| ココが「○」 |
|---|
| ・13.3型ボディに最新GPUを搭載 |
| ・SSD+HDDで高速起動と容量を両立 |
| ・充実したインタフェース |
| ココが「×」 |
|---|
| ・高負荷時はファンノイズがそれなり |
| ・コストパフォーマンスがやや下がった |
マウスコンピューターのゲーミングPCブランド「G-Tune」には、フルタワーからノートまで、PCゲームを快適にプレイするためのハイスペックなモデルが幅広く並んでいる。その中でも13.3型ボディにGTXクラスのGPUを詰め込んだ「NEXTGEAR-NOTE i3500」シリーズは、持ち運べるサイズのノートPCでゲームを楽しみたいと考える人にぴったりのモデルだ。
実は、NEXTGEAR-NOTE i3500シリーズの前身は2013年に発売された「NEXTGEAR-NOTE i410」までさかのぼる。
同シリーズは、いかにもゲーミングノートらしい高性能を予感させる鋭角なフォルムや、天板をマット調のブラック、キーボード面をメタリックグレーで塗り分けたツートーンのカラーリングはそのままに、ゲーミングPCの要である外部GPUを、NEXTGEAR-NOTE i410で採用していたGeForce GTX 765Mから、続くNEXTGEAR-NOTE i420でGeForce GTX 860Mに、そして今回のNEXTGEAR-NOTE i3500でGeForce GTX 960Mと、順当に強化してきた。
ボディデザインの変更がないため一見すると代わり映えしないが、そもそも初代機が完成度の高い製品だったこともあり、モデルチェンジを基本スペックのアップグレードにとどめ、無理な薄型化による排熱設計の破たんや価格への影響を避けるという選択はうなずけるものだ(ちなみに前モデルのNEXTGEAR-NOTE i420は、2014年上半期のゲーミングPC部門アワードで最高のゴールド賞に輝いている)。入力環境の使い勝手や液晶ディスプレイの品質などは以下に挙げた過去の記事を参照して欲しい。
ここではベンチマークテストや実際にゲームをプレイしながら、ゲーミングPCとしての性能を確かめていこう。なお、一部のテストでは過去のモデルとも比較している。
1920×1080ピクセル表示に対応する13.3型ワイド液晶ディスプレイを搭載。パネル表面はノングレア仕様で、ゲーミングPCとしてはむしろうれしい。視野角は広く、輝度も十分だ。ちなみに、姉妹機として2560×1440ピクセルのIGZO液晶を搭載した「NEXTGEAR-NOTE i3501」シリーズもある。価格は2万円ほど上がるが、より高精細な表示を求める向きはこちらも検討したい
キーボードはいわゆるアイソレーションタイプ。主要キーのキートップを15ミリ正方でそろえている。キーピッチ約19ミリ/キーストローク約1.55ミリと余裕があるが、Enter左に並ぶキーの幅が広くやや変則的。キーボードバックライトも搭載する
左側面と右側面。左側面の手前にマイク、ヘッドフォン、USB 2.0を並べ、右側面に3基のUSB 3.0×3、HDMI出力、アナログRGB出力、ギガビットLANを搭載する。ちなみにSDメモリーカードスロットは前面右側に内蔵されている。本体サイズは約330(幅)×227(奥行き)×31.9(高さ)ミリ、重量は約2.1キロ。13型ノートとしては大柄でやや重いが、持ち運べる範囲内ではある| 今回比較した機種 | |||
|---|---|---|---|
| モデル名 | NEXTGEAR-NOTE i3500(BTO) | NEXTGEAR-NOTE i420SA1 | NEXTGEAR-NOTE i410SA1 |
| CPU | Core i5-4210M(2.6GHz/最大3.2GHz) | Core i7-4710MQ(2.5GHz/最大3.5GHz) | Core i7-4700MQ(2.4GHz/最大3.4GHz) |
| メモリ | DDR3L 8GB(PC3-12800) | DDR3L 8GB(PC3-12800) | DDR3L 8GB(PC3-12800) |
| ストレージ | 128GB SSD+500GB HDD | 128GB SSD+1TB HDD | 128GB SSD+1TB HDD |
| グラフィックス | GeForce GTX 960M(GDDR5 2GB) | GeForce GTX 860M(GDDR5 2GB) | GeForce GTX 765M(GDDR5 2GB) |
| ディスプレイ | 13.3型ノングレア(1920×1080ピクセル) | 13.3型ノングレア(1920×1080ピクセル) | 13.3型ノングレア(1920×1080ピクセル) |
| 登場時の価格(税別) | 12万9400円 | 12万9800円 | 13万3200円 |
なお、今回評価したのは、i3500シリーズの最廉価モデルである「NEXTGEAR-NOTE i3500BA1」(ブロンズモデル)をベースに、CPUをCore i3-4100MからCore i5-4210Mに変更し、128GバイトSSD+500GバイトHDDのデュアルストレージ構成にカスタマイズしたモデルだ。

CPU-ZとGPU-Zの画面。定格2.6GHz動作のデュアルコアCPUであるCore i5-4210Mを採用する。クアッドコアのCore i7-4710MQに比べてキャッシュ容量や同時処理できるスレッド数が半分になる。外部GPUにはモバイル向けミドルレンジGPUのGeForce GTX 960Mを搭載。NVIDIAのOptimus Technologyによって、内蔵のHD Graphics 4600と外部GPUを使用アプリケーションで自動的に切り替える上の表を見れば分かるように、価格は13万円前後でそろえているが、最新世代のグラフィックスに強化されている一方で、CPUは4コア/8スレッド動作のCore i7ではなく、2コア/4スレッド動作のCore i5となっている点に注意してほしい。ゲーム性能という面では極端に大きな影響はないと思われるが、マルチスレッドに対応したアプリケーションの処理ではCore i7搭載モデルよりも劣る。本機に限ったことではないが、円安によるPCパーツ値上がり傾向などもあり、コストパフォーマンスが少々下がった印象は否めない。

→PC USER特設ページ「mouse computer station」
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