HPが「日本向け堅牢モバイルノート」や「3Dスキャン対応の新提案PC」をシンガポールで披露独自のデザイン哲学を製品に反映(2/4 ページ)

» 2015年06月10日 15時30分 公開

プリンタ製品でもデザインを追求

 ラザリディス氏はプリンタ事業について、ラージフォーマットのインクジェットプリント技術「Page Wide Technology」の革新性に言及。さらにオフィス向けプリンタ「LaserJet」シリーズの2015年モデルでは、新たに導入したプリント技術の「JetIntelligence」により、大幅な高速化と省エネ化、さらに1カートリッジあたりの印刷枚数を増やしていることなどをアピールした。

「LaserJet」シリーズの2015年モデルに採用されている最新のプリント技術「JetIntelligence」ではトナーの粒子を大きく改良。ハードシェルを強化する一方、ソフトコアの融点を下げることで印字に必要な熱量を減らし、大幅な高速化と省エネ化、さらに1カートリッジあたりの印刷枚数の増加を実現しているとアピールした

 同氏は、プリンタ製品についても、デザインの重要性に触れ、同社のデザイナーをパリなどのファッションショーに送り込み、最新のデザイン、スタイルからのインスピレーションを得てもらうよう計らうなど、デザインに関して積極的な取り組みを行なっていることを紹介した。

 一方で、ユーザーとのコミュニケーションを重ねてユーザーを理解することの必要性も強調しており、単に見た目をモダンにすればいいというものではなく、ユーザーのニーズを的確に把握したうえで、機能的にもよりよいものを追求していくことが理想だと考えているようだ。

 LaserJetシリーズにおける、5〜10年というオフィス機器のライフサイクルを想定してシンプルでタイムレスな(流行に左右されない)デザインでありながら、タッチポイント(操作する部分)のみをグレーでアクセントを置いたデザインなどは、その考え方に忠実に基づいたものと言える。

 同氏は今後もデザインの追求を続けていきたいとしつつ、デザインだけではなく、エンジニアリングだけでもなく、ユーザーが満足するすべて要素を取り込んだプロダクトを提供していきたいと語った。

「HP Color LaserJet Pro MFP M277」。独自の調査でオフィスのスペースは約20%減少しているという結果が出ており、省スペースの需要があると考え、先代機に比べて40%小型化した。オフィスに導入する製品は5〜10年のサイクルを想定しており、シンプルでタイムレス(流行に左右されない)なデザインを意識している。ホワイトを基調にしつつ、タッチポイント(操作する際に触れる部分)にグレーを入れており、使いやすさの補助にもなっている
スキャン台のガラス面と樹脂部分の段差をなくした「インフィニティグラス」デザイン。大切な書類などに折り目がついてしまうことなどを防げる
「HP LaserJet Enterprise Color M553dn」。デザインコンセプトはHP Color LaserJet Pro MFP M277と同様で、最新のオフィス事情に応えるべく先代機から小型化を図った。タッチスクリーン(3型液晶ディスプレイ)の角度を柔軟に変えられるようにして、見やすさ、使いやすさに配慮したという ※記事初出時、製品名に誤りがありました。おわびして訂正いたします(2015年6月11日12時/PC USER編集部)
ホワイト基調のボディは汚れが目立つと思われることもあるが、主にプリンタの汚れは紙のチリによるもので、そこをしっかりと対策したという。指紋などはむしろ白のほうが目立たない
家庭用プリンタでも理想的なデザインを追求している例として紹介された「HP Deskjet 3630 All-in-One Printer」。64USドルで提供するという(日本での発売は未定)
HP Deskjet 3630 All-in-One Printerの展示機。コンパクトなボディとポップなカラーが目を引く
デザインビジョンの紹介。最新のファッションシーンからインスピレーションを得てもらうよう、パリやミラノのコレクションにデザイナーを派遣するなどの取り組みが紹介された
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