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「Office 2016」の日本向けラインアップ発表――単独発売は9月30日、Office Mobileにも365提供メディアなしのPOSAカードで販売(1/3 ページ)

» 2015年09月30日 08時00分 公開
[前橋豪ITmedia]

明らかになった「Office 2016」の日本向けラインアップ

 日本マイクロソフトは9月29日、「Office 2016」の日本向け製品ラインアップを発表した。2013年2月に一般販売が開始された「Office 2013」の後継となる最新デスクトップ版オフィススイートだ。Windows 7以降で動作するほか、Mac版も用意されている。公開済みのWindowsタブレット、iPad、iPhone、Androidスマートフォン、Androidタブレット向けOfficeアプリと組み合わせることで、マルチデバイスでの利用にも対応する。

Office 2016 発表会場に展示されていた「Office 2016」搭載の「Surface 3」と「Surface Pro 3」。写真は「PowerPoint 2016」の編集画面

 Office 2016は米Microsoftが2015年9月22日(現地時間)に発表済みで、日本でも同日よりクラウド版オフィススイート「Office 365」のサブスクリプション契約者向けにOffice 2016の無料ダウンロード提供が行われているが、今回の国内発表でサブスクリプション契約が不要の一般向け永続ライセンス、企業向けボリュームライセンスの製品構成および発売日が明らかになった。

 2014年10月から日本マイクロソフトは国内独自のOfficeラインアップとして、一般向けサブスクリプションの「Office 365 Solo」と、PC/タブレットプリインストール専用の「Office Premium プラス Office 365 サービス」(Office Premium)を展開しているが、これらのユーザーもOffice 2016を無料でダウンロードして利用可能だ。

Office 2016 新Officeの代表的なラインアップ
Office 2016のラインアップ概要
提供形態 主要製品 提供開始日
Office 365契約者 一般向け:Office 365 Solo、法人向け:Office 365 Enterprise(300名以上)、Office 365 Business(300名未満) 2015年9月23日より提供済み
OfficeプリインストールPC Office Home & Business Premium 2015年9月23日より提供済み
一般向けライセンス Office Home & Business 2016 2015年9月30日
ボリュームライセンス Office Professional Plus 2015年10月1日

 一般向けの永続ライセンスは9月30日、企業向けボリュームライセンスは10月1日の発売予定だ。前者は、POSAカード(レジで支払いが確定した後に対象カードが利用可能になるプリペイドカード)およびダウンロードで販売される。従来のようなインストールメディア入りのパッケージでは販売されない。

Office 2016 一般向けの永続ライセンス版Office 2016は、インストールメディア入りのパッケージではなく、POSAカードを採用。Windows版もMac版も同じデザインなので、購入時には間違えないよう注意が必要だ

 Office 2016をダウンロードして利用できるOffice 365サブスクリプションの「Office 365 Solo」は1万1800円(参考価格/税別、以下同)、「Office 365サービス(Office Premium搭載デバイス向け)」は5800円、従来の永続ライセンス版であるOffice 2016の「Office Personal 2016」は2万9800円、「Office Home & Business 2016」は3万4800円、「Office Professional Academic 2016」は2万7800円、「Office Professional 2016」は5万9800円だ。そのほか、アプリケーション個別の単体販売も行う。

 Mac向けの「Office 2016 for Mac」に関しても、既にOffice 365契約者向けに先行して提供されていたが、日本向けラインアップが発表された。「Office Home & Student 2016 for Mac」が2万3800円、「Office Home & Business 2016 for Mac」が3万4800円、「Office Academic 2016 for Mac」が1万6800円だ。

Office 2016 Mac向けのOfficeもモダンな「Office 2016 for Mac」にアップグレード
一般向けOffice製品ラインアップ
製品名称 参考価格(税別) 提供形式
Office 365 Solo 1万1800円 POSA版/ダウンロード版
Office 365 サービス 5800円 POSA版/ダウンロード版
Office Personal 2016 2万9800円 POSA版/ダウンロード版
Office Home & Business 2016 3万4800円 POSA版/ダウンロード版
Office Professional Academic 2016 2万7800円 POSA版
Office Professional 2016 5万9800円 ダウンロード版
Access 2016 1万4800円 POSA版/ダウンロード版
Excel 2016 1万4800円 POSA版/ダウンロード版
Outlook 2016 1万4800円 POSA版/ダウンロード版
PowerPoint 2016 1万4800円 POSA版/ダウンロード版
Project Professional 2016 13万1800円 POSA版/ダウンロード版
Project Standard 2016 7万8800円 POSA版/ダウンロード版
Publisher 2016 1万4800円 POSA版/ダウンロード版
Visio Professional 2016 7万1800円 POSA版/ダウンロード版
Visio Standard 2016 3万7800円 POSA版/ダウンロード版
Word 2016 1万4800円 POSA版/ダウンロード版
Office Home & Student 2016 for Mac 2万3800円 POSA版/ダウンロード版
Office Home & Business 2016 for Mac 3万4800円 POSA版/ダウンロード版
Office Academic 2016 for Mac 1万6800円 POSA版

一般向けOffice製品ラインアップ
製品ラインアップ ライセンス形態 含まれるOfficeアプリ インストール数 スマートデバイス対応 OneDrive Skype 常に最新版へアップグレード
Office 365 Solo 単独製品、サブスクリプション Word、Excel、Outlook、PowerPoint、OneNote、Publisher、Access 2台のWindows PCまたはMac 2台のタブレットと2台のスマートフォン 1Tバイト 対応 対応
Office Personal 2016 単独製品、永続ライセンス Word、Excel、Outlook 同一ユーザーが使用するPC 2台 15Gバイト
Office Home & Business 2016 単独製品、永続ライセンス Word、Excel、Outlook、PowerPoint、OneNote 同一ユーザーが使用するPC 2台 15Gバイト
Office Professional 2016 単独製品、永続ライセンス Word、Excel、Outlook、PowerPoint、OneNote、Publisher、Access 同一ユーザーが使用するPC 2台 15Gバイト
Office Personal Premium プリインストール製品、永続ライセンス+サブスクリプション(Office 365サービス部分) Word、Excel、Outlook Windows PC 1台にプリインストール済み 2台のタブレットと2台のスマートフォン 1Tバイト 対応 対応
Office Home & Business Premium プリインストール製品、永続ライセンス+サブスクリプション(Office 365サービス部分) Word、Excel、Outlook、PowerPoint、OneNote Windows PC 1台にプリインストール済み 2台のタブレットと2台のスマートフォン 1Tバイト 対応 対応
Office Professional Premium プリインストール製品、永続ライセンス+サブスクリプション(Office 365サービス部分) Word、Excel、Outlook、PowerPoint、OneNote、Publisher、Access Windows PC 1台にプリインストール済み 2台のタブレットと2台のスマートフォン 1Tバイト 対応 対応

 なお、日本市場におけるPC/タブレットプリインストール用のOfficeについては、画面サイズが10.1型以上のデバイスにOffice Premiumを、画面サイズが10.1以下のデバイスにはOffice Mobileを提供している。Office Premiumは日本独自の製品、Office Mobileはワールドワイドで共通のタッチ操作に最適化したUWP(Universal Windows Platform)アプリのOfficeだ。

 Office Mobileは10.1型以下のデバイスならば無料でダウンロードしてフル機能を利用できる一方、Office 365の契約なしに商用利用ができない仕様だが、日本市場では小型タブレットをビジネス向けに導入する例が増えており、特例として日本のプリインストール版Office MobileにはOffice 365の1年間利用権が追加されている。これにより、Office Mobileの商用利用が可能になるわけだ。

 具体的にはOffice Premium同様、1年間のOffice 365サービス、1TバイトのOneDrive、タブレット2台とスマートフォン2台のOfficeアプリ商用利用権および機能制限解除、毎月60分のSkype携帯/固定電話への通話、マイクロソフトAnswer Desk Office技術サポートが付与される。

 また、ワールドワイドではデバイスの画面サイズによって「10.1型より大きい」「10.1型以下」と明確に分けているが、日本市場に限り10.1型デバイスはOffice PremiumとOffice Mobileのどちらもプリインストール用に選べる。

 日本ではピュアタブレットの10.1型デバイスだけでなく、キーボード付きで生産性の高い10.1型デバイス(2in1)も多いことから、メーカーが製品によって2つのOfficeを選択できるようにし、米国本社の承認を特別に得たという。

Office 2016 日本市場では10.1型以下のデバイスに採用される「Office Mobile」のプリインストール版にも1年間のOffice 365サービスを追加
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