“安くて上質なPC”が手に入る。そう、サイコムならね――「Radiant GZ2500Z170」にしびれるこだわりの静音性(1/3 ページ)

» 2015年11月12日 18時35分 公開
ココが「○」
・洗練された独自仕様のケース
・性能と静音性を高いレベルで両立
・BTOで幅広いシステム構成を選択可能
ココが「×」
・BTOの選択肢が多く知識がないと選びにくい
・梱包箱が大きく、取り出しにくい

標準ボディを一新したスタンダードミドルタワー

 サイコムの「Radiant GZ」シリーズは、スタンダードなミドルタワー型PCシリーズだ。汎用性の高いATXフォームファクターを採用しており、ベースモデルそれぞれに豊富なBTOメニューが用意され、予算や好みに合った構成でオーダーできる。

 BTOの選択肢はミドルレンジを中心にコストパフォーマンスを意識した内容だ。10月19日に構成をリニューアルし、Fractal Designとの共同開発による新デザインのオリジナルケースを標準ケースとして採用している。

 ベースモデルは4種類が用意されており、Intel Z170/H170、Intel H97、Intel X99、AMD 970とそれぞれプラットフォームが異なっている。今回は、開発コードネーム「Skylake」こと第6世代CoreとIntel Z170/H170チップセットを搭載する「GZ2500Z170」のミドルレンジ構成を評価機として入手した。その内容や性能を検証しよう。

サイコムのRadiant GZシリーズは、ATXフォームファクターを採用したスタンダードなミドルタワー型PCシリーズだ。このたび、Fractal Designと共同開発したPCケースを新たに標準ケースとして採用した

Fractal Designとの共同開発による新型ケース

 新たに標準ケースとして採用したPCケースは、Fractal Designの「CORE2500」をベースにサイコムオリジナル仕様にカスタマイズしたものだ。北欧スウェーデンに本拠を構えるFractal Designの製品は、品質の良さに加えて、独特の上質感のあるデザインも定評がある。

Fractal Designの「CORE2500」をベースに独自のカスタマイズを行なった新型ケースを採用する。「北欧デザイン」と呼ばれる同社独特の雰囲気は健在だ。前面上部Fractal Designのロゴ

Sycomのロゴは前面下部

 ベースとなっているCORE 2500は、Fractal Designとしてはエントリークラスのモデルだ。本体サイズは195(幅)×431(奥行き)×450(高さ)ミリと、ミドルタワーとしてはスリムで比較的扱いやすい。密閉型スタイルを採用しており、エアフローを効率化して放熱性能を確保しつつ、前面付近の吸気口を最小限に抑えて内部の動作音を漏らさないよう配慮されている。

 手回しネジ2つを外すことで側板のみが外れるようになっており、内部には簡単にアクセスできる。5インチベイを2基、3.5インチシャドウベイを4基確保しながら、長いグラフィックスカード(最大380ミリ)を装着できるスペースを確保するなど拡張性も十分だ。

 サイコムの独自仕様としては、まず天板をパンチ加工タイプから穴のないタイプへ変更し、密閉性を高めている点。市販品のCORE 2500は、水冷の280ミリラジエータが搭載できるよう排気口と取り付け穴が空いているが、水冷クーラーの搭載を想定していないRadiant GZではこれらは不要だ。逆に、穴がないほうが密閉型スタイルの特徴を生かせて静音性で有利だし、ゴミやホコリが入り込むこともない。つまり、Radiant GZの構成に最適化することで、システムとしての完成度を向上させている。

 また、底部にはオリジナルのインシュレータを装着し、制振性を高めるとともに、見た目もグレードアップしている。さらに、側面の排気口部分に防じんフィルタを装着できる仕様(BTOオプションで用意)としている点も、メンテナンス性にもこだわるサイコムらしいポイントといえる。

 なお、BTOでは、PCケースを変更することもできる。Fractal DesignのDefine R5やCooler Master CM690III、Antec P100など、多数の選択肢が用意されており、オプション、搭載ファンなども細かく選べるようになっている。

本体前面。天面手前側にUSB 3.0ポートが2基、マイク、ヘッドフォン端子が並ぶ

市販品のCORE 2500の天板には水冷ラジエータの搭載を想定した排気口が天面部に設けられているが、サイコム独自仕様では排気口のないカバーを採用し、密閉性を高めている。ゴミやホコリが入り込む心配がない点もメリットだ。

本体左側面。サイドパネルに吸気口が開けられている。ここに装着できるサイコム独自仕様の防じんフィルタをBTOメニューに用意している

手回しネジを2つ外すとサイドパネルが外れ、内部にアクセスできる。シンプルな構造だが、拡張性もしっかり確保されており、5インチベイは2基、3.5インチシャドウベイ(2.5インチ対応)は4基、さらに2.5インチ専用ベイを1基装備する

底部のインシュレータもサイコム独自仕様だ。金属製の脚に制振ゴムを張り付けたもので、見た目の高級感は市販品よりもグッと増している

評価機には80PLUS Bronze認証の500ワット電源(Silver Stone SST-ST50F-ESB)が搭載されていた。標準構成では、同じく80PLUS Bronzeの500ワットモデルで、CorsairのCX500Mが指定されている。BTOでは最大1200ワットモデルまで、多数の選択肢が用意されている

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年11月09日 更新
  1. 新型Macに搭載された「M4チップ」「M4 Proチップ」の実力は? 実機をテストして分かったこと (2024年11月07日)
  2. M4チップ搭載の新型「MacBook Pro」は堅実な選択肢へと進化した1台だった 試して分かった違い (2024年11月07日)
  3. 小さなボディーに秘めたるパワー! 「AYANEO POCKET MICRO」で遊び倒す モデルによって違いはある? (2024年11月08日)
  4. 相変わらずゲームシーンでは“チート級”の実力 11月15日発売の高コスパCPU「Ryzen 7 9800X3D」(約8.7万円)を試して分かったこと (2024年11月06日)
  5. JBLの有線イヤフォン「Quantum 50C」はどんな感じ? ゲーミング向けってどういうこと? (2024年11月07日)
  6. ASUS初のラピッドトリガー対応65%キーボード、約47gのカーボンマウスなどが11月に日本上陸! (2024年11月08日)
  7. HHKB Studioの新色「雪」が登場! キー刻印の視認性を上げるカスタムをやってみた 新色登場の背景にはApple Vision Proの存在も (2024年11月07日)
  8. 「Pixel Watch 3」ユーザーが「Apple Watch Series 10」を使って分かった驚き (2024年11月05日)
  9. ノア精密、NTPで時刻合わせが可能な無線LAN対応の壁掛けアナログ時計 (2024年11月07日)
  10. Copilot+ PC向け新機能「リコール」また延期、12月にプレビュー提供へ プライバシーの不安、払拭できず? (2024年11月07日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー