省スペースで使いやすいビジネス向け液晶一体型PC「HP ProOne 600 G2 All-in-One/CT」注目PCレビュー(2/3 ページ)

» 2015年12月18日 17時00分 公開

 ディスプレイの解像度はフルHD(1920×1080ピクセル)でパネルはノングレアのIPSタイプ。かなり斜めの角度から見ても文字が読み取れる視野角を持つ。ディスプレイを90度縦回転させ、縦置きにできるピボット機能も用意している。

ディスプレイ 1920×1080ピクセルのディスプレイ

 ディスプレイの上部にはテレビ会議用のWebカメラとマイクが内蔵されている。この二つは搭載しないことも可能(別途費用1000円が必要)。こうした特殊なオプションが用意されているのは、企業向けのPCならではだ。

上部に配置されたWebカメラ
Webカメラをふさぐオプションが用意されている

 ディスプレイの下部はスピーカーを備えている。比較的サイズが大きいことから、人間の声も聞き取りやすい。ただ、最近の液晶ディスプレイと比べた場合は額縁部分が太いことから、やや圧迫感を感じる。

背面コネクタは固定機器向け

 拡張コネクタはディスプレイ中央部の裏側に用意されている。スタンドに隠れる部分に、四角いくぼみが用意されており、その中にUSB 3.0×4基、DisplayPort、有線LANポート、音声出力用のミニピンジャック端子、電源コネクタが用意されている。DisplayPortは外部のディスプレイをつなぐためのもので、デュアルディスプレイを構築するときに使用する。AC電源は本体側に内蔵されており、邪魔なACアダプターが必要ないのは取り回しの面でもありがたい。

背面コネクタ部分 背面コネクタにケーブルを通した場合のイメージ

 各コネクタは横に向けて差し込むタイプになっている。コネクタ類が集中してレイアウトされていること、スタンド部分にケーブルを通して配線をまとめられるケーブルホールが用意されていることから、ケーブルをまとめて束ねやすい設計になっている。

背面コネクタ部分 背面から見たところ

 その半面、横向きのコネクタ形状とスタンドの存在により、コネクタ部分を目視しにくいため、組み立て後のケーブルの抜き差しはやや面倒だ。後からケーブル配線を変えたい場合は、本体をスタンドから取り外した方がやりやすい場合もある。

 USB 3.0のコネクタは狭い場所に4基が密集した形で配置されている。このため、大きなサイズのUSBメモリなどを差すと他のコネクタに干渉しやすい。こうした周辺機器は、本体左側面側のUSBコネクタを使用するか、別途USBハブなどを増設した方が良いだろう。

 背面側のUSBコネクタの一つに、キーボードのマークがついたものがある。これは付属のUSBキーボードを差すためのもの。「F1」キーを押すと本体の電源を入れることができるため、キーボードと本体を離して設置した場合には便利な機能だ。

 なお、キーボードマークのついた2基のUSBコネクタ以外に差し込んだ場合は機能しないので注意が必要だ。また、試用した環境では、手持ちの他社製USBキーボードを使用したり、付属キーボードのほかに別のキーボードを取り付けたりした場合は電源の投入ができなかった。

 付属キーボードは標準的なテンキー付きで間隔が離れたアイソレーションデザインのもの。先の電源投入機能以外は目立った部分はなく、キーレイアウトも標準的なものだ。キータッチはメンブレン・スイッチ特有の軽いタイプだ。マウスも2ボタンタイプのホイール付き光学マウス。ビジネス向けHP製品でよく付属している標準的なものである。

 左側面側には本体の電源スイッチのほか、USB 3.0×2基とヘッドフォンやマイクなどの音声入出力端子が用意されている。端子の下にはSDカードリーダーが用意されている。先のWebカメラと同様、セキュリティの観点でカードリーダーを使わせたくない場合は、オプションでカードリーダーを無効化できる。

左側面に各種ポート 本体の左側面に各種ポートを備える

 右側面は光学式ドライブが備えられている。標準ではDVD-ROMドライブが搭載されており、オプションでスーパーマルチドライブが選択可能だ。こうしたレイアウト上、光学ドライブを頻繁に使用する場合は、トレイを引き出すための約13センチ分のスペースを右側に確保しておく必要がある。

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