お手ごろ価格の8型Windowsタブレット「8P1150T-AT-FE-Office」を試すOfficeもついて2万円台!!(2/3 ページ)

» 2015年06月18日 18時01分 公開

スティック型PCと同等の基本スペック

 CPUには、Atom Z3735F(1.33GHz/最大1.83GHz)を採用している。CPUコアとGPUコアのほかに、eMMCやSDIOなどタブレットに特化したインタフェースなど、チップセットの機能も統合したSoC(System On Chip)だ。

 開発コードネーム「Bay Trail-T」(Bay Trail Refresh)と呼ばれる製品の中でもエントリークラスのモデルで、上位モデルよりも対応メモリや統合するインタフェースを絞り、GPU機能も一部省くことで信号線(BGAのボール数)も減らし、低コストでの設計を可能にしている。最近ではスティック型PCで採用例が多い。

CPUには、Atom Z3735Fを採用している。開発コードネーム「Bay Trail-T」ベースの廉価版SoCだ。GPUの周波数などが抑えられている。タブレットの利用シーンを想定した電力指標であるSDPは2.2ワットだ

 メモリは2Gバイト(DDR3L-1066)、データストレージは32GバイトのeMMCを搭載している。32GバイトというのはWindows 8.1を利用する上では最小限の容量といえるが、microSDカードスロット(SDXC対応)があるため、使い方を工夫することで対応できるだろう。通信機能としては、IEEE802.11b/g/n対応の無線LANとBluetooth 4.0+LEを内蔵している。

データストレージが32Gバイトなので、使い方には工夫が必要だ。初期状態では17Gバイトほどだった(Officeは展開していない状態)

 本体装備の端子類は、Micro USB、Mini HDMI、microSDカードスロット(SDXC対応)、ヘッドフォン端子という内容だ。Micro USBでUSB(Type A)の周辺機器が使えるUSB OTGケーブルも標準で付属しており、十分な内容といえる。

 また、Webカメラは、液晶ベゼル左上と裏面上部(いずれも横位置基準)に1つずつ装備しており、画素数はいずれも192万画素だ。ビデオ会議、ビデオチャットをするには十分だろう。

 OSには先述の通りMicrosoft Windows 8.1 with Bing(32ビット)を採用している。Microsoftが低価格デバイス向けに戦略的に格安でライセンス提供を行なっているOEM向けのWindows 8.1だ。Internet Explorer 11のデフォルトの検索エンジンが「Bing」に設定されている点をのぞけば、通常のWindows 8.1と変わらない(PCベンダーが検索エンジンを独自に変えないことが格安提供の条件になっている)。購入後にユーザーが手動で検索エンジンを変更することは制限されていないため、ユーザーにとっては通常の32ビット版Windows 8.1とまったく同じと考えてよい。

Windows 8.1 with Bingでは、Internet Explorer 11のデフォルトの検索エンジンが「Bing」に設定されていること以外は、通常のWindows 8.1と変わらない。ユーザーが検索エンジンを変更することも可能だ

広視野角で視認性の良い液晶ディスプレイを搭載

 8型液晶ディスプレイは、1200×800ピクセル表示に対応する。高解像度とはいえないが、アスペクト比が16:10で、1366×768ピクセル(アスペクト比16:9)よりも縦のピクセル数が多いため、Officeアプリなどは比較的使いやすい。

 8型サイズなのでこの解像度でも画素密度は約189ppiあり、普通に利用するぶんにはドットが見えるようなことはない。液晶の配向方式はスペック表に明記されていないが、評価機を見る限りは、上下/左右とも視野角は広く、IPS方式だと思われる。

1200×800ピクセル表示に対応する光沢仕上げの8型ディスプレイを搭載する(5点マルチタッチ対応)。液晶の配向方式は明記されていないが、評価機を見る限りではIPSと思われる。斜めから見ても大きな色味の変化はなく、画面全域をはっきり視認できる

 表面は光沢仕上げで、写真などを鮮やかに表示する一方、照明などは映り込みやすい。明るさは標準的だ。表面のガラスは最近の製品としてはやや厚めで、少し斜めから見たり、画面の端のほうを見る際には、ガラスの奥で表示されていることがはっきり分かる。

 画面には5点マルチタッチに対応したタッチパネルを内蔵している。ガラスの厚みによる視差は若干気になるが、特に意識する必要があるほどではなく、誤操作しやすいということはなかった。表面の滑りなども悪くなく、ごく普通の操作感だ。

 i1 Display Proで測定した液晶ディスプレイのデータを見ると、sRGBに対して面積比で75.5%、カバー率74.9%と色域は平凡だが、キャリブレーション補正カーブは45度の直線に近く、階調や色の表現はクセが少なく見やすいディスプレイといえる。

エックスライトのカラーキャリブレーションセンサー「i1 Display Pro」を用いて液晶ディスプレイの計測を行ない、作成したICCプロファイルを色度図作成ツール「Color AC」(Phonon氏・作)で表示した。点線で示したのがsRGBの色域で、実線で内側を薄く白で塗った領域が本製品の液晶ディスプレイの色域だ。sRGBに対する面積比は75.5%、カバー率は74.9%弱(画面=左)。i1 Display Proの計測結果から作成したICCプロファイルのキャリブレーション補正カーブを見ると明部で若干赤と青のラインが下に補正されているものの、3色ともほぼリニアな直線を描いている(画面=右)

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