PC USER Pro

「VAIO Pro 13 | mk2」徹底検証――“ハイスペ構成”で真の実力を明らかに復活のシルバーモデルは一味違う?(2/5 ページ)

» 2015年07月09日 05時00分 公開

液晶ディスプレイと入力環境も申し分ない仕上がり

 評価機を前にして改めて感じるのは、13.3型ワイド液晶ディスプレイの明るさ、視認性のよさだ。解像度は1920×1080ピクセル(フルHD)と、特別に高精細な表示ではないのだが、高輝度ながらギラつくような明るさではなく、クセが少ない自然な色味でありながらクッキリとした発色なので、高い満足感が得られる。

VAIO Pro 13 | mk2 13.3型ワイドのIPS液晶ディスプレイは、1920×1080ピクセル(フルHD)表示に対応。少ない電力でも正面から見て明るく見える「集光バックライト」を採用しつつ、屋外でも見やすいよう、従来以上に輝度を高め、VAIO史上で最高輝度を実現した。画面の上部には"Exmor R for PC" CMOSセンサー採用の92万画素カメラも内蔵する

 フラッグシップモデルの「VAIO Z」から継承したガタつきを抑えた静音キーボードユニットに、ボディ内部の補強リブがもたらすキーボードの剛性向上、そして新採用の2ボタン式タッチパッドも相まって、入力環境が大きく改善されたのも見逃せない。先代機はボタン一体型のクリックパッドが扱いづらいという声もあったため、この変更は地味ながら使い勝手を高める改良として評価できる。

VAIO Pro 13 | mk2 VAIO Zと同じ静音タイプの6列アイソレーションキーボードを採用。19(横)×18.5(縦)ミリとゆとりのあるキーピッチで配列のクセもない。キーストロークは約1.2ミリと浅いものの、弱い力で押し下げることができ、それでいてしっかりとクリックがあり、かつ反発が適度に抑えられている。上品で快適なタッチ感だ
VAIO Pro 13 | mk2 先代機と同様、キーボードバックライトも内蔵。バッテリー駆動時とACアダプタ接続時で、キーボードバックライトの点灯方法を変えられる

SSDはSerial ATA接続とPCI Express接続を選択可能

 VAIO Pro 13 | mk2の直販VAIO OWNER MADEモデルでは、購入時に基本スペックをカスタマイズしてオーダーできる。プリインストールOSは、64ビット版のWindows 8.1 Update/Windows 8.1 Pro Update、そしてWindows 8.1 Proのダウングレード権による64ビット版のWindows 7 Professional(SP1)を選択可能だ。特に法人への導入では、Windows 7を選べることが強みとなる。

 CPUとメモリ容量はセットで選択する必要があり、Core i7-5500U(2.4GHz/最大3.0GHz)と8Gバイトメモリ、Core i5-5200U(2.2GHz/最大2.7GHz)と8Gバイトメモリ、Core i5-5200U(2.2GHz/最大2.7GHz)と4Gバイトメモリ、Core i3-5005U(2.0GHz)と4Gバイトメモリの4種類の組み合わせが用意されている。

 データストレージは6種類の選択肢すべてがSSDだ。Serial ATA 6Gbps接続の標準的なSSDと、PCI Express 2.0 x4接続のハイスピードSSDが、それぞれ3種類(512G/256G/128Gバイト)ずつ選べるようになっている。

 そのほか、液晶ディスプレイにおけるタッチパネル搭載の有無(搭載時は表面グレア、非搭載時は表面低反射コート仕様)、ハードウェアベースの暗号化を行うためのTPMセキュリティチップ、オフィススイート(Office Premium/Office 2013の各エディション)、長期保証サービス、ボディカラー(シルバー/ブラック)といったメニューが設けられており、予算や用途、好みに応じて最適な1台に仕立てやすい。

 今回テストする評価機は、CPUがCore i7-5500U、メモリが8Gバイト、グラフィックス機能がCPU統合のIntel HD Graphics 5500、液晶ディスプレイがタッチパネル非搭載、データストレージが512GバイトのPCI Express 2.0 x4 SSD、OSが64ビット版Windows 8.1 Pro Updateというスペックだ。このハイエンドに近い構成での直販価格は22万6800円とさすがに高価だが、最小構成では10万9800円と手頃な価格から購入できる(いずれも税別)。

 ちなみに、前回レビューしたブラックモデルと比較した場合、タッチパネルが非搭載である点、PCI Express接続SSDを搭載している点が異なる(ブラックモデルはタッチパネル搭載、Serial ATA SSD搭載)。

 今回実施したベンチマークテスト結果の比較対象としては、この前回レビューしたブラックモデルと、先代モデル(2014年7月発売)を用意した。先代モデルの評価機はメーカー借用機材の都合上、当時選べなかった512GバイトのSerial ATA 6Gbps SSD(PCI Expressのみだった)になっているほか、Core i7-4510U(2.0GHz/3.1GHz)、8Gバイトメモリ、Intel HD Graphics 4400を搭載する。

 特に断りがない場合、Windowsの電源プランは「バランス」、「VAIOの設定」ユーティリティの「CPUとファンの動作モード」は「パフォーマンス優先」を選択し、各種ベンチマークテストを実施している。

今回ベンチマークテスト結果を比較したVAIOノート
製品名 VAIO Pro 13 | mk2(VJP1321) VAIO Pro 13 | mk2(VJP1321) VAIO Pro 13(VJP131)
カラー シルバー ブラック ブラック
CPU Core i7-5500U Core i7-5500U Core i7-4510U
CPUコア/同時処理スレッド 2コア/4スレッド 2コア/4スレッド 2コア/4スレッド
標準クロック 3.1GHz 3.1GHz 2.0GHz
最大クロック 3.4GHz 3.4GHz 3.1GHz
グラフィックス Intel HD Graphics 5500 Intel HD Graphics 5500 Intel HD Graphics 4400
GPUコア実行エンジン 24基 24基 20基
GPUクロック 300〜950MHz 300〜950MHz 200〜1100MHz
メモリ 8Gバイト(DDR3L-1600デュアル) 8Gバイト(DDR3L-1600デュアル) 8Gバイト(DDR3L-1600デュアル)
液晶ディスプレイ 13.3型IPS 13.3型IPS 13.3型IPS
解像度 1920×1080ピクセル 1920×1080ピクセル 1920×1080ピクセル
タッチパネル 非搭載 搭載 搭載
SSD 512Gバイト 512Gバイト 512Gバイト
SSD Samsung MZHPU512HCGL Samsung MZNTD512HAGL Samsung MZNTE512HMJH
SSDインタフェース PCI Express 2.0 x4 Serial ATA 6Gbps Serial ATA 6Gbps
バッテリー容量 32.63ワットアワー 32.63ワットアワー 37.5ワットアワー
公称バッテリー駆動時間 約9.4〜10.4時間(JEITA 2.0) 約9.4〜10.4時間(JEITA 2.0) 約10.5時間(JEITA 2.0)
本体サイズ(幅×高さ×厚さ) 約322×216.5×13.2〜17.9ミリ 約322×217.1×14.3〜18.9ミリ 約322×216×12.8〜17.2ミリ
重量 約1.03キロ 約1.16キロ 約1.08キロ
OS 64ビット版Windows 8.1 Pro Update 64ビット版Windows 8.1 Pro Update 64ビット版Windows 8.1 Pro Update
Windowsの電源ブラン バランス バランス バランス
CPUとファンの動作モード パフォーマンス優先 パフォーマンス優先 パフォーマンス優先

VAIO Pro 13 | mk2VAIO Pro 13 | mk2 デバイスマネージャの画面。2コア/4スレッド対応のCore i7-5500U(2.4GHz/最大3.0GHz)を搭載する。データストレージは、Samsung製のPCI Express接続M.2 SSD「MZHPU512HCGL」を内蔵していた。無線LANモジュールはIntelの「DualBand Wireless-AC7265」だ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

最新トピックスPR

過去記事カレンダー