまで使える?――最新プレビュー版で試す (2/3)

[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]

Webページにコメントして共有できる「Annotation(注釈)」

 Reading Viewと並んでSpartanで度々デモが行われていたのが「Annotation(注釈)」と呼ばれるコメント機能だ。「紙とペンを模したアイコン」をクリックするとツールバーがAnnotation用のモードへと移行し、ペンでの書き込みやテキストの追加、クリッピングといった機能が利用可能になる。

 実際、Webページ上に自由に書き込めるため、タブレット端末でペンが利用できると非常に便利だ。ただ、このモード中はタッチ操作で画面をスワイプしてのスクロールができないため、画面端のスクロールバーを用いる必要がある点に注意したい。

「Annotation(注釈)」と呼ばれるコメント機能。現状でスマイルマークの横に表示されている「ペンと紙を模したアイコン」をクリックすると、このようなAnnotation専用モードへと移行し、指やペン、マウスカーソルでコメントや図形をWebページ上に書き込むことが可能になる

 このままAnnotationモードを終了してしまうと書き込んだ結果は消えてしまうが、クリッピングツールで画面のコピーをクリップボードに転送したり、あるいはローカルドライブへ保存したり、OneNoteとリーディングリスト(Reading List)による「共有」機能を使って他のアプリへと書き込み結果を送信できる。気になったニュースや写真をクリップして、他のアプリに貼り付けたり、すぐにメールやSNSで友人に送信……といった使い方を想定しているとみられる。

 書き込んだ内容を保存する場合は「フロッピーディスクのアイコン」を、他のアプリを使って共有する場合には「3つの丸が線で結ばれたアイコン」をそれぞれクリックする。「なぜ今どき保存のアイコンがフロッピー?」という疑問はさておき、保存されたデータはリーディングリストの一部として後で参照が可能だ(現状ではリーディングリストからの閲覧ができない)。

 Spartanからは「お気に入り」の1つとして参照できる。ローカルに保存されているため、オフラインでもローカルファイルとして見られる。書き込んだ内容自体もHTMLファイルとして保存されているため、特にSpartanの特殊なファイル形式ではないようだ。

クリッピングツールで範囲選択を行い、枠の右下に表示される紫色のボックスをクリック(タップ)すると、クリップボードへのコピーが行える
この状態でペイントなどに貼り付ければ、簡単に注釈付きWebページを保存したり、メールやSNSで送信できる
追加した注釈はWebページごと保存が可能だ
保存したページは「お気に入り」の一部として参照できる
HTMLや画像要素が丸ごとローカルフォルダに保存されるため、このようにオフラインで閲覧できる
Webページが保存されたフォルダをコマンドプロンプトで表示。注釈を含め、HTMLファイルとしてローカルに保存されていることが分かる
Spartanから共有機能を使ってWebページをOneNoteやリーディングリスト(Reading List)アプリに送ることも可能だ
リーディングリストに送れば、後から手軽に閲覧できる
ただし、リーディングリストは実質的にオフラインで保存されるわけではなく、コンテンツのクリック時に起動するデフォルトブラウザはIE11となっているため、この辺りの連携に工夫がほしい

Spartanはまだまだ発展途上

 このほか、いくつかSpartanの設定メニューをチェックしていくと分かるが、まだまだ開発中の段階であり、参照先のメニューが存在しなかったり、筆者が半日操作して使い方が分からず未完成と思われる機能があったりと、今後発売までの数カ月で相当なブラッシュアップが必要と思われる内容になっている。

 バグもかなり残っているようで、ページを移動するたびに頻繁にSpartanがクラッシュするなど、現時点での常用はやや厳しい。今後は「Extensions」による拡張など、おそらくSpartanの本命とも言える新機能が追加されるとみられ、しばらくは改良を楽しみに待ちたい。

 最後にSpartanに関して、現時点でほかに気になった点を2つ挙げておく。1つは音声対応パーソナルアシスタント機能「Cortana」との連携だ。Spartanではアドレスバーに検索クエリーを入力すると、すぐにインラインで結果を返してくる仕組みがあるが、これが日本向けコンテンツのみ無効化されている印象がある。

 例えば「Weather in New York」などと入力していくと、最後に地名の入力が始まった段階で想定できる都市の天気をCortanaが次々と表示していくが、「Weather in Tokyo」のように日本の都市ではまったく機能が反応しない。Windows 10の発売予定になっていない地域でさえ天気予報が表示されるのに、この差異は気になるところだ。

Spartanに搭載された「Cortana」連携の一部。アドレスバーから文字検索を用いて、日本以外の地域の天気を問い合わせると、インラインで結果が戻ってくる
しかし、日本ではまだCortanaが使えない問題があるせいか、「tokyo」という検索キーワードには反応がない

 また2つ目として、IEで使えていたショートカットが無効化されていたり(キーが反応しない)、ジェスチャー入力が使えないためページの移動が煩雑だったりと、操作面でつらいことが多い。なるべくSpartanを常用してMicrosoftにフィードバックを戻すためにも、操作面での改良は優先してほしいところだ。

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