リモートアクセスの具体的な設定手順はのちほど紹介するとして、ここでは実際に外出先からアクセスして、ファイルをダウンロード/アップロードする手順を見ていこう。
Webブラウザに指定のアドレスを入力してログインすると、ローカルで見慣れているのと同じホーム画面が表示されるので、「File Station」をクリックして開く。これはWindowsで言うところのエクスプローラ、Macで言うところのFinderにあたり、NASに保存されているファイルを閲覧するためのファイラーアプリだ。これを使えば、ダウンロードしたいファイルもすぐ見つかる。キーワード検索を使うのもよいだろう。
さて、目的のファイルが見つかったとして、これを外出先で手に入れるにはどうすればよいだろうか。いま使っているPCに転送するだけであれば、該当のファイルを右クリックして「ダウンロード」を選択するだけで済む。インターネットからファイルをダウンロードするのとまったく同じ要領で、ファイルを入手することができる。
手元のPCにダウンロードするのではなく、他人にファイルを送りたい場合はどうするか。これには大きく分けて2つの方法がある。1つは添付ファイルとしてメールで送信する方法で、該当のファイルを右クリックして「添付ファイルとして送信」をクリックすると内蔵のメーラーが起動するので、相手のメールアドレスを記入して送信すればよい。
もしメールに添付できないほどファイルサイズが大きいようであれば、リンクだけを相手に送り、相手にダウンロードしてもらう方法もある。
該当のファイルを右クリックして「ファイル共有リンク」をクリックすることで共有URLが発行されるので、メールやSMSで相手に伝えればOKだ。ダウンロードの有効期限を設定することも可能なほか、セキュア共有をオンにすれば、ダウンロード時にパスワードの入力を求めることもできる。
以上のように複数の方法を使って、自宅内のNASにあるファイルを手元のPCにダウンロードしたり、他人に送ることもできる。1つずつ送るのではなく、複数のファイルを1つに圧縮してから送信することも可能だ。
ちなみにJPGやPNGといった主要な画像ファイルについてはプレビュー機能も利用できるので、内容を確認したいだけであればわざわざダウンロードすることなく、ダブルクリックするだけでブラウザ上で表示できる。
ダウンロードだけでなく、ファイルをアップロードすることももちろん可能だ。アップロードは、「File Station」の「アップロード」メニューからも行えるが、直接ドラッグ&ドロップするのが手っ取り早い。「File Station」で目的のフォルダを開いて、手元のPC内にあるファイルをドラッグ&ドロップするだけで、いとも簡単にファイルのアップロードが行えるのだ。
この方法を使えば、外出先で借りたPCにNASからファイルをダウンロードして作業を行い、再度NASにアップロードしてローカルからは削除するといった具合に、自宅外での作業もぐんと容易になる。ほかにも、外出先でモバイルPCの残り容量がわずかになった場合、この方法で不要なファイルを自宅のNASに退避させ、モバイルPCの容量を空けるといったワザも可能だ。
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